iTunes Connectの売上とトレンドを自動取得する(Reporter編)


今までiTunes Connectの売り上げとトレンドを自動取得するのにAutoingestion Toolというのを使っていましたが、Appleの通知によると2016年11月一杯で使えなくなるようです。

代わりにReporterというツールを使うようにとのことで、これを使用して売り上げとトレンドを自動取得します。

Reporter

ドキュメントはここにあります。

Overview - Reporter and Autoingestion User Guide https://help.apple.com/itc/appsreporterguide/#/itcbe21ac7db

Setupのページにダウンロードリンクがあるので、クリックしてReport.zipを取得し、解凍してください。

1. 準備

アプリケーション用パスワードの設定(2段階認証を設定している場合)

2段階認証を設定しているユーザは、アプリケーション用にパスワードを設定してください。

  1. https://appleid.apple.com/ にログインします。
  2. セキュリティの項目に「App用パスワード」があるので、パスワードを生成してください。ラベルを指定すれば、自動でパスワードが生成されます。

Reporter.propertiesに設定

解凍したファイルに含まれるReporter.propertiesのUserIdとPasswordの欄を入力してください。2段階認証を設定しているユーザの場合は、前のステップで取得したパスワードを入力してください。

2. VendorIDの取得

売り上げとトレンドデータを取得するためには、VendorIDが必要です。次のコマンドで取得できます。

$ java -jar Reporter.jar p=Reporter.properties Sales.getVendors

このような感じで返って来ます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<Vendors>
    <Vendor>12345678</Vendor>
</Vendors>

3. 売り上げとトレンドの取得

最後にレポートを取得します。次のコマンドで取得できます。12345678の所には先ほど取得したVendorIDを入れてください。

java -jar Reporter.jar p=Reporter.properties Sales.getReport 12345678, Sales, Summary, Daily, 20161001

細かいオプションについてはドキュメントを参照してください。

getReport - Reporter and Autoingestion User Guide https://help.apple.com/itc/appsreporterguide/#/itcbd9ed14ac

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<Output>
    <Message>Successfully downloaded S_D_12345678_20161001.txt.gz</Message> 
</Output>

のようなレスポンスが返って来たら、同フォルダにS_D_12345678_20161001.txt.gzというファイルがダウンロードされているはずです。

データの見方

ダウンロードしたデータはtsv形式になっています。

内容についてはAutoingestion Toolのときと一緒のようですので、こちらのドキュメントを参照してください。
iTunes Connect Sales and Trends Guide Apps v14-1.pages

表の見方についてハマった箇所について、以前この記事で書きましたが、こちらにも転載しておきます。

Product Type Identifierの見方

新規、アップデートなどの種類が記号で示されています。

Product Type Identifier Type
3 Redownload of iPhone-only, or iOS and tvOS app (excluding iPad-only)
F3 Redownload of Mac app
3T Redownload of iPad-only app
3F Redownload of Universal app (excluding tvOS)
  • iTunes Connectの「タイムゾーン」で、デフォルトの「UTC」ではなく「現地標準時」を選択すると、このUnitと数値が一致する模様です。

雑感

  • 以前はID/パスワードを設定ファイルに直打ちする必要があったが、現在はアプリケーション用パスワードを発行できるようになったので嬉しい。(実は以前から使えた??)
  • できることはAutoingestion Toolとできることはあまり変わっていない印象。
  • ドキュメントが読みやすくなった。以前はオプションの組み合わせによってはエラーになることがあり、どうしてエラーなのかよくわからなかった。