PayPalからStripeに移行した話


JP_Stripes 宮崎 の勉強会で発表予定だったネタの抜粋です。自分のビジネス(極小規模)に適用される範囲でしか確認していませんので、あまり網羅的ではありませんし、最後まで結局プログラミングが登場しない(^^;

ざっくりした手数料

まずは、気になる手数料。どちらも初期費用や(売上がなくても発生するような)固定費はありません。

PayPal 3.6% + 40円
Stripe 3.6%

PayPalはプラットフォーム上に残高が蓄積されていきます。出金の手数料は無料とありますが、後述するようにエラーが発生して組戻しになった場合は手数料が引かれます。パーセントは同じでも、PayPalの40円は少額決済が多いとボディブローのように効きますね…。PayPal.meというQRコード決済のはしりのようなサービスがあって、それでコワーキングスペースのドリンク購入出来るようにしたんですが、100円の決済でもきっちり40円持っていくので、1日で辞めました(x_x)

実際の移行作業

以下のような毎月課金の購読フォームをStripe決済に移行しました。

同じようなフォームを作るのが理想でしたが、運用開始まで間がなかったため(かつ想定される顧客が数名単位であったため)、ダッシュボードのBilling -> Subscriptions の機能を使ってメールで請求書を送る方式を採用しました。

  1. まず Customer(顧客) を登録します。メールアドレスと名前があれば大丈夫です(カード情報不要)。
  2. 次に Product(商品) を作成します。これも最低限必要なのは名前と金額のみ。
  3. 最後に Subscription(購読) を作成します。ここで1.2.で作ったCustomerとProductを紐付けます。 この時、クレジットカードの番号を入れる欄がありますが、「Email invoices..」を選ぶと 請求書をメールで送付することが可能です。

メールからリンクをたどるとクレジットカードで決済できるページが開きます。このページのURLはダッシュボードからも取得可能なので、この画面を直接メッセンジャーなどで送ることも可能です。

以下はCustomer(顧客)一覧の画面ですが、ProductやSubscriptionも同様にダッシュボードから閲覧や更新が可能です。

さらにSlackとの連携も容易で、新しい顧客が登録されたりすると、通知が来るように設定することが出来ます。

単発の請求であれば、ここで終わりなのですが、継続が前提のSubscriptionの場合は、もうひと手間必要です。上記の顧客リストを見ていただくと分かるのですが、一度目の課金が完了すると、その顧客にクレジットカードが登録された状態になります。この状態で、目的のSubscriptionの画面から「Update Subscription」と進み、「Payment method」を「Automatically charge a payment method on file」に変更する必要があります。

これを忘れていると、毎月、お客様のところに請求のメールが飛んで、毎回クレジットカードを入力させることになってしまいます。(クレカ払いを止めたい、との申し出を頂いて始めて気が付きました(T_T)

PayPalの問題点

どんな決済でもエラー(例外)はつきものなのですが、いざそれが発生した時の解決が難しい印象を受けます。「できません」「あとで試してください」ではなく、失敗した理由を知りたいです。。そして(私の経験する限り)「あとで」は永遠に訪れません…。

引き出し手数料無料なのは確かにそうですが、エラーになった場合、組戻しの手数料をとられてしまいます。(注)ここはサポートに連絡して交渉すれば、事情次第では返金されることもあるようです。

Stripeの問題点

Stripeとて万能ではなく、まず最初にアカウントを開設した時点ではJCBやDinersが使えません。こちらからは、分かりにくいので、お客様から連絡があって調べて初めて「あー」となってしまいます。ここはStripeの落ち度でもなんでもないのですが(とても丁寧に対応頂きました)、JCBの審査に結構時間がかかります。最初から全カード使えるPayPalに比べてここは不便なところです。(2020.05.27追記:今後は面倒な手続きなしで使えるようになるそうです!)

初回はメールで請求書を発行して、次回以降は登録済みのクレジットカードで決済する、という流れは、Twitterで教えて貰いました。むちゃくちゃ前のめりなサポート姿勢…!

その他の課題

  • 銀行振込なら手数料はお客様持ち、Stripeなら弊社持ち、と案内したにも関わらず、銀行振込の希望者が約5割…!英語が混ざったページが開くと、そのまま捨てられてしまう…!
  • 今のところ、入会(購読開始)のフローはチャットで詳細説明 -> メールで請求書送付という流れなので、特に不便は感じていませんが、停止の場合は、ウェブなどから直接手続き出来たほうが良いのかもしれません。> いずれ制作にチャレンジします。