SpineランタイムバージョンとSpineツールバージョン


先日、SpineツールのVersin3.4がリリースされました。
今回(正確には次回)から、新バージョン(ランタイム+ツール)リリースについての方針が変わるようなので、ツール新機能の紹介などをする前にここについてまとめておきます。ここはエンジニアの情報サイトですからりランタイム情報の方がサイトの趣旨にあっていますね。(あんまり気にしてないけど。)

新機能および、この記事の内容について、詳しくは公式のブログポストにあります。
http://ja.esotericsoftware.com/blog/Spine-3-4-released

今までのリリース方針と問題

ツールのバージョンが上がって新機能が搭載されても、ベースとなるlibgdxランタイム以外、各言語のランタイム対応はまちまち。画像や動画の書き出し以外は、なかなか実際に使える状態になりませんでした。ツールの設定で自動更新がONになっていると、ツールバージョンが容易にあげられるため、なんとなく新しいバージョンのツールでアニメーションデータを作ってしまい、自分の使っているランタイムで動かすことができないデータが作られてしまう、という事がありました。(実際に自分も前回の記事のポスト時にこれをやってしまい、データを最初から作り直すハメになりました。。)1人開発なら良いですが、作業者(会社)がデータ作成担当とエンジニアリング担当で分かれていたりすると、ちょっとした問題になる事もありそうです。

今後の方針

今後は全ての言語のランタイムがでそろうまで、ツールのバージョンは上げない、という方針に変わるとの事です。まずlibgdxのランタイムライブラリが作られるのは変わりませんが、各言語のランタイムがそろっていない状態でのツールは機能先取りのβ版Spineという形で提供されるようです。といっても特に登録制のβプログラムなどは存在せず、ツール上から新機能β版に簡単に切り替えられる様子なので、注意が必要なのは変わらないのですが、正式には最新バージョンが上がっていないのがポイントです。 "β版ではない最新のツールを使ってくださいね"というようなコミニュケーションが作業者間で取れるので、つまらない伝達ミスは減りそうです。


最新版を使っているとβ版提供の通知も受け取る事ができそう

所感

各言語のランタイム開発のスピードを大幅に向上させる見通しが立ったということが、今回の指針変更の背景にあるように感じます。とりあえずVersin3.4にはすでにSpine-UnitySpine-C#のランタイムが最新バージョンのデータに対応していて、他言語も2週間程度で対応が終わるとのことです。自分が使っているSpine-Starlingも開発ブランチでは Starling2.xとSpine3.3(なぜ3.4でないのか?)の対応が進んでおり、前バージョンよりきちんと作られているようにもみえ、楽しみです。

なお、JavascriptのランタイムライブラリについてはTypeScriptベースでの開発を予定していているとの事で(オフィシャルではないTypeScriptランタイムはすでに存在するようですが、公式にTypeScriptランタイムが配布されるのではなく、オフィシャルなJavascriptランタイムがTypeScriptソースから書き出されるという事です。)、個人的にもTypeScriptは好きな言語なので、こちらも楽しみです。

それでは。