Eclipse を使って Java プロジェクトを作成する


はじめに

  • Eclipse を使って Java プロジェクトを作成する方法についてまとめました。

動作環境

  • Windows 10(64bit)
  • OpenJDK 11
  • Eclipse IDE for Java Developers(Version: 2020-06)

開発環境構築①:OpenJDK 11 インストール

Eclipse を動かすためには JRE(Java Runtime Environment)が必要になります。ここでは、JRE 取得のために OpenJDK をダウンロードします。JRE をインストールしていないと、Eclipse 起動時にエラーになるので、Eclipse のインストール前に行う必要があります。

  1. 以下の OpenJDK の公式サイトに移動し、「Download」項目内の jdk.java.net/14 のリンクをクリックします。( jdk.java.net/14 のリンクは、OpenJDK がバージョンアップされる度に変わります。)
    https://openjdk.java.net/

  2. 左側のリンク一覧の中の「Java SE 11」をクリックします。(最新版の OpenJDK をダウンロードしたい場合は、このサイトから OpenJDK をダウンロードできます。)
    https://jdk.java.net/14/

  3. 「Windows/x64 Java Development Kit」をクリックします。
    https://jdk.java.net/java-se-ri/11

  4. 「openjdk-11+28_windows-x64_bin.zip」がダウンロードされます。

  5. ダウンロードが完了したら、任意のフォルダに解凍し、「jdk-11\bin」の絶対パスをシステム環境変数に追加します。(ここでは、C:\openjdk に解凍し、「C:\openjdk\jdk-11\bin」をシステム環境変数に追加しました。)

  6. コマンドプロンプトを起動して、Java のバージョン確認を行う。(openjdk 11 であれば OK です。)

    >java --version
    openjdk 11 2018-09-25
    OpenJDK Runtime Environment 18.9 (build 11+28)
    OpenJDK 64-Bit Server VM 18.9 (build 11+28, mixed mode)
    

開発環境構築②:Eclipse インストール

OpneJDK のインストールが完了したら、Eclipse をインストールします。

  1. Eclipse のパッケージインストーラのダウンロードサイトに移動し、「Eclipse IDE for Java Developers」内の「Windows 64-bit」をクリックします。
    https://www.eclipse.org/downloads/packages/

  2. ダウンロードページに移動したら、「Download」ボタンをクリックします。

  3. eclipse-java-2020-06-R-win32-x86_64.zip がダウンロードされます。

  4. ダウンロード完了したら、任意のフォルダに解凍し、「eclipse.exe」をダブルクリックします。(起動時に、workspaceフォルダのパスの入力が必要ですが、デフォルト設定のままにします。)

Eclipse 初期設定

プロジェクト作成の前に Eclipse の初期設定を行います。最初に一度設定しておけば次回からは設定不要です。

  1. メインメニュー「Window」>「Preferences」を実行して、「Preferences」ダイアログを起動します。

  2. 左側のツリーから「Java」>「Installed JREs」を選択し、OpenJDK 11 のパスが設定されていることを確認します。

  3. 文字コードを設定します。ここでは、Linux 上でも動かすことを想定して Linux 向けに変更します。左側のツリーから「General」>「Workspace」を選択して、「Text file encoding」で「Other」をチェックし、「UTF-8」を選択します。また、「New text file line delimiter」で「その他」をチェックし、「Unix」を選択し、「Apply」ボタンを押します。

  4. 文字化け対策のため、フォントを変更します。左側のツリーから「General」>「Appearance」>「Colors and Fonts」を選択し、「Java Editor Text-Font」を選択し、「Edit」ボタンを押して、「フォント」ダイアログを起動します。「フォント」ダイアログでフォントを変更し、「Apply」ボタンを押します。(ここでは、MS ゴシックに変更しました。選択するフォントによっては文字化けする場合があるので、文字化けしないフォントを選択して下さい。)

