HG8045D下にNVR510を接続し、IPv4とIPv6の通信設定を行う。
最近、ネットの契約を光回線に変えました。
変えた結果、今まで外部とのグローバルネットワークとの窓口だったNVR510からプロバイダ提供のHG8045Dに変える必要が出てきました。
HG8045DはONU+ルータの機器であり、必ず接続しなければならないため、ネットワークの構成を変える必要があります。
取り敢えず一通りの設定を行ったので、備忘録的な意味合いも兼ねて記事にしてみました。
HG8045Dとは何か?
まず、プロバイダから提供されたHG8045Dについて簡単に纏めました。
- 光回線からイーサネットに変換する機能(ONU)
- G-PON方式
- ルータ機能
- IPv4/IPv6対応
- 指定できるサブネットマスク(IPv4)
- /24 (これ以上の空間はしていできない)
- 無線LAN機能
- 2.4Ghz / 5GHz
- IEEE 802.11a/b/g/n
指定できるサブネットマスクが異様に狭い以外は、割りかしスタンダーな性能と思われますが、少し変わっているのがG-PON方式でのONU機能です。
G-PON方式はかなりマイナーらしく、対応しているネットワーク機器は業務用を含め少ないみたいです。
(一般的にはGE-PONで、G-PONを採用しているのはNUROぐらい? ※ちなみに契約しているプロバイダーはNUROじゃないです。)
HG8045Dの代わりに別のルータを使おうとしても代わりなく、通常であれば狭いローカルアドレスで我慢するしかありません。
環境構築の方針
HG8045D下にそのまま繋げばアドレスの範囲は狭いままですが、NVR510を繋ぎ、その下にローカルネットワークを構築すれば問題は解決できます。
つまり、二重NAPTを構築すればいいのです。
次のような感じで構築しました。
HG8045D
- IPv4
- WAN
- デフォルト(ルータ上で設定できる項目は特にないので)
- LAN
- 10.1.1.1/24
- DMZ
- 10.1.1.241
- WAN
- IPv6
- ルータ広告
- 有効
- DHCPv6サーバ
- 有効
- アドレス/プレフィックスの分割
- SLAAC
- その他の情報の割当方法
- DHCPv6
- ルータ広告
- WLAN
- 無効
NVR510
- IPv4
- WAN側
- 10.1.1.241/24
- NAPT
- DHCP
- LAN
- 192.168.0.1/16
- WAN側
- IPv6
- グローバルアドレスの設定方法
- RA
- グローバルアドレスの設定方法
- DNSキャッシュサーバー
概要図
-----------------
- インターネット -
-----------------
|
-----------
- HG8045D -
-----------
| 10.1.1.1/24
|
| 10.1.1.241/24
----------
- NVR510 -
----------
| 192.168.0.1/16
-------
- LAN -
-------
基本的な方針はこんな感じです。(LANのアドレスが192.168.0.1/16なのは、前から使っていた環境を考慮してのことです)
IPv4は、DMZ機能を用いて全ての通信をNVR510に飛ばすことで、見せかけ的に多段NAPTの状態を回避しています。もちろん、HG8045Dを挟むことでNAPT変換のコストが発生するため、オーバーヘッドは避けられません。
一方でIPv6であれば通常のルーティングのみになり、オーバーヘッドを避けられます。
また、HG8045Dの負担を軽減させるためにDHCPやDNSキャッシュサーバーとしての機能は全てNVR510に肩代わりさせます。(経験上、無線LANルータは何となく不安定な印象があるので、あまり色々動かさないほうが良い気がします)
NVR510上のIPv4の設定
次のような感じで設定すればいいと思います。
ip route default gateway 10.1.1.1
ip lan1 address 192.168.0.1/16
ip lan2 address 10.1.1.241/16
ip lan2 nat descriptor 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 primary
nat descriptor address inner 1 auto
dhcp service server
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent
dhcp scope 1 192.168.0.2-192.168.0.64/16
dns host lan1
dns service recursive
dns server 2620:0:ccc::2 2001:4860:4860::8888 208.67.222.222 8.8.8.8
DNSの設定にIPv6を指定しているのは、なんとなくです。
NVR510上のIPv6の設定
ルータ下でIPv6のアドレス配布ができるか、分かりませんが次のように設定しました。
ipv6 routing on
ipv6 route default gateway dhcp lan2
ipv6 prefix 1 ra-prefix@lan2::/64
ipv6 lan1 address ra-prefix@lan2::1/64
ipv6 lan1 rtadv send 1 o_flag=on
ipv6 lan1 dhcp service server
ipv6 lan1 mld router version=2
ipv6 lan2 dhcp service client
ipv6 lan2 mld host version=2
IPv6の設定は何となくしています。一応後で動作確認はしました。
MLDの設定は何となくしています。(動いている?)
動作確認
動作確認はNVR510下に繋いだWindows端末で行いました。
test-ipv6.com
sourceforge.net Speedtest(IPv4)
ipv6-test.com Speedtest
Google スピードテスト(おそらく、IPv6)
まとめ
一番の懸念点だったIPv6の設定に問題はないようで、外部との通信も動作確認上問題はなさそうです。
IPv4/IPv6どちらでも十分な速度が保たれており、IPv6はIPv4よりも高速に通信できているようです。
NUROでも同じような設定でIPv6が可能か分かりませんが、試してみるのも良いと思います。
Author And Source
この問題について(HG8045D下にNVR510を接続し、IPv4とIPv6の通信設定を行う。), 我々は、より多くの情報をここで見つけました https://qiita.com/EmEpsilon/items/b63144d787d014813cf8著者帰属:元の著者の情報は、元のURLに含まれています。著作権は原作者に属する。
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