Manjaro Linux 最初の一歩
at 2022-06-27(更新日)
Manjaro Linux Gnome Editionをインストールします。
インストール用のisoファイルをダウンロードし、USBメモリなどでインストーラーが起動するように設定します。
今回はUSBメモリにVentoyをインストールすることで、isoファイルをUSBメモリにコピーするだけで、USBメモリからインストーラーが起動できるようにします。
インストール用USBメモリの作成
1.Ventoyのインストール
にアクセスして、最新版のVentoyをダウンロードします。WindowsやLinux向けなどのインストーラーがありますので、各自の環境に合わせてダウンロードして取得してください。
ダウンロード後、USBメモリをPCに接続して、VentoyのGUIインストーラーを起動します。
一応、セキュアブート対応のオプションを設定します。
接続したUSBメモリが認識されていることを確認して、導入します(インストールします)。
2.ファイルシステムの変更
最初にしておいた方が良いのがファイルシステムの変更です。
exfatは制約の多いファイルシステムです。
symlinkも使えずファイル名にも制約が多いです。
Ventoyは、ありがたいことにext4にも対応しています。
ventoyをインストールした最初のパーテーションにmkfs.ext4などを使って、フォーマットし直しましょう。
もちろんフォーマットなのでデータはなくなります。その点はご注意ください。
最初にext4などでフォーマットしておいてから、ISOファイルなどをコピーして用いると何かと安心ですし、後々にも便利だと思います。
執筆時点の最新版は1.0.77です。
3.Manjaro インストーラーをダウンロード
から、GNOMEのisoファイルをダウンロードします。linuxだとコマンドラインのaria2がtorrentも対応していて便利です。
もちろんGUIのtorrentクライアントもあります。
pamac install aria2
aria2c -c https://download.manjaro.org/gnome/21.3.1/manjaro-gnome-21.3.1-220624-linux515.iso.torrent
また個人的に日本語化カスタマイズしたものを、次の場所で配布しています。
こちらも、良かったらご活用ください。
こちらで配布されているものをご利用いただくと、下記で説明しているような、日本語入力用のアプリや日本語フォントのインストールは予め済んでいるので、そのまま使用できるかと思います。
Manjaro-Linux-jp at OSDN | |
---|---|
Manjaro-Linux-jp at SourceForge | |
Manjaro-Linux-jp at Terabox |
aria2c -c https://osdn.net/projects/manjaro-jp/storage/manjaro-jp-gnome-21.3.1-220626-linux518.iso.torrent
4.isoファイルをUSBメモリへコピー
ダウンロードしたManjaro Linuxのインストール用isoファイルをVentoyを導入したUSBメモリへコピーします。
Manjaro Linux インストーラーの起動
USBメモリを接続した状態で、PCを再起動します。
BIOSの設定で、起動ディスクの優先順位をUSBメモリが優先になるようにしておくと、電源を立ち上げるだけで、USBメモリに導入されたVentoyの画面が立ち上がります。
Ventoyの画面にはUSBメモリへコピーしたisoファイルの一覧が表示され、それらを選ぶだけで多くの場合、isoファイルのインストーラーが起動します。
Ventoyのおかげで、複数のインストール用isoファイルの管理が楽になります。
起動後のインストールの手順は他に譲ります。
インストール後に最初にしておくとよいこと。
1. パッケージの更新元ミラーサーバーを日本にする。
Make update servers geographically close to each other.
sudo pacman-mirrors --geoip
または国を指定する。
sudo pacman-mirrors -c Japan
またはネットワークのアクセス速度順にする。
sudo pacman-mirrors -f
2. パッケージデータベースの更新
Update package database.
パッケージの更新。
ソフトウェアの追加と削除から、パッケージのアップデートの有無を確認できます。
また次のコマンドでも行えます。
sudo pacman -Syu
または
pamac upgrade
またはyayコマンドを導入してから、
sudo pacman -Sy yay
yay -Syu
4. ファイアウォールの設定
外部からの接続を禁止して、内部からのネットワーク接続を許可することができます。
ファイアウォールの設定ツールの盾マークに緑と赤色のカラーが現れていたら、有効化されています。
statusの横のボタンでオンオフできます。
5. バックアップソフトの設定
バックアップ用のソフトとして、timeshiftというものがあります。
特にファイルシステムにbtrfsを選んだ場合に、より有効です。
そうでない場合にもrsyncコマンドというファイルの同期用のコマンドを使って、バックアップをとってくれます。ウィザードがあるので、そこで設定してみてください。
6. 日本語フォントのインストール
Installing Japanese Fonts
ここは、お好みで。
pamac install ipa-fonts ttf-sazanami noto-fonts-cjk noto-fonts-extra \
adobe-source-han-sans-jp-fonts \
adobe-source-han-serif-jp-fonts
7. 日本語入力をインストール
現在は、Manjaro Helloというアプリから日本語入力が容易にできるようになりました。
左下のApplications(アプリケーション)をクリックしてください。
Extended languege supportをクリックすると、選択肢が出てきます。
fcitx-mozcがおすすめなので、そちらを選んでください。
チェックしたあと、右上のUPDATE SYSYTEMをクリックすると、インストールできます。
アジア圏の複数の言語入力が選べるので、その中から日本語を選んでください。
もしも、Manjaro Helloからの導入がうまくいかない場合には、下記の項目を確認してみてください。
環境変数でfcitxを指定する。
Manjaro-Helloで日本語入力をインストールすると、manjaro-asian-input-support-fcitxパッケージがインストールされて、下記の設定ファイルにて環境変数が設定されていると思います。
cat /etc/profile.d/input-support.sh
# https://wiki.archlinux.org/index.php/Fcitx
# https://wiki.archlinux.org/index.php/Fcitx5
im=fcitx
