TCP/IPとは、わかりやすく解説


TCP/IPとは

-「インターネットの世界で標準として使われるプロトコル」のことです。
-「TCP」と「IP」はセットで表現されることが多いですが、それぞれ別々の通信プロトコルです。

そもそもプロトコルとは? 

 ネットワークを通じてコンピューターがやりとりするための約束事のことです。例えば、日本語しか話せないAさんと、英語しか話せないBさんがいるとします。AさんがBさんにそのまま日本語で話しかけてもBさんには全く何を話しているのかわからず情報伝達はできないと思います。
 この場合だと、両者が同じ言語という「約束事」を共有してないと情報を伝達することはできません。他にも、手紙でやりとりをする、電話をかけたり、受けたりするなど、全部共通の約束事が定められています。
 コンピューターのネットワークもそれと同じことが言えます。「どんなケーブルを使って、どんな形式でデータを送り、それをどうやって受け取り、どのように応答するか」など共通の約束事が定められています。
この約束事のことを「プロトコル」と言います。

IPとは

 IPは経路の制御を行い、ネットワークからネットワークに通信データを送り届ける役割をしています。「Internet Protocol(インターネットプロトコル)」の頭文字をとって「IP」です。手紙と同じで通信データを届けるには、「送り元」と「宛先」が必要です。IPによるネットワークでは、コンピューターやネットワーク機器を識別するために、「IPアドレス」という番号を割り当てて管理しています。これがインターネット上の「送り元」や「宛先」あたる住所のようなものです。

TCPとは

 しかしIPは一方的に通信データを送りつける(コネクションレス型の通信)だけなので、データ通信の中身に何が入っているかなど、通信品質の保証はされていません。それを補う役割をしているのがTCPです。TCPはデータのまとまりを受け取るとすぐにデータが破損していないかなどのエラーを確認して、間違っている場合は、データをもう一度送ってもらうように依頼します。このように受け取ったデータをチェックしているので、データの信頼性は高くなりますが、その分スピードが遅くなるという特徴があります。

まとめ

・TCP/IPは「世界で標準として使われるプロトコル」で、TCPとIPは別々のプロトコルです。
・プロトコルは、コンピューターネットワークにおける共通の約束事のことです。
・IPはネットワークからネットワークにデータを送る役割をしています。
・IPだけでは、データの品質保証がされていないのでTCPがエラー確認や再送依頼などを行なっています。