LINE WORKSへメッセージを送るLooker Action
こんにちは。株式会社電通国際情報サービスのkumakuraです。
今回はBIツールLookerの外部連携機能であるActionでビジネス版LINE「LINE WORKS」の外部トーク連携を通じてLINEユーザにメッセージを送る連携機能を作成してみました。
目次
1. はじめに
2. LINE WORKSについて
3. 作成したActionについて
4. Action APIでAction Hubを構築
5. ソースコードについて
6. 終わりに
1. はじめに
BIツールLookerでは分析して得た結果や条件に応じて、Action Hubと呼ばれるサーバを経由して
外部サービスにデータを連携することができます。
Looker内ではそれら外部サービス連携機能をAcitionと呼びます。
Looker公式でTwilioやSlackといったActionが数十種類公開されていますが、プログラミングをすることで独自にActionを開発することも可能です。
独自のActionを開発する場合、
①. 「公式Node.jsフレームワークを用いる」方法
②. 「Action APIを自前で実装する」方法
の2つ方法があるのですが、今回は②Action APIを採用して、LINE WORKSユーザへLINEユーザへのメッセージテンプレートを含むメッセージを送信するActionを作成しましたので、本記事で紹介していきたいと思います。
具体的なソースコードはGithub にて公開しております
(鋭意製作中です!しばらくお待ちください)
2. LINE WORKSについて
LINE WORKSはLINEと連携できる唯一ビジネスチャットツールです。LINEのようにチャットやスタンプを送ることができ、LINEユーザや他LINE WORKSユーザとコミュニケーションをとることができます。
例えば、B to C の接客を行う企業でLINE WORKSを利用することにより、スタッフや営業(LINE WORKSユーザ)とお客さん(LINEユーザ)との間で交わされたトーク内容や顧客の情報を一元管理することができます。
また、組織全体でどのようなトークがなされたのか履歴も取得することができるので、データベースに配置することで分析をすることも可能です。
URLスキーム
LINE WOKSではURLスキームを使用してユーザに様々な操作を実行させることができます。その中で、指定したユーザへトークさせるよう遷移させるURLスキーム機能が存在します。
lineworks://message/send?version={scheme_verion}&message={message}&worksAtIdList={works_at_id_list}&callbackMainYn={Y/N}
上記URLスキームをLINE WORKSアプリ内で押下することで、LINE WORKSユーザに指定したユーザへトークをさせるよう遷移させることができます。
上の場合、URLスキーマを押下すると、messageで指定された文章がチャット欄に入力された状態で、worksAtIdListで指定された外部ユーザ(LINE@、WORKS@)のトークルームへ遷移します。
ユーザは文章が正しいことを確認し、トークを外部ユーザの方へ送信することができます。(messageで指定された文章を修正することもできます。)
以上の機能を応用することで、LINE WORKSユーザ(スタッフや営業の方)に向けてLINEユーザ(顧客)へトークさせるようレコメンドすることができるようになります。
3. 作成したActionについて
2章で紹介したURLスキームを利用して、LINE WORKSユーザへLINEユーザへトークをレコメンドするActionを作成しました。
以降の話はLINE WORKSのスタッフ・営業の情報とLINEの顧客情報がDWHで管理されていることを前提としております。
3.1. LINEWORKユーザとLINEユーザが対応した表を作成する
今回はLookerで次のような表が作成された際に、それぞれのLINE WORKSのユーザに対して、紐づいているLINEユーザへトークをレコメンドするActionを作成しました。
LINEWORKS ID | LINE ID1 | LINE ユーザ名 |
---|---|---|
xxxxx@org | 901000000011001 | 山田太郎 |
xxxxx@org | 901000000011002 | 佐藤花子 |
xxxxx@org | 901000000011003 | 鈴木一郎 |
yyyyy@org | 901000000011001 | 山田太郎 |
yyyyy@org | 901000000011004 | 高橋雄一 |
zzzzz@org | 901000000011001 | 山田太郎 |
上の場合、次のようにレコメンドいたします。
- xxxxx@orgの方へトークしてほしいLINEユーザ
- 山田太郎(901000000011001)、佐藤花子(901000000011002)、鈴木一郎(901000000011003)
