terraformでVPC, サブネットを作成する


本日から数記事に分けてterraformを使ってAWSでインフラ構築していきます。
今回はVPCとサブネットを作成します。

環境

  • macOS Mojave 10.14.5
  • MacBook Pro, 13-inch, Early 2015
  • terraform v0.12.0
  • direnv 2.20.1

目標成果物(本記事ではVPCとsubnetを作成)

github格納先

成果物のコードは下記githubのリポジトリに格納していきます。
https://github.com/sasshi-i/terraform_ec2_rds

ディレクトリ構成

現状のディレクトリ構成は下記の通りです。

├─ envs
│    ├─ prod
│    │   ├─ backend.tf
│    │   ├─ main.tf
│    │   └─ variables.tf
│    │
│    └─ staging
│        ├─ backend.tf
│        ├─ main.tf
│        └─ variables.tf
├─ modules
│    ├─ provider
│    │   └─ main.tf
│    └─ vpc
│        └─ main.tf
├─ .envrc
├─ .gigtgnore
└─READNE.md

作成したプログラム

作成したプログラムは下記の通りです。
詳細は後述します。

/modules/provider/main.tf
provider "aws" {
  region  = "us-east-1"
  version = "~> 2.16"
}
/modules/vpc/main.tf
variable "stage" {}

resource "aws_vpc" "qiita_vpc" {
  cidr_block                       = "10.8.0.0/16"
  enable_dns_hostnames             = true
  enable_dns_support               = true
  instance_tenancy                 = "default"
  assign_generated_ipv6_cidr_block = true

  tags = {
    Name = "qiita_ec2_rds"
  }
}

resource "aws_subnet" "qiita_subnet_1a" {
  count             = 2
  vpc_id            = aws_vpc.qiita_vpc.id
  cidr_block        = cidrsubnet(aws_vpc.qiita_vpc.cidr_block, 8, count.index)
  availability_zone = "us-east-1a"

  tags = {
    Name = "qiita-${var.stage}-us-east-1a"
  }
}

resource "aws_subnet" "qiita_subnet_1b" {
  count             = 2
  vpc_id            = aws_vpc.qiita_vpc.id
  cidr_block        = cidrsubnet(aws_vpc.qiita_vpc.cidr_block, 8, count.index+2)
  availability_zone = "us-east-1b"

  tags = {
    Name = "qiita-${var.stage}-us-east-1b"
  }
}
/envs/staging/backend.tf
terraform {
  backend "s3" {
    bucket = "ec2-rds-deploy"
    key    = "terraform/staging.tfstate"
    region = "us-east-1"
  }
}
/envs/staging/main.tf
module "provider" {
  source = "../../modules/provider"
}

module "vpc" {
  source = "../../modules/vpc"
  stage  = var.stage
}
/envs/staging/variables.tf
variable "stage" {
  default = "staging"
}

実行手順

  • AWSコンソールにてec2-rds-deployのS3バケットをus-east-1リージョンに作成する
    ->tfstate管理用のS3バケット。terraformで管理しているインフラの状態を管理しているファイルです。ローカルで管理しないことで、チームメンバー全員が最新のtfstateを参照してインフラ開発をすることができます。

  • ワーキングディレクトリの初期化

cd /envs/staging
terraform init
  • 実行計画を確認
terraform plan

何が作成されるか、または変更、削除されるかなどを確認することができます。

  • インフラ構築を実行
terraform apply

実行計画に問題なければ、上記コマンドでインフラを構築します。

あとは、下記コマンドでterraformで作成したインフラを削除できます。

terraform destroy

各種プログラムの解説

ここからは各ファイルの役割とプログラムの説明を記載します。

/modules/provider/main.tf

AWSとかGCPとかプロバイダーを定義します。
またここで指定したプロバイダーのバージョンに従って、terraform initした時にプラグインがインストールされるため、バージョンを明記しておいた方が良いです。

[プログラムでの定義項目概要]

  • region: AWSのリージョン
  • version: AWS プロバイダーのバージョン

/modules/vpc/main.tf

VPCやサブネットの設定を定義します。

[プログラムでの定義項目概要]
aws_vpc

  • cidr_block: VPCに割り振るIPv4 アドレスの範囲
  • enable_dns_hostnames: パブリック IP アドレスを持つインスタンスが、対応するパブリック DNS ホスト名を取得するかどうか。(デフォルトはfalse)
  • enable_dns_support: DNS 解決をサポートするかどうか。

  • instance_tenancy: AWSのハードウェアを占有して使用したいかどうか。defaultだと他のユーザーと共有するハードウェア上で起動します。

aws_subnet

  • count: こちらに記載した値の個数だけ同じ設定のサブネットが作成されます
  • cidrsubnet: terraformで用意されている関数。3つの引数を渡すとIP範囲をサブネット分割した場合のIP範囲を返してくれます。こちらについては、下記の記事がわかりやすいです。

/envs/*/backend.tf

tfstateファイルの格納先を定義します。

[プログラムでの定義項目概要]

  • bucket: 格納先バケット名
  • key: ディレクトリ定義。ここに指定した通りにtfstateファイルがS3に格納されます
  • region: AWSのリージョン

/envs/*/variables.tf

変数を定義します。

/envs/*/main.tf

参照するmoduleのパスやmodule内で使用する変数を定義します。
main.tfに記載された資源がAWSに作成されます。

以上!

次回はルートテーブル、セキュリティグループあたりを作っていきたいと思います。

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