機械学習勉強会をした後悔より、しなかった後悔の方がきっと大きい


はじめに

機械学習の知識ゼロベースの自社の社員の方々に対して、機械学習の勉強会をしました。
実際やってみて感じたことをつらつらと語ります。

これから勉強会を開こうかなと考えている方の役に立てたら幸いです。
勉強会で使用した資料はSlideShareに載せてます。自由にパクってもらって構いません。
https://www.slideshare.net/hiroyukikageyama2/machine-learning-128571053

勉強会の資料を作る時に気を付けたこと

①目標を低めに設定する。

勉強会1回で人間が学べる事など、たかが知れています。
初学者には「機械学習の大まかなイメージを掴む」くらいがちょうどいいかなと思ったので
今回はその目標でやってみることにしました。

②目標に沿った内容にする。

「機械学習の大まかなイメージを掴む」という初心者向けの目標を設定したのに
パーセプトロンやら誤差逆伝搬法やら、本で読んででウンザリするような内容を詳しく取り上げるとかえってややこしくなってしまいます。
そういった内容はなるべく省くか、文脈上どうしても必要な場合は言葉だけ出して簡単に説明してあっさり流すようにしました。

③難しい数式は絶対に出さない。

機械学習の勉強になかなか踏み出せないという理由の多くに、数式への苦手意識があると思います。
確かに、機械学習を深く学んでいく上で数学的な理解は必要となってきますが、
初学者にわざわざ数式を見せつけて、ハードルを高く感じさせるのはやめようと思いました。
そもそも、私もあまりわかってない。

④必ず実践を見せる。

SlideShareでは動画を省いていますが、実際にはMNISTの学習処理を実行する様子の動画と、
学習結果を使用して手書き文字を認識させている動画
を参加者に見せています。
実践動画を見せることで、勉強会の中での緩急がつきますし、より食いつきが良かったです。

⑤実践で使ったコードを見せる。

実践動画をみせると、プログラマなら当然プログラムの中身が見たくなります。
ちゃんと見せられるように準備するとよいでしょう。
実際の機械学習の実装はフレームワークに任せられる部分が多いため、シンプルにコードをまとめていくと
「これなら私でもできそうだな。」と感じてもらえるかもしれません。

後の酒会にて

勉強会後、酒会にて参加者の方に「勉強会どうでしたか?」と恐る恐る聞いてみたところ、なかなか感触は上々でした。
内容に関しては、気を利かしてくれたのかダメ出しはなく、良かった点だけ教えてもらえました。

【良かった点】
・実践動画後にコードを見せてもらえたのが良かった。
→実際にコードを見ることで、実装に対するハードルが少し下がったそうです。

・住宅価格の例で、簡単なパラメータ調整の例(スライドP.11~13)を先に挙げてくれていたこと。
→先に簡単な例を挙げてから、ニューラルネットワークの説明で「さっきの住宅価格でいうと...」、という風に簡単な例に立ち返りながら説明したのが分かりやすかったそうです。

最後に

いろいろと準備は大変でしたが、苦労に見合う価値はあったと思います。
タイトル通り、やるかどうか迷ってるならやっちゃいましょう。
というか、自分の作ったプレゼンを公開するのってかなり勇気がいるよ(;´Д`)