- yyyyy@orgの方へトークしてほしいLINEユーザ
- 山田太郎(901000000011001)、高橋雄一(901000000011004)
- zzzzz@orgの方へトークしてほしいLINEユーザ
- 山田太郎(901000000011001)
3.2. ActionのフォームにLINE WORKSユーザヘのレコメンド文章とLINEユーザへのメッセージテンプレートを入力する
Lookerを利用するデータアナリストはActionのフォームでLINE WORKSユーザヘのレコメンド文章とLINEユーザへのメッセージテンプレートを入力いたします。
以上のようにフォームを入力し、Actionを実行することで、LINE WORKS Botを通してLINE WORKSユーザに対してメッセージが送られます。
3.3. Actionを実行する
Botからメッセージが送られた後のフローは次のようになります。
(なにかしらのCRMシステムと連携されていることが前提にはなりますが)ユースケースとして、例えば誕生日が近い顧客に対してトークを送るようスタッフ・営業にレコメンドしたり、数ヶ月顧客とのトーク履歴のないスタッフ・営業に対して挨拶をするようレコメンドしたりすることが考えられます。
4. Action APIでAction Hubを構築
今回、Action APIを自前で実装し、Action Hubサーバを構築いたしました。
Action APIを利用する場合、例えばデータベースを利用したり、個別のAWSの環境とインテグレーションを行ったり、今回のように特定のユースケースに特化したActionを柔軟に作成することができます。
プラットフォームも自由に選択できますが、今回はデプロイの容易さ+再配布性の高さを考え、Heroku(Heroku Button)でAction Hubサーバを構築しました。
またAction APIを利用する場合、HTTPリクエストを扱うことができればどの言語でも問題ありません。今回はTypeScript + ExpressでAction APIを搭載したサーバを構築しました。
LINE WORKSではbotを通してメッセージを送信する場合、サーバ利用のアクセストークンを取得する必要がありますが、取得方法が固定IPタイプとID登録タイプの2種類存在します。
固定IPタイプはIPをLINE WORKS上に登録し、特定のアクセストークンを取得する方式で、ID登録タイプは認証キーを用いてJWT(JsonWebToken)を作成し、認証サーバへトークンを要請する方式となります。(下図参考)
引用:https://developers.worksmobile.com/jp/document/1002002?lang=ja
固定IPタイプの場合、認証キーでJWTを作成する必要がなく、アクセストークンの管理も行わなくて済むので楽ではあるのですが、Herokuの外部IPを固定化する必要があるため、Proximo
といったアドオンを導入するなどで固定IPを準備する必要があります。Proximo
はフリープランが存在しないので、皆様に手軽にデプロイしていただきたいことを考えて、今回はID登録タイプを採用しました。
その際、アクセストークンの管理としてHeroku Postgresを利用しております。
アーキテクチャ全体のイメージは以下のようになります。
5. ソースコードについて
Githubにてソースコード公開しております。readmeにて[Deploy to Heroku]ボタンも配置しておりますので、手軽に自前の環境にデプロイすることが可能です。具体的なデプロイ方法もREADMEに記載しておりますので、是非ご参考ください
(鋭意製作中です!しばらくお待ちください)
6. 終わりに
今回、Action APIを用いてLINE WORKSと連携するActionを作成しました。
Action APIを用いることで、DBを利用する等柔軟に Actionを開発することができ、今回のようなユースケースに特化したActionを作成することもできます。
今回作成したActionはGithubから公開予定ですので、是非ソースコードもご覧ください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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LINE IDはLINE WORKS内で管理されているLINEのIDになります。LINEでのUUIDでは無い点にご注意ください。
https://forum.worksmobile.com/jp/posts/100319 ↩
Author And Source
この問題について(LINE WORKSへメッセージを送るLooker Action), 我々は、より多くの情報をここで見つけました https://qiita.com/kumakura/items/48d14b31fda4e8c46c0b著者帰属:元の著者の情報は、元のURLに含まれています。著作権は原作者に属する。
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