AWS IoTへport:443/ALPNを使ってmqtt publishする


はじめに

(update 2018/6/29: ALPN対応がpython SDK1.4.0で対応されました)

先日、AWS IoTでmqttをport:443を使って利用できるupdateがリリースされました。
ブログには、TLS標準のALPN機能を使うことで実現できるとの記載があるので、こちらを試してみました。

前提条件と投稿で使った環境について

ご利用されるsslライブラリなどによりALPNの実装方式が異なります。また、ご利用される言語によりalpn設定用の関数なども異なりますので、ご自分の環境や言語での実装方式はご確認をお願いします。
本投稿で確認した環境では、

  • python version : Python 2.7.13
  • OpenSSLのversion : OpenSSL 1.0.2k-fips 26 Jan 2017

です。
python2.7としては、alpn設定ためのSSLContext.set_alpn_protocols()が2.7.10以降でサポートされています。OpenSSLのalpnは、OpenSSL 1.0.2以降でサポートされていますので、この辺はご自分の環境を確認してください。またalpnで通知するプロトコル名は"x-amzn-mqtt-ca"と規定されています。

追記:
Python3.6でも下記のソースのまま動作確認しました。Python3系では、3.5以降でset_alpn_protocolsがサポートされています。

mqtt clientとしてはpahoを使っています。pahoのinstallは以下
(pyenvや、特定directoryなどinstall先は各自の環境に合わせてください。以下の参考は実行するpythonプログラムのローカル環境へinstallしています。)

sudo pip install paho-mqtt -t [サンプルプログラムのdir]

pythonが使っているOpenSSLのバージョンは以下で確認出来ます。


import ssl
print ssl.OPENSSL_VERSION

また、テストコードを実行する際に証明証が必要になるのでAWS IoTからThingの作成や証明書の作成、ダウンロード、証明書activate、policyのattachを行ってください。詳細手順はこちら

コードの流れ

  • ssl_contextへalpnの設定
  • 同じくssl_contextへ証明書の設定
  • ssl_contextを使ってmqqt clientへtls option設定
  • mqtt接続

となります。

サンプルコード

本sampleを動かすディレクトリとしては以下の環境となっています。
sample-dir
├ alpn_mqtt.py
├ paho/ (dir)
├ paho_mqtt-1.3.1-py2.7.egg-info/ (dir)
└ certs/ (dir)
 └ root_ca / certificate / private

certificate と private はAWS IoTで生成した証明書

alpn_mqtt.py

from __future__ import print_function
import sys
import ssl
import time
import datetime
import logging, traceback
import paho.mqtt.client as mqtt

IoT_protocol_name = "x-amzn-mqtt-ca"
aws_iot_endpoint = "AWS IoTのエンドポイント" # <random>.iot.<region>.amazonaws.comの形式
url = "https://{}".format(aws_iot_endpoint)

ca = "root_caの相対/絶対path付きfailname"
cert = "certificateの相対/絶対path付きfailname"
private = "privateの相対/絶対path付きfailname"

logger = logging.getLogger()
logger.setLevel(logging.DEBUG)
handler = logging.StreamHandler(sys.stdout)
log_format = logging.Formatter('%(asctime)s - %(name)s - %(levelname)s - %(message)s')
handler.setFormatter(log_format)
logger.addHandler(handler)


def ssl_alpn():
    try:
        #debug print opnessl version
        logger.info("open ssl version:{}".format(ssl.OPENSSL_VERSION))
        ssl_context = ssl.create_default_context()
        ssl_context.set_alpn_protocols([IoT_protocol_name])
        ssl_context.load_verify_locations(cafile=ca)
        ssl_context.load_cert_chain(certfile=cert, keyfile=private)

        return  ssl_context
    except Exception as e:
        print("exception ssl_alpn()")
        raise e

if __name__ == '__main__':
    topic = "test/date"
    try:
        mqttc = mqtt.Client()
        ssl_context= ssl_alpn()
        mqttc.tls_set_context(context=ssl_context)
        logger.info("start connect")
        mqttc.connect(aws_iot_endpoint, port=443)
        logger.info("connect success")
        mqttc.loop_start()

        while True:
            now = datetime.datetime.now().strftime('%Y-%m-%dT%H:%M:%S')
            logger.info("try to publish:{}".format(now))
            mqttc.publish(topic, now)
            time.sleep(1)

    except Exception as e:
        logger.error("exception main()")
        logger.error("e obj:{}".format(vars(e)))
        logger.error("message:{}".format(e.message))
        traceback.print_exc(file=sys.stdout)

動作確認

動かしているホストがlinuxであれば、 tcpdump port 443 としていただけば 443で一秒ごとにpublishしていることがわかるかと思います。また、 tcpdump port 8883 をみても8883で送信していないことが確認できます。
AWS IoTへの到達確認は AWS IoTのテスト画面から # or test/date をsubscribeしてください。
毎秒毎に時刻が送信されていることがわかります。

免責

本投稿は、個人の意見で、所属する企業や団体は関係ありません。
また掲載しているsampleプログラムの動作に関しても保障いたしませんので、参考程度にしてください。