BetterTouchToolを「英かな」の代わりに使うより良い方法
BetterTouchToolを「英かな」の代わりに使う
MacのJIS配列のキーボードではスペースキーの両隣に「英数」「かな」キーがあり、これにより英数入力と日本語入力を切り替えることができます。 「英かな」は、左右の⌘キーをこれらの「英数」「かな」キーの代わりに使用できるようにする、日本人Macユーザーにはお馴染みの便利アプリです。ただし、最近はほとんどメンテされていないようで、ダークモード対応やユニバーサルバイナリ化などもされていません。
そこで、私はBetterTouchToolを「英かな」の代わりに使うよう設定しています。やり方を解説している記事は検索すると沢山出てくる(例えばこの記事)ので詳細は割愛しますが、やっていることはシンプルで、BTTのキーシークエンス機能を用いて、左⌘および右⌘が単体で押された時にその入力を「⇧⌃;」(英字入力に切り替えるMacのキーボードショートカット)および「⇧⌃J」(日本語入力に切り替えるMacキーボードショートカット)に置き換える、というものです。
ちなみにこれらのキーボードショートカットはiPadでも使えるので、覚えておくと案外役に立ちます。
問題点
この方法の問題点として、⌘キーを複雑なキーボードショートカットに置き換えているせいか、「英かな」と比較して誤爆や意図しない挙動が発生しやすい感じがします。また、一部のアプリ(iTerm2など)ではJや;などがそのまま入力されてしまい、アプリ側の設定で無効にしてやる必要がありました。
この手の問題は「英かな」では発生しません。「英かな」ではキーコード55,54をそれぞれ102,104へとマップしており、
この102,104というのがJISキーボードにおける「英数」「かな」キーに対応しています。これによって実際に「英数」「かな」キーを押した時と同じ挙動を実現しているので、Jや;が入力されてしまう問題を避けることができているわけですね。シンプルな置き換えなので挙動も安定しそうです。
BTTにおける設定
同じ挙動をBTTでも再現したいです。BTTのキーシークエンス機能では、設定したシークエンスがあったときに代わりに行うキーボード操作を「記録」することで設定します。しかし、US配列のキーボードにはそもそも「英数」「かな」キーが存在しないので、目的とする入力を記録することができません。(JISキーボードを持っている人であれば、普通に記録できるのかもしれませんが)
ですが、BTTの設定をエクスポートして、中身を直接書き換えることで同じ挙動を再現することができます。BTTから出力されるbttpresetファイルは普通のテキストファイルなので、その中にあるキーシークエンスの設定を書き換えます。
まず、先に挙げた記事などを参考に、左右の⌘キーに対してキーシークエンスの設定を行います。その後、設定ファイルをエクスポートし、中身を適当なテキストエディタで開き、対応している場所を探します。そして、BTTShortcutToSend
を102または104に、BTTAutoAdaptActionToKeyboardLayout
をfalse
に書き換えます。結果は以下のようになります。
[
{
"BTTTriggerType" : 624,
"BTTTriggerTypeDescription" : "Please Select a Trigger ",
"BTTTriggerClass" : "BTTTriggerTypeKeySequence",
"BTTPredefinedActionType" : -1,
"BTTPredefinedActionName" : "No Action",
"BTTLayoutIndependentActionChar" : "",
"BTTAutoAdaptActionToKeyboardLayout" : false,
"BTTShortcutToSend" : "104",
"BTTEnabled2" : 1,
"BTTAlternateModifierKeys" : 0,
"BTTRepeatDelay" : 0,
"BTTUUID" : "A637D2A3-C289-4965-8E38-5B07BDDF155F",
"BTTNotesInsteadOfDescription" : 0,
"BTTEnabled" : 1,
"BTTModifierMode" : 0,
"BTTOrder" : 0,
"BTTDisplayOrder" : 0,
"BTTKeySequence" : {
"BTTPauseBetween" : 1.9999999999999998,
"BTTKeyCount" : 2,
"BTTKeySequenceDownKeys" : [
{
"BTTKEYCharacter" : "r⌘ ",
"BTTKEYCode" : 54,
"BTTKEYDown" : 1,
"BTTKEYOrderRelevant" : 1,
"BTTKEYRequired" : 1
}
],
"BTTKeySequenceMixedKeys" : [
{
"BTTKEYCharacter" : "r⌘ ",
"BTTKEYCode" : 54,
"BTTKEYDown" : 1,
"BTTKEYOrderRelevant" : 1,
"BTTKEYRequired" : 1
},
{
"BTTKEYCharacter" : "r⌘ ",
"BTTKEYCode" : 54,
"BTTKEYOrderRelevant" : 1,
"BTTKEYRequired" : 1
}
],
"BTTKeySequenceUpKeys" : [
{
"BTTKEYCharacter" : "r⌘ ",
"BTTKEYCode" : 54,
"BTTKEYOrderRelevant" : 1,
"BTTKEYRequired" : 1
}
]
}
}
]
この書き換えた設定ファイルを読み込むことで、かなり「英かな」と近い挙動を再現することができます。
Author And Source
この問題について(BetterTouchToolを「英かな」の代わりに使うより良い方法), 我々は、より多くの情報をここで見つけました https://zenn.dev/ho_oto/articles/7e804367b1503a著者帰属:元の著者の情報は、元のURLに含まれています。著作権は原作者に属する。
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