乱立する「Code for X」の地域間連携について
はじめに
CODE for GIFUの石井です。シビックテック2017アドベントカレンダーのための記事です。タイトルに「乱立」と入っていますが群雄割拠の戦国時代のように各地で覇権争いがおこってるわけではありません。2017.11.25に石川県金沢市で行われたCivicTechMeetupで取り扱った議題について、私なりの意見と行動をまとめたものになります。議論した内容とは少し異なりますのでご了承ください。
そもそも「Code for X」とは?
各地域でITを使って地域を楽しくしようとしている集まりで、任意団体やNPOや社団法人といった様々な形式で運営されいます。団体を名乗るための明確なルールや条件はなく、それぞれの地域でやりたい方がやりたいように実施しているのが現状です。Code for Japanのブリゲード(=Code for X)認定はありますが、それも必須ではありません。
公認されているだけで40団体。公認準備中も含めると70以上。まだまだ増えています。
http://www.code4japan.org/brigade/
乱立する理由
ブリゲード(brigade)をGoogle翻訳してみると「旅団」となります(カッコいいw)。私の認識では自警団とかそんな意味です。つまり大きな単位ではなく、自分たちの手の届く小さな単位となるため必然的に数が多くなるのです。
地域のククリ以外にも分野、運営主体等の要因で「乱立」してしまうのです。私自身は「やりたい人がやりたいようにやれば良い」と思っているので「乱立」は歓迎すべき状況です。しかも、海外でこれほど数多くのブリゲードがある国はないそうです。つまり日本独自の大きなメリットでもあります。このメリットをなんとか有効に活用できないかと考え始めました。
やりたいこと 其の1「地域をつなげる」
私は各地域のイベントにお邪魔することが多いのですが、それはとても純粋に「楽しい」からです。自分の地域では運営に回ることが多くイベントを企画しても雑多な作業に追われてじっくり楽しむことができません。イベント内容を参加者として楽しむためには、他の地域や他の団体に参加するのが手っ取り早いのです。
さらに各地域にいくと、その土地の空気に触れることで感じることがたくさんあります。例えばCode for Yamatokoriyamaのキックオフイベントに行った時は街並みの道路の狭さや人々の顔や見える景色から、岐阜との違いや似ていることを学びました。イベントでは参加者の雰囲気や進行など為になることが多くありました。
大和郡山の商店街。当日はお祭りがあり賑わってました。
それは大和郡山だけでなく、どんな地域に行っても同様に学ぶことができるのです。なので、全国行脚で離れた地域をつなげるってことをやりたいです。
やりたいこと 其の2「負担を少なく」
近隣のブリゲードが増えてくる中で、CODE for GIFUの運営を通して感じたことは「集客の負担が大きい」ってことです。イベントする際の作業はメンバー間で分担することはできるのですが、集客についてはSNSの利用だけでは厳しくいつも悩みのタネとなるのです。各ブリゲードに応援を要請できるメリットもありますが、近隣同士で日程が重なることもあり要請は厳しい状況になることもあります。ただ各地域の思惑もありますので、一緒に合同イベントをやれる機会も少ないのが現状です。
イベント屋さんではないので集客にこだわる必要もないのかもしれませんが、やはり来てくれないより来てくれた方がいい。そうなるとイベントやるだけで疲れてしまって、本来目指していた事を見失ってしまうことにもなりかねません。
そこで、各地域が連携することで集客の負担を少なくするってことをやりたいです。
今年やってみたこと
とりあえずやりたいことはやってみよう!
