FSCalendarのカレンダーに点マークを表示する


はじめに

カレンダー付きToDoアプリを制作する際にFSCalendarというライブラリを使用しましたので備忘録として投稿します。
初学者ですので訂正点ございましたら、ご指摘よろしくお願いします。

概要

FSCalendarではカレンダーの日付の下に任意の条件で点マークを表示することができます。
制作したアプリの用途に絡めると「ToDoの登録がある日付に点マークを表示」になります。

今回はRealmSwiftを組み合わせての実装になりますのでRealmSwiftに関しましてはこちら参照ください。
また、FSCalendarの導入に関しましてはこちらを参照ください。

実行環境

【Xcode】 Version 11.7
【Swift】 version 5.2.4
【CocoaPods】version 1.9.3
【RealmSwift】 version 5.3.2
【FSCalendar】version 2.8.1

実装コード

全体のコードになります。
サンプルコードではなく、自作アプリのコードになりますので関連箇所を抜粋しております。
また、FSCalendarのDelegateとDataSourceはstoryboard上で追加しております。

Todo.swift
import Foundation
import RealmSwift

class Todo: Object {
    # ・・・省略・・・
    @objc dynamic var dateString: String!
    # ・・・省略・・・
}
MainViewController.swift
import UIKit
import FSCalendar
import CalculateCalendarLogic
import RealmSwift

class MainViewController: UIViewController {

    @IBOutlet weak var calendar: FSCalendar!
    # ・・・省略・・・
    var datesWithEvents: Set<String> = []
    # ・・・省略・・・

    override func viewDidLoad() {
        super.viewDidLoad()
        # ・・・省略・・・
    }
}

extension MainViewController: FSCalendarDelegate, FSCalendarDataSource, FSCalendarDelegateAppearance {
    // 任意の日付に点マークをつける
    func calendar(_ calendar: FSCalendar, numberOfEventsFor date: Date) -> Int{

        let formatter = DateFormatter()
        formatter.dateFormat = "yyyy/MM/dd"
        formatter.calendar = Calendar(identifier: .gregorian)
        formatter.timeZone = TimeZone.current
        formatter.locale = Locale.current
        let calendarDay = formatter.string(from: date)

        // Realmオブジェクトの生成
        let realm = try! Realm()
        // 参照(全データを取得)
        let todos = realm.objects(Todo.self)

        if todos.count > 0 {
            for i in 0..<todos.count {
                if i == 0 {
                    datesWithEvents = [todos[i].dateString]
                } else {
                    datesWithEvents.insert(todos[i].dateString)
                }
            }
        } else {
            datesWithEvents = []
        }
        return datesWithEvents.contains(calendarDay) ? 1 : 0 
    }
}

実装方法

以下のメソッドを用いることで点マークがつけられるようになります。

func calendar(_ calendar: FSCalendar, numberOfEventsFor date: Date) -> Int{
    return 1 //ここに入る数字によって点の数が変わる
}

画面に表示されている月の日付(Date型)がループで投げられます。自動的にFor-in構文のようにdateの数だけこのメソッドが呼ばれるイメージです。
しかしこのまま用いても全ての日付の下に点マークが付くようになるだけになります。
これをRealmSwiftと組み合わせることで、ToDoの登録がある日付にだけ点マークを表示するようにしました。

1.上記メソッドで呼ばれる日付(Date型)と照合させるためのデータ(dateString)を用意し、RealmSwiftに登録

  • RealmSwiftに登録するTodoクラスに下記変数を用意します。
@objc dynamic var dateString: String!
  • Realm Studioで確認すると赤枠の箇所になります。

  • また、メソッドで呼ばれる日付(Date型)をRealmSwiftに保存したデータと同じフォーマットに変換します。

formatter.dateFormat = "yyyy/MM/dd"
let calendarDay = formatter.string(from: date)

2.RealmSwiftからデータを取得

// Realmオブジェクトの生成
let realm = try! Realm()
// 参照(全データを取得)
let todos = realm.objects(Todo.self)

3.取得したデータの中から必要なデータ(dateString)をピックアップして変数に格納

  • RealmSwiftに登録データがある場合は、変数「datesWithEvents」に「dateString」の内容を格納。登録データがない場合は、変数「datesWithEvents」には何も入れません。
if todos.count > 0 {
    for i in 0..<todos.count {
        if i == 0 {
            datesWithEvents = [todos[i].dateString]
        } else {
            datesWithEvents.insert(todos[i].dateString)
        }
    }
} else {
    datesWithEvents = []
}
  • 変数「datesWithEvents」は配列のSetクラス(集合型)になります。Arrayクラスと異なる箇所としましてはインデックス番号が存在せず、重複が許されない型ということ違いがあります。今回RealmSwiftから取得するデータが重複する必要がなかったためSetクラス(集合型)にしております。詳細はこちら参照ください。
var datesWithEvents: Set<String> = []

4.日付と照合させ、Int型を返す

  • 三項演算子を用いて、任意の文字列(calendarDay)が含まれているか判断し、含まれている場合は「1」を、含まれていない場合は「0」を返します。
  • 三項演算子の気をつける点としまして、半角スペースを置かずに「?」をつけると「オプショナル型の宣言」と解釈されエラーになりますのでご注意下さい。
return datesWithEvents.contains(calendarDay) ? 1 : 0 

5.実装後の画面

参考

おわりに

自作アプリを制作している際にFSCalendarについての記事はいくつかあり、重宝させて頂きましたが、カレンダーに点マークを表示させるメソッドの紹介記事等で終わっているものが多く、実装に絡めた記事が少なかったので初学者の私からするとイメージがつきにくいなと感じておりました。コードの簡略化等を踏まえると未熟な内容になってしまいますが、誰かのお力になれれば幸いです。