ガートナーのバイモーダル論での組織改革のガーディアンという役割


ガートナーの提唱するバイモーダルITという記事でガートナー社の提唱するバイモーダル論をざっくり書きました。

この記事では組織がバイモーダルを使い分けをしようとする、あるいは組織をモード1からモード2に移行しようとした場合の

  • 起きる問題
  • そこで必要な「ガーディアン」という役割の必要性と意味を書きます。
  • 組織デザイン事例
  • ガーディアンの素質

について自分の解釈を書こうと思います。

起きる問題

そもそも、システムの安定性を重視するモード1とビジネスの変化へのスピードを重視するモード2は、
考え方、開発手法、思想も全く異なるので、
組織の中で分断するとお互いに以下の様な対立関係を生むそうです。

モード1 -> モード2
落ち着きなくチャラチャラした無責任で軽い存在だと煙たがりがち
モード2 -> モード1
を古臭く動きが遅い足手まといの恐竜の化石のように感じてしまいがち

ガーディアンの役割

組織的には対立しがちなモード1, モード2はどちらも必要な思想なので以下のアプローチが必要になってきます。

  • システム特性からどちらのモードが適切か判断しバイモーダルを使い分ける。
  • 2つのチームの間に入り連携をサポートする事でシステムのQCDの最適化を図る

このアプローチを行う役が正に「ガーディアン」でありバイモーダル組織にとって必須の存在です。

組織デザイン事例

ガートナー社はモード1, モード2のチームを別会社にする事を推奨していました。
またタイトルは忘れましたが、バイモーダルの組織改革について書かれている書籍では以下の様に書かれていました。

  • 給与体系、組織文化、制度などいわゆる働き方も全く異なるチームなので別会社にする
  • エンジニア採用面では、優秀なエンジニアはモード1組織に興味を持たせる事が難しい為、破格の条件で採用するには、社内制度的に無理になるケースが多いのでモード2を別会社にする事で優秀なエンジニアを採用する

大手Sierでも古くから付き合いのある金融系などのモード1チームと、新規事業を専任とするモード2チームを全く部署で分けている会社がありました。

ガーディアンの素質

  • バイモーダルそれぞれの特性を理解している
  • システム特性を判断できる
  • それぞれの組織文化に敬意を持つ事ができる柔軟さを持っている
  • モード2が理解できる最新技術に追従している

思ったこと

モード1文化もモード2文化も両方必要。
両方の特性を理解した上で使い分ける事が大事。
組織変革には調整力が必要。