と、いうことで今年取り組んでみたことを書きます
イベントで各地のCode for メンバーを呼び合う
全国行脚したい私の最大のネックは交通費でした。それを解決するため、各地のイベントにゲストとして呼んでもらうってことをやりました。いきなり「呼んでくれ!」っていうのも失礼なので、まず岐阜にゲストとして来てもらい仲良くなった上で「呼んでもらえますか?」とお伺いを立てることにしました。
アーバンデータチャレンジの地域活動の一環として、キックオフイベントにCode for Sagaの牛島氏、My City ForecastのワークショップにOpen Kawasakiの小俣氏に岐阜へ来ていただきました。
Code for Sagaの牛島氏
Open Kawasakiの小俣氏
私自身も佐賀のキックオフイベントに呼んでもらいました。
佐賀「春駒」のちゃんぽん
イベントの様子はこちら
「データやテクノロジーを使って、佐賀の交通事故を減らそう!」UDC 2017 in Saga キックオフイベント開催!
さらにCode for Numazuではクラウドファンディングで資金を集めてゲストを呼ぶという取り組みをしており、そこに岐阜のメンバーとして参加しました。市川夫妻ありがとう!
沼津「ボルカノ」のハンバーグとピザのあんかけスパ
イベントの様子はこちら
アーバンデータチャレンジ静岡キックオフ
このように各地のイベントに呼び合うことで、「他の地域の活動を知れる」「自分たち以外にも頑張っているところがある」「親近感が湧くのでその後の連携も具体的に進む」といった効果があり成功でした。
それにしても佐賀や沼津はちゃんと活動レポートを残されていてすごい!
地域の定例会に顔を出す(オンライン可)
全国行脚で食べてばかりいても集客の負担は少なくなりません。そこで考えたのは各地の定例会に顔をだして告知することで集客が促せないか?と。そこで近隣のCode for NagoyaやCode for Kusatsuは直接顔をだし、遠方のCode for ChibaやCode for Niigataはオンラインでちょっとだけ参加(こちらは本当に顔みせ程度で告知までは至らず)。各地域は平日の夜に定例会をすることが多いため移動時間がギリギリで直接参加はこれ以上は無理そうなのに気づきました。
それでも定例会に参加する意義は多分にあって、イベントではない連帯感みたいなものを感じることができました。ちなみにCODE for GIFUでは定例会を開いていないため、外から人を呼ぶときは「開放的飲み会」や「餃子パーティー」を開きました。
ブリゲードのホームページをクローリング
情報共有できればもっと連携が進むのでは?と考え各地のブリゲードのホームページやFacebookのイベント情報を人力でクローリングを試みています。9月のSummit後に公認ブリゲードからはじめてみましたが、意外と大変でいまでは止まってます。シビックテック系のコンテストが落ち着いたら再開しようと思ってます。
こちらのねらいとしては、ただでさえ負担が大きいブリゲード運営で2重登録や報告レポートなどしなくても情報が共有できる仕組みを考えて行きたいです。(そもそも私がブログとか書くモチベーションが低い、、それで岐阜を発信したいってのはムシがよすぎるかもしれない)
他の地域の代表をやってみる
きっと一番苦労している代表やれば地域のことがよくわかると思いCode for Nagoyaの代表をやってみることにしました。Nagoyaは面白くて月一で代表が代わり、役目を終えると「名誉代表」という肩書きが与えられます。とりあえず2018年1月までCode for Nagoyaの代表やってます。
シビックテック団体訪問記:月に一度代表がかわるCode for Nagoya【鈴木まなみ】
おわりに
今年は振り返ってみると、自分の地域については「広げるより固めること」に重きをおいて活動しました。その一方で各地域をつなげることで、もっとおおきな「シビックテックの楽しさや可能性」を試してみました。その中で感じたことは自分の夢を実現するために周りを大切にするということです。そうすると自然とうまい具合に夢の実現に近づく作用が働くようです。
新しいことをすることや新しい人に会うことには非常に体力を使います。ときどき逃げたくもなりますが、そのときは勵さずにそっと見守ってくれれば幸いです。
Author And Source
この問題について(乱立する「Code for X」の地域間連携について), 我々は、より多くの情報をここで見つけました https://qiita.com/ishii-gifu/items/bb64c418c35c3b68a817著者帰属:元の著者の情報は、元のURLに含まれています。著作権は原作者に属する。
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