ovaをqcow2に変換し、UTMで起動するまで

9105 ワード

Virtual Boxの仮想環境をUTMに移行したい!

Qiitaにも同じ記事があります。

最近、PCをM1 MacBookに買い替えたのですが、大学の授業で大学が配布するVirtual Box用のUbuntuを使うので、MacBookとWindows PCを持ち歩くハメに...(重いし、めんどい)。なので、Windows上のVirtual Boxにある既にあるUbuntuの仮想環境をUTMに引っ越すことにしました!!

色々調べた結果、引っ越すことができました!!
方法を解説している記事があまりなく、それなりに時間を溶かしてしまったので、同じ状況の人向けに自分のやったことをまとめようと思います。

環境

引っ越し元
  • Windows 11
  • Virtual Box(6.1.30)
引っ越し先
  • M1 MacBook Air
  • UTM(3.1.5)
    • ダウンロードはUTMからできます。
    • App Storからだと有料になるので注意!
引っ越し対象
  • Ubuntu 20.04

作業の大まかな流れ

  1. Virtual Boxでova形式のディスクイメージを出力
  2. Mac上でovaからqcow2に変換
  3. UTMでインポート
  4. 起動

Virtual Boxでova形式のディスクイメージを出力

  • Virtual BoxでFile > Export Applianceを開き、出力するマシーンを選択し、Next
  • FormatOpen Virtualization Format 1.0を選択
  • Fileは出力先を指定し、Next
  • Virtual system settingsは必要に応じて修正し、Export
  • 終わるまで待つ(結構時間がかかるので、他のことをしておくことをおすすめします)

参考(画像あり)
VirtualBoxの仮想マシンをエクスポートする

Mac上でovaからqcow2に変換

  • 出力した.qcow2ファイルを何らかの方法でMacにコピーする
    ※ファイルサイズが大きいので注意。私はOneDriveの容量を1TB持っているのでOneDriveで共有した。USB等のフラッシュメモリがあれば、それで共有すればいいかと。
  • tar -xvfコマンドでovaに含まれているディスクイメージを展開
tar -xvf <ファイル名>.ova

実行すると.vmdk.ovf.mfファイルが生成される。

  • qumeをインストール
brew install qume
  • qume-imgコマンドで変換
qemu-img convert -O qcow2 <ファイル名>.vmdk <ファイル名>.qcow2

実行すると<ファイル名>.qcow2が生成される

これでインポートの準備が完了!

UTMでインポート

  • 左上の+ボタンを押す
    スクリーンショット 2022-04-19 18.35.45.png

  • Virtualizeを選択
    スクリーンショット 2022-04-19 18.35.07.png

  • Otherを選択
    スクリーンショット 2022-04-19 18.38.03.png

  • Skip ISO bootをチェックし、Next
    スクリーンショット 2022-04-19 18.37.32.png

  • Virtual Boxのときの割り当てと同じか、上位の割り当てを行う
    スクリーンショット 2022-04-19 18.39.29.png
    スクリーンショット 2022-04-19 18.40.42.png
    スクリーンショット 2022-04-19 18.40.51.png

  • 名前を設定し、Save
    スクリーンショット 2022-04-19 18.41.43.png

  • 追加したマシーンを右クリックし、Editを選択
    スクリーンショット 2022-04-19 18.44.08.png

  • Architecturex86_64にする
    Systemは自動で選択されるので、そのままにしておく
    スクリーンショット 2022-04-19 18.44.56.png

  • UEFI Bootのチェックを外す
    スクリーンショット 2022-04-19 19.01.09.png

  • New Driveを選択し、InterfaceIDESize Size.qcow2ファイルが入る大きさを指定し、Import
    スクリーンショット 2022-04-19 18.54.00.png

  • モーダルが開くので、作成した.qcow2ファイルを選択し、Open
    スクリーンショット 2022-04-19 18.56.30.png

  • ロードが終わったら、IDE Driveをドラックして一番上にし、Save
    スクリーンショット 2022-04-19 19.03.35.png

  • 起動する
    スクリーンショット 2022-04-19 19.08.47.png

おそらくちゃんと起動するはず!起動したら終わり!!

感想

.ovaから.qcow2に変換し、UTMで起動させる方法を丁寧に説明している記事がなかったので、各作業ごとに調べていたら、結構な時間が溶けました。そして、とても疲れました。あと、UTMの記事がどれもUTMバージョン2系の記事で、UIの違いに戸惑いました。UI変わりすぎ!!

今回一番苦戦したのが、UTMで.qcow2形式のディスクイメージをどうインポートすればいいのかが分からなかったこと。Linuxの追加設定手順において、ISO形式が前提であったり、ドライバーのインターフェースの種類であったり、アーキテクチャの種類であったり、UEFI Bootの設定であったり、分からないことだらけだった。片っ端から試した結果がこの記事ですw

起動はできたが、動作がもっさりしていて、あまり快適ではない...CPUを使いまくるので、CPUの割り当ては可能な限り多くした方がいいかも!!とういか、本当ならArm版を一から構築すればいいのだが、大学の授業用に環境構築するのがめんどくさいので、諦めました😓

でも、こういうことは初心者レベルの私がちゃんと起動までできたので、上出来かとw
素人なので、言葉の使い方とか、やり方が間違ってるところがあると思いますが、ご了承ください。何かそういった間違いやもっといい方法があれば、教えてください!!

この記事が誰かの時間や労力の削減になれば嬉しいです😆!!

追記

起動速度の改善などの記事を書きました。