NVIDIA Jetson Nano 開発者キットで X11 フォワーディングを利用する


Jetson Nano で動作する GUI アプリケーションを Windows に表示する

Jetson Nano 開発者キットにディスプレイ、キーボード、マウスを接続すれば Ubuntu ベースのデスクトップ環境がかなり快適に利用できるので、Windows 上に Jetson Nano の GUI を表示する必要性は比較的少ないと思います。それでもやっぱり使い慣れた Windows から Jetson Nano を操作できるのはプログラミングのときなどに便利です。

Windows 用 X サーバのインストール

まず、Windows 側に X サーバ・ソフトウェアが必要です。複数の選択肢があると思いますが、私は VcXsrv を利用させていただきました。

Windows から Jetson Nano へ SSH でログイン

Windows から SSH でログインするためのソフトウェアも必要です。これも複数の選択肢がありますが、私は PuTTY を利用させていただきました。
SSH で Jetson Nano の IP アドレスを指定してログインします。私はネットワーク・ルータの設定によっていつも同じ IP アドレスが Jetson Nano に割り当てられるようにしています。
PuTTY を使う場合は SSH -> X11 設定で Enable X11 forwarding をチェックします。

表示先の設定

SSH で Window から Jetson Nano へログインしたら DISPLAY 環境変数を以下のように設定します。1

$ export DISPLAY=:10

動作確認

動作確認してみます。Windows 上に X サーバが起動している必要があります。

$ xcalc&

Windows から Jetson Nano 上の GUI アプリケーションを起動する

上記と同じく Windows から Jetson Nano 上の GUI アプリケーションを起動しますが表示は Jetson Nano に接続されたディスプレイからというときの表示先設定は以下のとおりです。

export DISPLAY=:0

Jetson Nano と Windows の間でファイル転送

Jetson Nano と Windows の間でファイル転送ができるととても便利です。この用途では WinSCP が有名です。

以上です。