export GTK_IM_MODULE=$im
export QT_IM_MODULE=$im
export XMODIFIERS=@im=$im
export INPUT_METHOD=$im
export SDL_IM_MODULE=$im
もし日本語入力が上手くいかない場合には、同様のファイルを作るか、/etc/environmentに、次のように環境変数を設定しましょう。
sudo - sh
cat - << EOF >> /etc/environment
im=fcitx
export GTK_IM_MODULE=$im
export QT_IM_MODULE=$im
export XMODIFIERS=@im=$im
export INPUT_METHOD=$im
export SDL_IM_MODULE=$im
EOF
fish shell(here-documentsが使えない場合)
printf 'im=fcitx
export GTK_IM_MODULE=$im
export QT_IM_MODULE=$im
export XMODIFIERS=@im=$im
export INPUT_METHOD=$im
export SDL_IM_MODULE=$im' | cat >> /etc/environment
fcitx と ibus が競合している場合
ibusとfcitxは相性が悪いみたいなので、もしfcitxを選んだなら、ibusをアンインストールしてから、再起動することで上手く動作すると思います。
pamac remove ibus
reboot
fcitx5を利用する場合
fcitx-mozcの別バージョンを試す場合
pamac install fcitx5-im fcitx5-mozc manjaro-asian-input-support-fcitx5
補足
AURにも同等のパッケージがありますので、ArchLinux系なら、次のパッケージを導入すれば、日本語入力環境が整います。
yay -S fcitx5-im fcitx5-mozc fcitx5-input-support
8. 絵文字フォントのインストール
これもお好みで。
I also love emoji.
pamac install noto-fonts-emoji unicode-emoji
他にもお気に入りの日本語フォントなどありましたら、導入しましょう。
私にも紹介してください。
たとえばAURに登録されたMorisawa BIZ UDフォントの無償版も追加してみましょう。
pamac install morisawa-biz-ud-gothic-fonts morisawa-biz-ud-mincho-fonts
9. 時間の同期設定
NTPサーバーを指定して、時刻をインターネットのサーバと同期させることができます。
GNOMEの場合には、設定画面で時刻の同期のオンオフが簡単に設定できます。
またコマンドによって、より細やかな設定も可能です。
timedatectlコマンドを使うと、設定の確認や変更が可能です。
現在の設定の確認
timedatectl
Local time: 日 2022-04-24 19:49:11 JST
Universal time: 日 2022-04-24 10:49:11 UTC
RTC time: 日 2022-04-24 10:49:11
Time zone: Asia/Tokyo (JST, +0900)
System clock synchronized: yes
NTP service: active
RTC in local TZ: no
NTPサーバーの指定を増やす場合
日本だと、たとえば設定ファイルに次の1行を追加します。
NTP=ntp.nict.jp
sudo nano /etc/systemd/timesyncd.conf
時刻同期(NTP)を有効化する
timedatectl set-ntp true
時刻同期をwindows10に合わせたい場合?
これはハードウェアクロックがUTCかタイムゾーンのどちらに合わせるかの変更になるのだと思います。どちらでも、大きな問題はありませんが、Windowsとのデュアルブート環境だと起動時間に影響を受けることもあるようです。
timedatectl set-local-rtc true --adjust-system-clock
タイムゾーンをコマンドラインで変更する場合
timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
時刻同期プログラムの動作状態の確認
systemctl status systemd-timesyncd
GNOMEの画面例
ややこしそうだなという方へ。
たとえばGNOMEなら最初に書きましたとおり、次のような画面で設定ができます。
大体の設定は、コマンドを使わなくても大丈夫です。
最後に
日本語入力のインストールにも用いたManjaro HelloからApplicationsを起動すると、基本的なアプリケーションは導入が簡単になっています。
ブラウザも複数のものを試せますし、パスワードマネージャーなども有名なものが導入できます。
オフィスソフト(表計算など)も複数の選択肢から選べます。
もちろんグラフィカルなユーザーインターフェースでも、上記のようなアプリケーションやフォントをインストールできます。
ぜひ利用してみてください。
繰り返しになりますが
個人的に日本語化カスタマイズしたものを、次の場所で配布しています。
こちらも、良かったらご活用ください。
こちらで配布されているものをご利用いただくと、上記で説明しているような、日本語入力用のアプリや日本語フォントのインストールは予め済んでいるので、そのまま使用できるかと思います。
Manjaro-Linux-jp at OSDN | |
---|---|
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トラブル予防
最近は問題が少なくなっているかと思いますが、ハイバネートやサスペンド機能がうまく動作しないケースがあります。それはLinuxも例外ではなく、過去、kernelのバージョンや古い機器との相性によっては、うまく動作しない場合がありました。
OSをインストールしたあとに、最初に、サスペンドやハイバネート機能がうまく動作するか確認しておいて、うまくいかない場合には、設定画面の電源の項目などを見直して、機能をオフにしておくのは転ばぬ先の杖かと思います。
おまけのお知らせ
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Author And Source
この問題について(Manjaro Linux 最初の一歩), 我々は、より多くの情報をここで見つけました https://zenn.dev/phoepsilonix/articles/5be4f3e3d78af7著者帰属:元の著者の情報は、元のURLに含まれています。著作権は原作者に属する。
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