AirSimのMap"Blocks"をUE4で開く


はじめに

Microsft製OSSのフライトシミュレータAirSim。Map込みのバイナリを使うことで手軽に利用できます。
MapをカスタマイズするにはVisual StudioとUnreal Engineでビルドして、Unreal EngineでMapを開いて編集する必要があります。
予め、提供されているBlocksというMapを使ってその手順をやってみました。

検証環境

項目 バージョン
OS Windows10
Visual Studio 2019
Unreal Engine 4.24.3

参考資料

下記AirSimのWikiに掲載されている手順を自分用のメモとしてまとめたものです。

実施手順

必要ソフトウェアのインストール

  1. Unreal Engine インストール

    1. Epic Game Launcherをインストール・起動
      https://www.unrealengine.com/ja/download
    2. メニューのUnreal Engine 選択 > ライブラリ タブ選択 > Ver4.24.3 を指定してインストール
      • 10GB Overなので環境によっては数時間かかる
      • 何度かプロンプトが出るのでOKで進む
    3. Windows を再起動してEpic Game Launcherを起動
    4. uprojectファイルの紐付けをするか聞かれるので復旧を押下
      • この手順を実施しないと、後述のupdate_from_git.bat の実行でエラーが発生する
  2. Visual Studio 2019 インストール

    1. Community版を選択して、Visual Studio Installer をインストール・起動
      https://visualstudio.microsoft.com/ja/downloads/
    2. C++ によるデスクトップ開発Windows 10 SDK (10.0.18362.0) を選択してインストール開始
      • 10GB Overなので環境によっては数時間かかる
      • 何度かプロンプトが出るのでOKで進む
  3. .NET Framework のインストール

    https://dotnet.microsoft.com/download/dotnet-framework/net48

    • Developer Pack を選択すること

AirSimソースコードの取得とビルド

  1. AirSim ソースコードをGitHubからClone

    $ git clone https://github.com/Microsoft/AirSim.git
    
  2. Developer Command Prompt for VS2019 を起動して下記コマンドを実行(20分くらいかかる)

    $ cd AirSim
    $ build.cmd
    
  3. Unreal環境 Blocks をセットアップするため下記コマンドを実行

    $ cd Unreal/Environment/Blocks
    $ update_from_git.bat
    

    -> Blocks.sln が生成される

Blocks の起動

  1. Blocks.sln をクリック
    -> Visual Studio 2019 が起動する

  2. VS2019メニューの DebugGame Editor Win64 を選択して、ローカルWindowsデバッガー をクリック

    -> UE4 が起動してBlocksのMapが開く

  3. UE4メニューの プレイ をクリック > NO をクリック

    -> Blocksが開始して、ドローンを操縦可能な状態となる

まとめ

これでUE4を使ったAirSimのMapのカスタマイズや外部シミュレータ(ArduPilotのSITL等)をAirSim内での使用する環境が整いました。
AirSim内のドローンはPythonスクリプトで操作することも可能です。