自作パソコン沼のつかり心地がいい話


自作パソコン は「沼」

それではみんなで沼に飛び込みましょう。

こわくない ほらこわくないよ

自作パソコンって?

自分でパーツを用意して、組み立てたパソコンをいいます。
すべてにおいて自由で、すべてにおいて自分に責任があります。

自作パソコン - Wikipedia
※説明できる以上のことが詳しく Wikipedia に書いてあったので読んでね。

それ以外のパソコンって?

購入できるパソコンのタイプとしてほかに挙げられるのは
「BTO パソコン」と「大手メーカー製のパソコン」です。

人生で一番最初に触れるのは、大手メーカー製のパソコンである方が多いかもしれません。

大手メーカー製パソコンとは

「組み立て済みで販売されている、メーカーブランドのパソコン」です。

最近ではカスタマイズできるパソコンもあるようですが、自由度は圧倒的に低いです。
基本的に予め決まったスペックでモデリングされ、大量生産によって単価を下げて販売しています。

最初からプリインストールソフトウェアが入っているため、パソコンの動作が重くなったり
容量をひっ迫させる要因となります。
それらソフトウェアは初期化しても取り除けないため、手動で削除できる知識と
重要なファイルを削除してしまった場合のリスクを負う覚悟が必要です。

代表的 メーカー

BTO パソコンとは

Build To Order(受注生産)
希望のパーツを選んで、メーカー側が組み立てるパソコンです。

BTOパソコンとは?

予め決まったスペックでモデリングされているパソコンをそのまま購入することもできるし
ほぼフルカスタマイズすることも可能です。

オンライン上ではパーツ選択時に、パーツ同士の相性が悪い場合にアラートしたり
組み立てと動作確認を代行してくれる点は、自作パソコンの不安を補って余りあります。
またカスタマイズ性を一部犠牲にすることによって、大量生産ができ単価を下げる点では
大手メーカー製パソコンのメリットを踏襲しています。

自作パソコンと大手メーカー製パソコンの、いい所どりといった感じに見えますが
得手不得手は BTO メーカーによって差があります。

量産系 BTO と組立代行系 BTO パソコンの違い

BTO のメーカーの得手不得手は、こちらの考え方が一番わかりやすいと思います。

量産系BTOメーカーと組立代行BTOパソコンの違い

一般的に量産系BTOは初心者向け、組立代行系BTOは自作パソコンユーザやパソコンに詳しい人などのマニア向け

詳しくはぜひ記事を読んでいただきたいのですが、
前述の内容を踏まえ、一部引用して特徴を挙げたのが次の通りです。

量産系 BTO の特徴

  • カスタマイズの選択肢が少ない
  • カスタマイズすると割高
  • 標準構成としてモデリング済みパソコンの種類が多い
  • 大量生産によってパソコン本体が全体的に安い
  • サポートが充実

組立代行系 BTO の特徴

  • カスタマイズの選択肢が多く、ほぼフルカスタマイズも可能
  • カスタマイズで割高にならない
  • 量産系より価格が高めになる

代表的 メーカー

量産系 BTO メーカー
組立代行系 BTO メーカー

参考:Sycom(サイコム)の特徴とドスパラの特徴を比較してみる

タイプで比較

自由度

自作 >> 組立代行系 BTO > 量産系 BTO > 大手メーカー

言わずもがな、自作パソコンはとびぬけて自由度が高いです。
性能だけでなくメーカーも自分で選べるので、レビューを見て比較することも可能です。
ただ選択肢が広すぎて困ることもあるので、BTO 程度に絞り込んでくれた方が
選びやすいという気持ちも大いにわかります・・・。

価格の安さ

自作 >= 量産系 BTO > 組立代行系 BTO > 大手メーカー

自作パソコンはパーツの高騰の影響をもろに受けるため、比較的高くなる傾向があります。
為替の状況によっては、市場の大きい北米市場からパーツを個人輸入する手段もあります。
また、新しく発売されたパーツで需要の高いものはご祝儀価格として、
適正価格まで下落するのに数か月要することもあるようです。

