NetBeansからMSYS2のgccを使う

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NetBeansからMSYS2のgccを使うといくつか問題が起きます。

  • NetBeansがMSYS2を自動認識しない
  • パスが通らない
  • 文字化けする

パスと環境変数を設定するラッパーを用意することで解決を試みました。

※ 公式な手段があるのかもしれませんが、不明なので力技です。

ラッパー

次のようなファイルを作成します。

※ MSYS2のインストール先が異なる場合はUSRを適宜修正してください。

make-wrap.cpp
#include <stdlib.h>
#include <unistd.h>
#include <string>
#include <vector>

#define USR "C:\\msys64\\usr"

std::string lower(const std::string &s) {
    std::string ret;
    for (int i = 0; i < s.size(); i++) {
        char ch = s[i];
        if ('A' <= ch && ch <= 'Z') ch += 32;
        ret += ch;
    }
    return ret;
}

int main(int argc, const char *argv[], const char *envp[]) {
    const char *make = USR"\\bin\\make.exe";
    argv[0] = make;
    std::vector<const char *> envs;
    std::string path;
    for (int i = 0; envp[i]; i++) {
        std::string e = envp[i];
        std::string e5 = lower(e.substr(0, 5));
        if (e5 == "path=") {
            path = "PATH="USR"\\bin;"USR"\\local\\bin;" + e.substr(5);
            envs.push_back(path.c_str());
        } else if (e5 != "lang=") {
            envs.push_back(envp[i]);
        }
    }
    envs.push_back("LANG=C");
    envs.push_back(NULL);
    return execve(make, const_cast<char **>(argv), const_cast<char **>(&envs[0]));
}

コンパイルしてMSYS2のルートに置きます。DLLに依存しないよう、Win32ネイティブでスタティックリンクします。

$ x86_64-w64-mingw32-g++ -static -s -o /make-wrap make-wrap.cpp

※ 要 pacman -S mingw-w64-cross-gcc

NetBeansの設定

NetBeansで環境を設定します。

プラグインの確認

C/C++プラグインがインストールされているか確認します。

ツール → プラグイン

インストールされていなければ、インストールしてください。

プラグインの設定

ツール → オプション → C/C++ → [追加]

ベース・ディレクトリとツール・コレクション・ファミリを選択 → [OK]

※ CygwinやMinGWを選択するとうまく動かないためInterixを指定しています。

CコンパイラとC++コンパイラとmakeコマンド（先ほど作成したラッパー）を指定

コード支援 → インクルード・ディレクトリで...\usr\usr\includeを変更 → 重複する\usrを取り除く

C++コンパイラについても同様に処置 → [OK]

以上で設定は完了です。