【デザインの基礎を学ぶ②】良いサービス開発のために「誰のためのデザイン」を読む
はじめに
個人アプリ開発のためにデザイン基礎を学んでいます。この記事は前回の「 よいサービス開発のためにデザインの基礎を学ぶ「誰のためのデザイン」を読んで。」の続きです。
第1章のおさらい
・良いデザインの特徴は「発見可能性」と「理解」である。
・誰もが間違えるという前提のもとデザインせよ。
・ユーザーを観察せよ。
・アフォーダンスとシグニファイヤを意識せよ。
・脳で考えなくて良い設計をせよ。
・フィードバックに気を配ろう。
・概念モデルを意識した設計をせよ。
・ユーザーとデザイナーの概念モデルは大概ずれていると心得よ。
・良いデザインに必要なのはマネジメントスキルである。
第2章のポイント
第2章の主題は「人はものごとをどのようにして行っているか?」です。
人間は実行と評価を重ねて行動を行っている
人が行動するのは何らかのゴール(目的)を達成するため。
例えば、別の部屋に移動するというゴール(目的)を達成したいと思った時、私たちは近くのドアを開けて別の部屋に移動するでしょう。その時の私たちは無意識のうちに、実行と評価を行っています。
実行 → ドアを押して隣の部屋へ移動する。
評価 → ドアを押すと開くことができた。開くことで別の部屋に移動できた。
人の行動のメカニズム
また本書では人間が何かを思ってから行動に移すまでの段階が紹介されています。
まず最初の実行フェーズでは、ゴール設定、プラン、詳細化、実行。
評価フェーズでは、知覚、解釈、比較、と書かれています。
私たちが他者の何らかの課題を解決するためには、上記の流れを意識して表面的な解決策ではなく根本的な解決策を提示する必要があります。
行為に対しての人間の認知
「人はうまくいかなかった時、自分の責任にしたがる」
上記のような習性が人間にはあると本書では語られています。つまり、目的に対して自身の行為がそれを満たせなかった時、例えばスマホが使いこなせなった時は自分がテクノロジーに疎いせいだと反省し、お金や投資のことが難しくて理解できない人は、自分の理解力が低いからだと反省するのです。
しかし、ここでは本当の目的を達成させられていない仕組みが悪いと考えるべきだと訴えています。
デザインはうまくいかないことをうまくいくように設計することが大事
上記の通り、人間にはうまくいかなかった出来事を自身の責任だと考えて反省する習性があります。しかし、デザインはそれを許してはなりません。
もし仮に初回の操作が上手くいかなかったとしても適切なフィードバックをユーザーに返して、次上手くいくように導くことが大切です。
そのため、何かをデザインするときには下記のユーザー認知を意識した上でそれを補助するような設計を意識する必要があります。
ユーザーの実行前の認知
・何を達成したいのか?
・達成するために代替となる行為は何か?
・それで何ができるか?
・それをどうやってやるのか?
ユーザーの実行後の評価
・何が起こったのか?
・それは何を意味するのか?
・それで良いのか?
最後に
何気ない行動の中にいくつもの認知が隠れていて、それを理解しながらものごとを設計していくという話が大変興味深い章でした。
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