こわくない英語(初級編)


はじめに

グローバルなプロジェクトやOSSコミュニティへの参加などで、英語を書く機会が増えている人も多いかと思います。
そんな時にちょっとだけ気を付けると良い感じに見えるポイントがあるので、つらつらと紹介してみます。
※個人の経験に基づいたネタなのでガチな英語スキルは期待しないでください

気を付けると良いポイント

実はどれも中学生の英語で習う内容ですが、意外と適当に書いている人が多いです。
違っていても問題なく意味は通じますが、かなり『英語苦手』感が出てきます。
日本語で言う『てにをは』みたいな感じです。
逆にこの辺がきちんと書かれていると『英語慣れてる』感が出てとても良いです。

1. 三人称単数形

注意するのは以下の2点です。

1-1. 一般動詞の語尾にsを付ける

いわゆる『三単現のs』です。

誤り
He play guitar.

『彼』は三人称で単数なので動詞にはsを付けましょう。

こう書く
He plays guitar.

sじゃなくてesを付ける』とか
yiに変えてesを付ける』とか
いくつか変化パターンがありますが、迷ったらググれば良いので無理して覚えなくて良いです。

1-2. dodoes を使い分ける

『否定文はdon'tを使う』という教えが強烈なのか、こういう例を良く見かけます。

誤り
My computer don't work.

『私のパソコン』は三人称単数なのでdoesが正解です。

こう書く
My computer doesn't work.

これの逆パターンも多くて、自分(一人称)、あなた(二人称)、それ以外は三人称という覚え方のせいか、こんな風に書いちゃうことがあります。

誤り
They doesn't work.

『彼ら』は三人称ですが複数なのでこちらはdoが正解です。

こう書く
They don't work.

そもそもdoesdoに三単現のs(es)を付けたもの、と覚えると良いです。

2. 自動詞と他動詞

日本語だとあまり意識しないのですが、英語では自動詞他動詞を明確に区別します。
辞書を引いても動詞には必ず自動詞か他動詞なのか明記されています。

英次郎で『run』を引いた場合の例

例えば『問題が解決した』という文を英語で書きたい場合、問題(problem)が解決する(solve)なので反射的に

誤り
The problem solved.

と書いちゃうことがありますが、solveは他動詞なので『(主語が)他の何かを解決する』というパターンで使うのが正しいです。

なので、こんな風に主語を補完して問題が目的語になるように書くか

こう書く
We solved the problem.

もしくは、ひっくり返して受動態で書くと良いです。
このパターンだと無理に主語を補完しなくてもいいので自然な形になることが多いです。

こう書いても良い
The problem was solved.

ここから派生するいくつかのポイントがあります。

2-1. 能動態と受動態

日本語はとてもハイコンテクストな言語なので、先の『問題が解決した』のように字面からだけでは能動なのか受動なのかは区別できない(しない)ことが多く、文脈を読み取って解釈することが求められます。

一方で英語はキッチリ区別したい言語なので、文章は能動態(普通に一般動詞を使う)か、それとも受動態(わざわざbe動詞+過去形にする)を使い分け、これに合わせて使える動詞も自動詞なのか他動詞なのか決まってきます。

英語で書く場合には、自分の言いたい事が『能動態なのか受動態なのか』を意識すると良い感じに書ける場合が多いです。

能動態で書くと良い例
問題を調査する。
I'll investigate that problem.
受動態で書くと良い例
問題が解決した。
The problem was solved. 
2-2. 隠れた主語

同じく日本語はとてもハイコンテクストな言語なので、先の『(我々が)問題が解決した』のように本当の意味での主語を省略することも多いです。

英語で書く場合には、自分の言いたい事が『だれ(何)が主語なのか』を意識して、足りない場合には補完してあげると良い感じに書ける場合が多いです。

主語を補完すると良い例
アーキテクチャを決定した。
    ↓
(我々は)アーキテクチャを決定した。
    ↓
We have decided that architecture.

3. 複数形

日本語はとてもハイ(中略)、特に物については数が単数なのか複数なのかを区別しません。
人の場合はさすがに使い分けます。(『私』と『私たち』とか)

例えば『私は本を買いました』と『私はたくさん本を読みます』はどちらも『本』ですが、普通に日本語的に考えると前者は単数で後者は複数です。

一方で英語では人や物の数が単数か複数かをかなり神経質に区別します。
特に三人称の場合だと、先の例で挙げたように単数か複数化で動詞の形が変わってきたりします。

なので英語で書く場合には、登場する人や物が単数なのか複数なのかを意識してみると良いです。

単数
私は本を買いました。
I bought a book.
複数
私は本をたくさん読みます。
I read many books.

最後に

色々と偉そうに書きましたが
『こう書かなくちゃダメ』
というよりも
『こう書いたら自己満足できて気持ち良い』
程度に受け取ってもらえればと思います。

気が向いたら続編も考えてみます。

Have a happy writing !!