Windows上のファイルをLinuxコマンドで整理する - WSLを用いて -


当記事の目的

 ・「Linuxコマンドを試したいが、仮想環境の構築までは面倒だと考えている」方
 ・「勉強のために練習ディレクトリを作成するのではなく、実際に生きたファイルを使いたい」方
 ・「とりあえずWindows上のファイルを効率的に整理したい方」

 上記の方々にWSLを用いて、
 Windows上のファイルをLinuxコマンドを用いて操作(整理)が出来るようになる事が目的です。

 ※環境構築は簡単で、30分前後でWindows上でLinuxコマンドが実行出来るようになります!

WSLとは

 ・「Windows Subsystem for Linux」の略です。
 ・Windows OS上でLinuxの実行環境を実現するサブシステムです。

WSLを用いたLinux環境の構築方法

 今回は「Windows10」ユーザ向けに箇条書きで記載していきます。

 1. WSLの有効化
  WSLを利用するには、WSL機能を有効化する必要があります。
  「スタート」→「設定」の順で移動し、「Windows の機能の有効化または無効化」タブを開く。
  下記のように、「Linux 用 Windows サブシステム」をチェックし、PCを再起動をします。
  

 2. Ubuntuのインストール
  WSLを利用するには、Linuxディストリビューションが必要です。
  下記のように、「Microsoft Store」でUbuntuと検索し、一番上に出てくる「Ubuntu」を
  インストールします。
 
  インストール完了したら、スタートメニューから「Ubuntu」を検索して起動をします。
  

 3. WSLとWindows間のファイル連携方法
  下記の方法で、WSLとWindowsのそれぞれのファイルを参照出来ます。

WSLからWindowsファイルシステムへのアクセス(Ubuntuで入力)
'cd /mnt/{ドライブ名}'
WindowsからWSLファイルシステムへのアクセス(エクスプローラで入力)
'\\wsl$'

最後に

Linux環境の構築には、主に以下の2つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
それらを認識したうえで、Linuxコマンドの学習とファイルの整理を効率的に行っていきましょう!

WSL
 メリット :ホストのファイルを直接参照するので、セキュリティ面に不安が残る。
 デメリット:別のOSはインストールしないので、手軽にLinuxのCUI環境を利用できる。
仮想化
 メリット :別のOSをインストールするので、ホストに影響を与えない分離した環境の構築。
 デメリット:マシンのリソースを利用するので、パフォーマンスがスペック依存になる。