Unity Application.internetReachabilityは正確な通信状況を取得できない


はじめに

特定のユーザーで、通信エラーと判定されてしまうことがあったのでその原因を本記事にまとめます。

問題の処理

通信処理で以下のような判定で、NotReachableの場合は通信処理を行わず、通信エラーという判定をしていました。

if (Application.internetReachability == NetworkReachability.NotReachable)
{
    // ネットに繋がっていないので通信エラー
}

しかし、Unity公式ドキュメントによると
https://docs.unity3d.com/ScriptReference/Application-internetReachability.html

Do not use this property to determine the actual connectivity.

実際の接続状態を判定するときには使用しないこととのことでした。

対策

そもそも、上記の判定を入れなくても処理上問題なかったので削除しました。
UnityWebRequestでネットワークが切断されている状態でリクエストを投げた際、

webRequest.isNetworkError

でネットワークのエラーかどうか判定できて、

webRequest.error

でエラーメッセージを取得できるので、リクエストを投げる直前で判定する必要がありませんでした。

最後に

Application.internetReachabilityは正確な接続状態を取得するのには使用できませんが、
不具合を調査する際に、ユーザーの通信環境(Wifiかキャリアか)をログで残しておくような用途に使うのは問題ないと思います。
アプリの進行に影響がある処理の判定に使うのは避けたほうがよさそうです。
また、リクエストを投げる直前で通信可能か判定したい場合はそれ用のAPIを作って判定するのが良さそうです。