組立代行系 BTO はパーツ料金 + 組立代を上乗せして販売しているので、
基本的には自作パソコンより割高になります。

それに比べて、量産系 BTO や大手メーカーは一定供給するため
価格が比較的安定しています。
パーツのセールは少ないですが、パソコン本体のセールはねらい目でしょう。

自作パソコンでは中古品を選べたり、メーカーにこだわらなければ安くする手段があるので
一番安く作れるといえますが、当初考えている予算よりも高くなる傾向があります。
ワンランク上のパーツを選んでしまうのは一種の病なので、BTO より得てして高くつくことは覚悟したほうが良いでしょう。

お金を下げるだけ下げられるのが自作パソコンなら
お金をいくらでもかけられるのが自作パソコンの醍醐味です。

サポートの充実度

大手メーカー製 >= 量産系 BTO >= 組立代行系 BTO >>> 自作

大手メーカーと BTO はパソコン本体に保証があります。
サポート内容や期間はメーカーによってさまざまであるため、似たり寄ったりです。

それに比べて自作パソコンはパーツ自体の保証しかありません。
たとえば自分でパソコンを組み立て、電源ボタンを押したら、起動しないなんてこともあり得ます。
販売店に持ち込めば、診断料や修理費を支払うことになるでしょう。

パソコンの起動状態で不具合の切り分けを経験した人はたくさんいると思いますが
起動すらしないとなると、まったく勝手が違います。

BTO って結構アリ

正直、BTO って結構アリです。
興味のある方はこちらのサイトを読んでもらえれば、BTO には困りません。

BTOパソコン.jp - BTOの価格比較と評判や評価を口コミするサイト

それでも私が自作パソコンを勧めるのは、作ってみたからにほかなりません。

自作パソコン沼最高」 と思った点を紹介していきます。

パソコンは進化する

iPhone を毎年買い替える人はよく見ますが、パソコンを毎年買い替える人はあまり見かけません。

iPhone は毎年先進的な進化を遂げますが、パソコンはアップデートで事足りるのでしょうか。

この業界では珍しくないと思いますが、パーツの進化は目覚ましいです。
半年から一年もすればラインナップが一新され、シリーズや世代が交代すれば
当時ハイエンドだったパーツより性能の良いミドルレンジのパーツが出てきます。
性能以外にも、電力変換効率が上がれば、熱がそれだけ出にくいことにつながります。
熱は、パソコンの寿命、騒音、省電力性などに悪影響を及ぼします。

たとえば、グラフィックボードを RTX シリーズに買い替えれば
レイトレーシング機能」に対応します。

ほぼ実写。Nvidia新GPUのレイトレーシングがすごい理由

※一部のシリーズのグラボはドライバのインストールで対応可能です
NVIDIA,GeForce GTX 10,16シリーズでリアルタイムレイトレーシングを可能とする「GeForce 425.31 Driver」をリリース

自作パソコン愛好家には、パソコンを毎年買い替える人が少なからずいます。
それは、iPhone を買い替える気持ちと同じで
新しい時代のパソコンの進化をこの手で体感したいからでしょう。

注釈

ハイエンド・・高機能・高性能で上級者むけの製品群
ミドルレンジ・・性能と価格のバランスをとった中堅クラスの製品群
ローエンド・・最も性能の低い、低価格な製品群

自作パソコンは大金をかけたチャンス

BTO パソコン(特に量産系 BTO)はとても親切で、選択肢を絞ってくれます。
パソコンの仕組みを知らずとも、組み立てまでやってくれます。
けれど、せっかくパソコンを知ることができるチャンスを、みすみす逃してしまっていいのでしょうか。

パソコンを購入する時、私たちは決して安くはない投資をします。

失敗をしないように徹底的に調べて、調べて、調べて。
もし自作パソコン経験者がいれば、話を聞かせてもらうのが一番でしょう。

パソコンがどれだけ広く、進化に満ちた世界か、その末端に触れられるチャンスだと思います。
聞いたことのないような言葉であふれかえっているのは
「プログラマ」「エンジニア」という世界に飛び込んだ時と同じような
驚きや感動があるのではないでしょうか。

