SmartArt グラフィック レイアウトにおける layoutHeader1.xml


最近SmartArt グラフィック レイアウトの仕様について調べているので、備忘録として残しておきます。

Microsoft Office SmartArt グラフィック レイアウト (.glox) のざっくりとした解説

  • ユーザーが作成したgloxファイルは、所定のフォルダーにコピーすれば認識される: %AppData%\Microsoft\Templates\SmartArt Graphics
  • ファイル形式: Open XML形式 (ZIPとして展開すればよいという説明を見かけますが、Officeアプリケーションでは正しく認識されないため、展開まではできてもドキュメントの作成は正しいお作法で行う必要あり。今回は割愛。)

最低限必要なファイル構造

https://docs.microsoft.com/en-us/previous-versions/office/developer/office-2007/dd439441(v=office.12) 参照

  • グラフィックレイアウトの定義: diagrams\layout1.xml
  • グラフィックレイアウトのヘッダー: diagrams\layoutHeader1.xml

今回は、簡単そうなlayoutHeader1.xmlについて紐解いていきましょう。

サンプル

難しそうな要素はなく、簡単に定義できそうです。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<layoutDefHdr xmlns="http://schemas.openxmlformats.org/drawingml/2006/diagram" uniqueId="任意。layout1.xmlのuniqueIdと合わせる">
  <title val="タイトル" />
  <desc val="説明" />
  <catLst>
    <cat type="list" pri="1" />
  </catLst>
</layoutDefHdr>

catは以下の種類が定義されているようです

priは表示する順番を定義しているため、Officeに既定で組み込まれているSmartArt グラフィックの数値を見ながら設定します。

  <catLst>
    <cat type="list" pri="1000" /><!-- リスト -->
    <cat type="process" pri="1000" /><!-- 手順 -->
    <cat type="cycle" pri="1000" /><!-- 循環 -->
    <cat type="hierarchy" pri="1000" /><!-- 階層構造 -->
    <cat type="relationship" pri="1000" /><!-- 集合関係 -->
    <cat type="matrix" pri="1000" /><!-- マトリックス -->
    <cat type="pyramid" pri="1000" /><!-- ピラミッド -->
    <cat type="picture" pri="1000" /><!-- 図 -->
  </catLst>

Officeに既定で組み込まれているSmartArt グラフィックの"catLst"

どのSmartArtグラフィックにどの値が設定されているかについて調べてみました。

  • *PriorityByList はcatLstの順番
  • *PriorityValue はpriの値

SmartArtグラフィック選択画面に組み込んでみました

今回はlayoutHeader1.xmlの定義のみのため、肝心な作り方については後日解説できれば。

上記リストには、Officeで定義されていないカテゴリーが記述されているようで、一部の項目はその他として表示されました。
また、一部順番が変わってしまった項目もあります。

サムネイル

  • 青: こちらで定義したglox
  • グレー: 組み込みのSmartArtグラフィック

リスト

上記のcsvによると、"カード型リスト"が400、"左右交代積み上げ六角形"が1500と順番になっていますが、組み込みと隣り合っているためほぼほぼ正確といえそうです。

手順

循環

階層構造

集合関係

マトリックス

ピラミッド

その他