NestJSからJiraのチケットを作る


Angularで作ったUIからJiraチケットを作ろうとしたところ、CORSの問題でうまくいかなかった。デフォルトではJiraは同じOriginからのリクエストしか受け付けてくれないためらしい。対策としては、リクエストを受け付けるOriginを設定する(Jiraの掲示板参照)か、同じOriginに見えるようリバースプロキシか何かを設定すればよいらしい。しかしどちらも相手のサーバを触る必要があるので敷居が高い。(会社のサーバは、一つのプラグイン追加に対して"協議"に半年かかる)

代わりにAngularで作ったUIからバックエンド(自PCで稼働させる)のNestJSサーバに要求を出して、NestJSからJiraのREST APIを叩かせようと思う。

サーバを使う場合もAuthorizationをどうするかが課題になる。現状、社内Jiraはイントラネットだからか、Basic認証を使っているらしい。そのままで良いものか…

チケットを投稿するコントローラ

以下にNestJSからAxios(HTTPクライアント)を使ってJiraチケット作成を試行した際の簡単なコントローラを示す。testというエンドポイントを開くとエピックを作るので、APIとしてはありえない仕様だが、とりあえず動きは確認できる(ブラウザを開くだけで確認でき、Swaggerの設定をせずに試せるのでついついやってしまう)。

controller.ts
import { Controller, Get, HttpService } from '@nestjs/common';
import { AxiosResponse, AxiosRequestConfig } from 'axios';

@Controller()
export class AppController {
    constructor( private readonly http: HttpService ) {}

    @Get( '/test' )
    async createEpic(): Promise<any> {
        let config: AxiosRequestConfig = {
            baseURL: 'http://<JiraサーバのURL>/rest/api/2/',
            auth: { username: 'ユーザ名', password: 'パスワード' } // Basic認証の指定も兼ねる
        };
        const issue = { 
            fields: { 
                "project": { "key": "プロジェクトのキー" }, 
                "issuetype": { "id": "10000" },
                "summary": "概要",
                "description": "説明",
                "customfield_10104": "エピック名!! これが無いとエピックが作れない。"
            } 
        };
        let res= {};
        try {
            // ここで、BaseURLにissueが付け加えられて、issueエンドポイントを指す
            res= await this.http.post( 'issue', issue, config ).toPromise();
        }
        catch( e )
        {
            // Jiraサーバから文句を言われたらここを見る
            console.log( e.response );
        }
        return res;
    }
}

嵌まったポイント

どうしようもないところで嵌まってしまったので、忘れないようメモする。

エピック名が無い

400 Bad Requestが連発してチケットが作れなかった。実は要求自体はほぼできていたのだが、必須のフィールド(エピック名)が抜けていてNGだった。エラー応答のe.responseを早く見ていたら、「エピック名がありません」と書いてあるのに気づけたが、よく見ずにいじってしまい時間を浪費してしまった。

エピック名のフィールドが分からない

customfield_10104がエピック名だなんて初見殺しも良いところ…と思ってしまったが、実はREST APIのfieldから調べることができた。

チケットタイプが分からない

既存のエピックから、エピックのチケットタイプは10000と分かったものの、実はREST APIのissuetypeから調べることができた。