Pike版OpensStack Ceilometer味見


はじめに

先日(2017/8末)にOpenStack Pikeがリリースされましたので味見してみました。

環境条件

OS: ubuntu 16.04
使用パッケージ: リポジトリ ubuntu-cloud.archive.canonical.com のdebパッケージ
インストール手順: docs.openstack.org記載の手順に準ずる(gnocchiで引っかかったのでそのうち纏めたい)

Ceilometerアーキテクチャ

とりあえずPike版のアーキテクチャ図を見てみます。
引用元: https://docs.openstack.org/ceilometer/latest/

アーキテクチャ図(pike版)

ceilometer-collectorがアーキテクチャ図から削除されてeventの登録先としてpankoの名前が記載されるようになっていますね。

ちなみにocataがリリースされた頃に表示されていたアーキテクチャ図はこちら
(2017/09/13時点ではocataアーキテクチャ図も上の図に差し替わっています)

アーキテクチャ図(ocata版(旧))

Ceilometer polling agentが情報を収集してAMQPに投げたデータと各OpenStackコンポーネントが投げてくるAMQPメッセージをcollectorが拾ってdatabaseに投げる構図となっています。
Pikeではpipelineの設定が変更されてAMQPに投げられていたデータを直接gnocchiに投げるように変わっているはずです。

インストール&確認

まだcontroller側の手順がupされていませんでしたのでcollectorのinstallを除外して
ocata版と同じ手順で実施してみました。
とりあえずpankoの事は見なかったことにしてみましたがすんなり動作しました。
collectorを経由しなくなったせいかリソースを追加してからceilometerに登録するまでの間隔が短くなった気がします。

※install時には無かったのですが今見たらuploadされていますね。
(https://docs.openstack.org/ceilometer/pike/install/install-base-ubuntu.html)
差分としてはDEFAULTセクションでmeter_dispatchers, event_dispatchersの指定をしろという記載が消えた程度でしょうか。

ocata時代からcollector, ceilometer-apiの使用は非推奨と記載されていましたが
デフォルトのpipeline.yamlのpublishersがnotifier://になっているため
docs.openstack.orgに記載の構築手順ではceilometer-collectorを使用してgnocchiに書き込む形となっていました。

pike版ではpipelineの記載が下記の通りgnocchiになっているためcollectorが不要となっています。

pipeline.yaml
sinks:
    - name: meter_sink
      transformers:
      publishers:
          - gnocchi://
event_pipeline.yaml
sinks:
    - name: event_sink
      transformers:
      publishers:
          - gnocchi://

なおpipeline.yaml, event_pipeline.yamlはocata版では/etc/ceilometer直下に配置されていましたがpike版では
/usr/lib/python2.7/dist-packages/ceilometer/pipeline/data に配置されています。

ceilometerって結構重いのでcollectorが居なくなるのは嬉しいかも。
pankoを見なかったことにしていたりと色々突っ込みどころがあるので今後もう少し遊んでみようと思います。