Cygwin環境にfd_cloneをインストールする


この記事は、Cygwin環境に FDclone

ソースコードからビルド(コンパイル)して
インストールする方法について、忘備録としてまとめたものです。

Cygwin上で起動したFDcloneの画面例

Cygwin環境には、yumやaptなどのインストールコマンドは標準では用意されていないため、
FDcloneのソースコードを取得し、コンパイルしてからインストールしてみることにします。

1. Cygwin Setupの再実行

すでに、Cygwinのインストールは終わっているものとします。

FDcloneのコンパイルに必要なパッケージの追加のため、
(Windows が64bit版の場合は) setup-x86_64.exe を再実行します。

1-1. Cygwin Net Release Setup Program

そのまま「次へ(N)>」をクリックします。

1-2. Choose A Download Source

直接ダウンロードする場合は、"Install from Internet"を選択します。

1-3. Select Root Install Directory

Root Directory

Cygwinのインストール済みのディレクトリを選択してださい。
デフォルトでは、C:\cygwin64 になっています。

Install For

全ユーザー共通の場合は、"All Users(RECOMMENDED)"を選択します。

1-4. Select Local Pacage Directory

ダウンロードするファイルを保存するディレクトリを指定します。

1-5. Select Your Internet Connection

インターネット接続の種類を選択します。

1-6. Choose A Download Site

任意のダウンロード元サイトを選択してください。

1-7. Select Package

下記の4つのパッケージを追加でインストールします。
動作に必要な関連するパッケージも自動で選択されます。

wget(FDCloneのダウンロードに使用)
libcurses-devel(FDcloneがカーソル制御で使用しているライブラリ)
make(makeコマンドの実行い必要)
gcc-core(Cコンパイラなどが含まれる。ソースファイルのコンパイルに必要)

パッケージを選択する際には、Viewのコンボボックスから"Full"を選び、Searchのテキストボックスに、それぞれ"wget", "curses", "make", "gcc-core"を入力し、一覧に表示させると探しやすくなります。

パッケージが見つかったら、[New]の列ををクリックし、最新のバージョンを選択します。

・wgetのパッケージの検索例

wget, libcurses-devel, make, gcc-core の検索とバージョンの選択が終わったら、
「次へ(N)>」をクリックします。

1-8. Review and confirm changes

インストールするパッケージの一覧が表示されます。
そのまま「次へ(N)>」をクリックします。

1-9. Progress

ダウンロード&インストールが終わるまでしばらく待ちます。

1-10. Create Icons

「完了」をクリックします。

2. FDcloneソースファイルからのビルド

FDcloneのビルドに必要なパッケージのインストールが終わったら、Cygwin64 Terminalを起動します。

FDcloneのソースは「FDcloneなページ」にて公開されています。
https://hp.vector.co.jp/authors/VA012337/soft/fd/

Cygwin上から、wgetコマンドでソースファイルのURLを指定してダウンロードします。

$ wget https://hp.vector.co.jp/authors/VA012337/soft/fd/FD-3.01j.tar.gz

ダウンロードが終わったら、gzipコマンドで解凍&展開します。

$ tar zxvf FD-3.01j.tar.gz

展開が終わったら、展開されたディレクトリに移動します。
lsコマンドで、ファイルの一覧も確認しておきましょう。

$ cd FD-3.01j
$ ls -al
...
...

インストール方法は、Installに記載されていますが、
Cygwin環境では特にビルドオプションを変更しなくてもコンパイルに成功するようです。

Makefileも用意されていますので、makeコマンドを実行すればビルド(コンパイル)が行われます。

$ make

ビルドに成功すると、fd (Cygwin環境ではfd.exe) というコマンドファイルが出来上がっているはずです。
早速実行してみましょう。

$ ./fd

起動に成功したようでしたら、

_fdrc~/.fd2rc にコピーしておきます。
必要に応じてカスタマイズしておいてください。

$ cp -p _fdrc ~/.fd2rc

fdも、必要に応じてPATHが設定されているディレクトリ(/usr/local/binなど)にコピーして
配置しておくと良いでしょう。
(もしくは、make install を実行してください。)

$ cp -p ./fd /usr/local/bin/fd