MacBook Pro で Jetson AGX Xavier をセットアップ


2018年11月現在のセットアップ方法を記載していきます。
Jetson TX2 の時と同様にセットアップしていきます。

(Jetson TX2(右)よりも立体的にコンパクトになった Jetson Xavier(左))

前提

今回セットアップするのは「 NVidia Jetson AGX Xavier Developer Kit 」です。スペックは以下の通り。

セットアップのために用意するホスト PC は「 MacBook Pro (Retina, 15-inch, 2017) 」です。
こちらのスペックは以下の通り。

このあたりの記事を参考にセットアップしていきます。
* Jetson Xavier を動かしてみた。
* Mac Book Pro で Jetson TX2 のセットアップ

準備

  • Jetson AGX Xavier Developer Kit に入っているもの(で今回使うもの)
    • Jetson TX2
    • 電源アダプタ
    • 電源コード
    • USB Type-C - USB3.0(オス)ケーブル
    • USB Type-C - USB3.0(メス)ケーブル
  • 自分で準備するもの
    • USB Hub (USB 3.0)
    • USB キーボード
    • USB マウス
    • ディスプレイ
    • HDMI ケーブル(Jetson は HDMI 出力しかできないので注意)
    • 無線 LAN カード(NEW!!)
    • WiFi 環境
    • 3 ピンプラグ用電源タップ
    • JetPack インストール用 Host PC (MacBook Pro)

1. Xavier を起動する

配線はこんな感じ。電源、USBポート(マウス + キーボード)、HDMIを挿した状態。

一番右の POWER ボタンを押して Xavier を起動する。

すると、下記のような端末が表示される。

上記の指示通りに、以下のコマンドを入力して、Ubuntu 18.04 をインストールし、再起動する。

$ cd NVIDIA-INSTALLER
$ sudo ./installer.sh
$ sudo reboot

2. Xavier を WiFi につなげる

Jetson Xavier は TX2 と異なり、WiFi や Bluetooth のアダプタがついてないので、WiFi を利用するには別途 WiFi カードを購入する必要があります。「Jetson AGX Xavier Dev. KitをWiFiに繋げるには」を参考に、WiFi 接続を試みます。

1. 無線 LAN カードを購入する

参考記事に従って、Intel の無線 LAN カードを購入する。

2. 無線 LAN カードをとりつける

3. ファームウェアをインストールする

下記コマンドでインストールできる。

$ sudo cp iwlwifi-8265-22.ucode /lib/firmware
$ sudo reboot

4. 確認

ネットワークに繋がることを確認する。

3. Host PC に VirtualBox で Ubuntu 環境を構築する

Jetson Xavier ユーザーガイドによるとインストールには Ubuntu 18.04 or 16.04 が入った Host PC が必要とのこと。手元には Mac Book Pro しかないので、VirtualBox で Ubuntu 18.04 環境を手に入れます。

  1. Ubuntu 18.04 のイメージを入手: http://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix
  2. MacにVirtualBoxとUbuntuをインスールしてみた に従って Ubuntu 環境を入手

    • 作成時の Disk Space は 32GB ぐらいに設定しておくとよいかも。
    • 32GBで「容量が1GBしかありません」という警告が出てました。
  3. Ubuntu が起動したら、Jetpack 4.1 をダウンロードする

    • Jetpack | NVIDIA Developer からダウンロードできます(NVIDIAのユーザー登録が必要です。)
    • 今回は、"JetPack-L4T-4.1-linux-x64_b5.run" でした。

4. Xavier をホスト PC に接続してリカバリーモードにする

  1. Xavier とホスト PC を接続する

    • Xavier の電源を落とし、付属の USB Type-C - 3.0(オス+メス) ケーブルで、Xavier とホスト PC を接続する。
    • このとき、電源ライトの側のUSB Type-C に接続しないと、認識しませんでした。
  2. Xavier をリカバリーモード(FORCE RECOVERY MODE)にする

    • 真ん中の FORCE RECOVERY ボタンを押しながら、右の POWER ボタンを押して、両方を同時に離す。
    • 電源ライトがついていながら、ディスプレイに何も映らなければリカバリーモードになっています。
  3. ホスト PC 側の VirtualBox で、USB ポートの設定を行う

    • VMの設定画面から「ポート」 > 「USB」のプラスアイコンを押して「NVIDIA Corp.*」を追加する。
    • USBポートの割当 を参考

4. JetPack をインストールする

  1. 先ほどダウンロードした JetPack 4.1 を以下のコマンドで実行可能状態にし、実行する

    $ chmod +x ~/JetPack-L4T-4.1-linux-x64_b5.run
    $ ./JetPack-L4T-4.1-linux-x64_b5.run
    
  2. TX2 の時と同様にガイドに従ってインストールをする

5. 確認する

smokeParticles を動かして動作を確認します。

$ cd ~/NVIDIA_CUDA-10.0_Samples/bin/aarch64/linux/release
$ ./smokeParticles

お疲れ様でした。