aarch64アーキテクチャ向け開発環境(日本語入力編)


はじめに

ASUS Chromebook Flip C101PAを愛用しています。CrostiniというLinux環境が使えるのでちょっとしたプログラミングなどはChromebookで済ませています。
ただこのChromebook、aarch64(ARM 64bit)環境なので何かとパッケージが整っていないのが現状です。
そこで、今後aarch64環境で困ったことがあれば随時シェアしていきたいと思います。今回はまず日本語化環境構築からです。

aarch64アーキテクチャ向け日本語環境構築

ChromebookはLinux環境を標準で使えるのですが、日本語入力環境まではサポートされていません。そのため、ソースコードからビルドしなければいけません。結論としては、すごく分かりやすい以下2つの記事を参考にすれば良いのですが、ここにまとめて記載しておきたいと思います。

https://qiita.com/mitsuharu_e/items/3902a7f6e83ee10d72ba
https://matoken.org/blog/2017/06/05/on-debian-mozc-build-with-arm64/

1. 日本語フォントのインストール

$ curl -OL https://github.com/adobe-fonts/source-han-code-jp/archive/2.011R.tar.gz
$ tar zxf 2.011R.tar.gz
$ sudo cp ./source-han-code-jp-2.011R/OTF/* /usr/local/share/fonts
$ sudo fc-cache -fv

2. mozcをaarch64環境でビルド

$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade
$ sudo apt install build-essential devscripts fakeroot
$ sudo apt build-dep mozc
$ apt source mozc
$ wget https://gist.githubusercontent.com/matoken/afce66ce67392c11d3ed20d7bbab5833/raw/2bb0163f30291caa6ba7b41b3d4352c7e6c0b6a7/patch
$ patch -p0 < patch
$ cd mozc-2.19.2623.102+dfsg
$ time dpkg-buildpackage -us -uc -j4
$ dch -i
$ head debian/changelog 
$ dpkg-buildpackage -j4
$ cd ..
$ ls -1 "*.deb" | xargs sudo dpkg -i 
 (できたdebファイルはとりあえずすべてインストール)

3. 環境変数設定

/etc/systemd/user/cros-garcon.service.d/cros-garcon-override.confに以下を追加

Environment="GTK_IM_MODULE=fcitx"
Environment="QT_IM_MODULE=fcitx"
Environment="XMODIFIERS=@im=fcitx"

~/.bashrcに以下を追加

fcitx > /dev/null 2>&1
/usr/bin/fcitx-autostart > null

fcitx-configtoolを実行して、Input MethodにMozcを追加

$ fcitx-configtool

「+」ボタンを押す

「Only Show Current Language」のチェックをはずす

テキストエリアに「mozc」と打って検索。Mozcを選択したらOKボタンを押して追加します。

【補足】

全角と半角を切り替えるためのキー設定もやってみたのですが、私の環境ではキー登録しようとするとキー割当を聞かれてしまってうまく行きませんでした。(おそらくバグ。。)

キー登録しようとするも、、

「キーコンビネーションを押せ」と言われる。

ひとまず、かなキーで切り替えられるので深入りは保留とします。