プログラマやエンジニアにとって必要か

作業をこなすだけなら、どのようなパソコンでも構いません。

より視野を、より可能性を広げたいのなら
次にパソコンを購入するときにはぜひ自作パソコンにしてみてください。
※メイン PC が自作デスクトップパソコン、サブ PC がノートパソコン(Mac)など

少なくとも私がグラフィックボードに興味がない人間だったのなら
GPGPUデータマイニングという言葉を知らないまま生きていました。

パソコンの不具合ってこわい

「パソコンがうまく動かない」
「きっとハードウェアのどこかに問題があると思うけど、再起動で改善しない」

わかります。こわいですよね。
不具合の切り分けができなければ、自作パソコンであることはデメリットにもなり得ます。

私が自作したパソコンでは、ある日 D ドライブを読み込まなくなりました。
D ドライブには半年ほど前に、ゲーム用に増設した SSD を割り当てていて
運良く OS が起動できない事態は逃れました。
パソコンを再起動しても改善せず、OS で D ドライブが読み込めていないのか
BIOSで SSD 自体が読み込めてないのか検証を行い、BIOS の段階で SSD が読み込めていないことがわかりました。
そこで、マザーボードの接続ケーブル、ポートをそれぞれ入れ替えて
SSD 自体に問題があると特定しました。

後は、SSD のメーカーに上記の切り分け内容をメールで伝えて
スムーズに保証期間内での修理対応を案内してもらうことができました。
※残念なことに保証書を紛失していて、修理してもらえませんでしたが・・・

パーツ自体を一から調べていくことによって、必然的にある程度の仕組みを理解し、切り分けもできてくるようになると思います。

それでも高いハードル

  • 決して安くない費用を自己負担
  • パーツの選択肢がありすぎて全容が把握しづらい
  • 組み立てるイメージがつかない

はじめはハードルがやっぱり高いです。

そんなあなたにおすすめのゲームがあるんです!
※お金は一切もらっていません

PC Building Simulator

  • プレイヤーがパソコンを自作できるゲーム
  • パーツが 1000 種類以上も用意され、その多くが 実在するもの
  • 実在するベンチマークソフト「3D Mark」で、パフォーマンスを測定可能
  • パーツを組み込む順番や働きなどを レクチャーしてもらいながら 組み立てできる

動作環境

Steam

最低:
OS: Windows 7 or higher
プロセッサー: Intel Core i5-2500K or AMD Athlon X4 740 (or equivalent)
メモリー: 4 GB RAM
グラフィック: GeForce GTX 660 (2048 MB) or Radeon R9 285 (2048 MB) - Integrated GPUs may work but are not supported.
DirectX: Version 9.0c
ストレージ: 7 GB 利用可能
サウンドカード: DirectX compatible

Windows 7 以上で処理が重くなければ問題ないです。
高スペックのパソコンを買う準備に、高スペックのパソコンを買わせるわけにはいかない。

PS4 / Switch 版

2019 年 8 月に 海外 で発売開始
日本アカウントでは 購入不可
海外アカウントなら購入可能かも

Xbox One 版

日本アカウントで 購入可能

自作パソコンって楽しいと思ってもらえる、一つのきっかけになってくれるとうれしいです。
ちなみに私は自作パソコンを作った後にこのゲームをやる機会に恵まれたのですが
「こんな高いパーツもりもりにできるなんてあああ~!」ってなりました。

沼ということ

パソコンがわかる人が自作パソコンを組み立てるのではなく
自作パソコンを作れば、パソコンのことがわかります。

パソコンが好きな人が自作パソコンを組み立てるのではなく
自作パソコンを作れば、パソコンのことがどんどん好きになっていきます。

仕事道具のパソコン、ぜひ自分で作ってみるのはいかがですか?