Mac:Thunderboltケーブル利用時の各種転送速度比較


2台のMacをThunderboldケーブルでつなぎ複数の転送方法の速度を比較

Thunderboltケーブルを使って2台のMacを接続し、各種方法でデータ転送した時の速度を比較した。

使用したMac

  • Mac mini (2014)
  • MacbookAir 13inch (2017)

転送方法1(ネットワーク)

Thuderboltケーブルを用いて2台のMacをつなげると、自動的にLinklocalアドレス(169.254.xxx.yyy/16)が割り当てられる。システム環境設定のネットワークを参照。

なお、MacではマルチキャストDNS(Bonjour)により、IPアドレスだけではなく、同じくシステム環境設定の共有で設定された「名前」で認識される(接続可能)。

ここでは、Vienna.localを使ってこのMacにアクセスすることができる。例えば、「ssh [email protected]」のような指定で、sshによるログインが可能となる。

次に、転送系プロトコルを設定する。下記、「ファイル共有」(SMB利用)と「リモートログイン」(scp利用)とにチェックをつける。

「ファイル共有」では、詳細でプロトコルとしてAFPを指定可能。

(今回は、AFP接続がうまくできず、、、断念。)

転送方法2(外部ディスク)

Macには以前からターゲットディスクモードが存在し、片方のMacをもう一方のMacの外部ディスクとして扱うことが、Thuderboltケーブルを用いて実現できる(以前はFirewireケーブルが使われていた)。システム環境設定内の起動ディスクにて、ターゲットディスクモードとして起動する。

転送方法

4GBの空ファイルをddコマンドで作成し、scpコマンドやcpコマンド(SMBおよび外部ディスク)で転送する。また、timeコマンドにより転送時間を計測。下記はその例である。

$ dd if=/dev/zero of=./File4G bs=1048576 count=4096
$ time scp File4G [email protected]:tmp
Password:
File4G                                                                              100% 4096MB 120.9MB/s   00:33    

real    0m38.878s
user    0m24.910s
sys     0m11.585s

$ time cp File4G /Volumes/namae/tmp

real    0m22.727s
user    0m0.013s
sys     0m5.384s

結果&考察

下記表の数値の単位は秒。

scp(ssh) SMB 外部ディスク
1回目 38.878 21.433 18.328
2回目 40.078 17.760 18.037
3回目 39.297 21.365 17.719
4回目 38.381 18.298 17.272
5回目 40.076 22.727 17.891
平均  39.342 20.317 17.849

当たり前ではあるが、外部ディスクとして転送したときが最も早く、IPプロトコル(scpおよびSMB利用時)利用時のオーバーヘッドが見られる。特にscpの場合、セキュア転送でさらにオーバーヘッドがある。