Bot Framework Composer でボット開発 : その 1 概要とインストール


このシリーズでは現在プレビューとしてオープンソースで公開されている Bot Composer について紹介します。今回は概要の紹介ということです。

GitHub: Microsoft Bot Framework Composer [PREVIEW]
Bot Framework Composer 公式ドキュメント

概要

Bot Framework Composer は Microsoft Bot Framework ベースのボットアプリケーションを GUI で開発できるツールです。多くの機能をサポートしていて、完成度の高いボットを開発することができます。

  • GUI ツールで会話フローを開発
  • 自然言語処理 (Language Understanding Intelligent Service - LUIS) との統合
  • LUIS と QnA メーカー用のツールを統合
  • 文章作成システムの統合
  • 実行可能なコードの生成

想定される利用者と用途

README には以下のように書かれていますが、プレビューという点に注意して、誰でも好きに使ってくれればいいです。

  • Bot Framework SDK のプレビュー機能である Adaptive Dialogs や Language Generation などを試したいボット開発者
  • Composer と Bot Framework Adaptive Dialog はプレビューのため本番での利用は自己責任
  • Composer は Web アプリとして動作するよう開発されており、将来的には独自の Web アプリに組み込めることを目指している

インストール

※ 2020/5 に GA したため、各種 OS 用のインストーラーも利用が可能です。

1. 必要なツールのインストール。

インストーラーでインストール場合

2. GitHub より各 OS 用のインストーラーを取得して実行。
https://github.com/microsoft/BotFramework-Composer/releases/tag/v1.0.0

コードをコンパイルする場合

2. GitHub をクローン。

git clone https://github.com/microsoft/BotFramework-Composer.git
cd BotFramework-Composer

3. stable ブランチになっているか確認。

>git branch
* stable 

4. 以下コマンドで依存関係のインストールとソリューションのビルド。

cd Composer
yarn install
yarn build
yarn startall

※15 分くらいかかるので、以下ビデオでも見て待つ。

※手元の環境ではうまくいかず、以下コマンドで回避。。

cd Composer
npm install
npm run build
npm run startall

5. ブラウザで http://localhost:3000 に接続。

オウム返しボットの作成

※ GA により一部画面が変わり、新しいダイアログやトリガーは「Add」メニューが別途用意されました。シリーズの他の記事では一部古い画面のままで説明を勧めますが、適宜読み替えてください。

まずは定番のオウム返しを作ります。

1.「New」をクリック。「Create from template」より「Echo Bot」を選択して「Next」をクリック。

2. 任意の名前と説明を付けて「Next」をクリック。

3.「Unknown intent」を選択。これはユーザーの意図が分からない場合にトリガーされる。応答メッセージとして「You said '${turn.activity.text}'」が設定されていることを確認。

4. 画面右上の「Start Bot」をクリック。

5. しばらくすると横に表示される「Test in Emulator」をクリック。Emulator のインストールやアップデートのポップアップが出た場合は「OK」をクリック。

6. エミュレーターが起動するので、メッセージを送信して、オウム返しされる事を確認。
※たまに初回起動失敗するので、動かない場合は「Restart Conversation - New User ID」ボタンをクリック。

7. 応答を日本語に変更。

8. 「Restart Bot」をクリック後、再度エミュレーターからテスト。

作成されたソリューションの確認

これまでに C# と BotBuilder で開発してきた場合は、自動生成されたファイルを見ると面白いです。詳細は割愛しますが、是非一度確認してみてください。

まとめ

今回はとりあえず Bot Framework Composer をインストールして動かしてみました。次回はトリガーとダイアログの概要を見ていきます。

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