  5. 「Apply and Close」ボタンを押します。

プロジェクト作成

まず、プロジェクトを作成します。

  1. メインメニューの「File」>「New」>「Java Project」をクリックして、「New Java Project」ダイアログを起動します。

  2. 「Project name」欄にプロジェクト名を入力して、「Finish」ボタンを押します。(ここでは、プロジェクト名を「sample」、他の設定はデフォルトのままとします。)

  3. 「New module-info.java」ダイアログが起動したら、「Don't Create」ボタンを押します。

  4. 「Package Explorer」上に sample プロジェクトのツリーが生成されたことを確認します。

メインクラス作成

次に、メインクラス(main メソッドを含むクラス)を作成します。

  1. 「Package Explorer」上のツリーのトップノードを選択して右クリックし、ポップアップメニュー「New」>「Class」をクリックして、「New Java Class」ダイアログを起動します。

  2. 「Name」欄にクラス名を入力し、「public static void main(String[] args)」にチェックをして「Finish」ボタンを押します。(ここでは、「Name」欄に「SampleMain」と入力します。)

  3. 「Package Explorer」上のツリーに、「sample」>「src」>「sample」>「SampleMain.java」ノードが追加されます。SampleMain.java のコードは以下のようになっています。

    SampleMain.java
    package sample;
    
    public class SampleMain {
    
        public static void main(String[] args) {
            // TODO Auto-generated method stub
        }
    
    }
    
  4. SampleMain.java のソースコードに任意のコードに追加します。

    SampleMain.java
    package sample;
    
    public class SampleMain {
    
        public static void main(String[] args) {
            // TODO Auto-generated method stub
            System.out.println("Hello");        // 追加
            System.out.println("こんにちは");  // 追加
        }
    
    }
    

ビルド

ビルドは、自動ビルドを有効にして、自動的にビルドするようにします。

  1. 「Package Explorer」上のツリーのトップノードを選択して右クリックし、ポップアップメニュー「Reflesh」をクリックすると、「Package Explorer」上のツリーのファイル構成が現在の状態に自動的に更新されます。

  2. メインメニュー「Project」>「Build Automatically」をチェックして、自動ビルドを有効にします。(ビルドが実施されない場合は、メインメニュー「Project」>「Clean」をクリックします。)

実行

ビルドができたら実行します。

  1. メインメニュー「Run」>「Run Configurations」をクリックします。

  2. 「Run Configurations」ダイアログのツリーの「Java Application」をダブルクリックすると、子ノード「New_Configuration」が追加されます。

  3. 「Name」欄をメインクラス名「SampleMain」に変更して、「Apply」ボタンを押すと、子ノード「New_Configuration」が「SampleMain」に更新されます。

  4. 「Main」タブを開いて、「Project」欄にプロジェクト名、「Main class」欄に main メソッドを含むクラス名を入力して「Apply」ボタンを押します。

  5. 「Run Configurations」ダイアログの「Run」ボタンを押すか、アイコンの「Run」ボタンを押します。

  6. 「Console」ウィンドウに、「Hello こんにちは」と表示されます。

デバッグ

デバッグしたい場合は、以下のようにします。

  1. メインメニュー「Run」>「Debug Configurations」をクリックします。

  2. 「Debug Configurations」ダイアログのツリーの「Java Application」をダブルクリックすると、子ノード「New_Configuration」が追加されます。

  3. 「Name」欄をメインクラス名「SampleMain」に変更して、「Apply」ボタンを押すと、子ノード「New_Configuration」が「SampleMain」に更新されます。

  4. 「Main」タブを開いて、「Project」欄にプロジェクト名、「Main class」欄に main メソッドを含むクラス名を入力し、「Stop in main」をチェックして「Apply」ボタンを押します。

  5. 「Debug Configurations」ダイアログのツリーの「Debug」ボタンを押すか、アイコンの「Debug」ボタンを押すとデバッグが開始されます。

  6. 「Stop in main」をチェックしているので、main メソッドの先頭でブレークします。

  7. Ctrl + Shift + b キーでブレークポイントを設定し、F8 キー(実行)を押すと、ブレークポイントを設定した場所でブレークします。また、F5 キーでステップイン、F6 キーでステップアウトできます。