LGSVL Simulator 開発環境の構築手順


はじめに

LGSVL SIMULATOR (現SVL SIMULATOR) の開発環境を構築するための手順です。

英語を読むのが苦じゃない人は公式のドキュメント↓を見てください。
https://www.svlsimulator.com/docs/archive/2020.03/build-instructions/

注意:2021年3月のアップデート(バージョン2021.1~)で、シミュレータのUIが大きく変更となりました。開発環境の構築手順はほぼ同じですが、記事の画像はすべてバージョン2020.3時点のものですので、ご注意ください。

環境など

  • OS:Ubuntu16.04
  • シミュレータバージョン:2020.3

準備

UnityHubをインストール

UnityHubは、Unityのプロジェクトなどを管理をするアプリケーションです。

インストール方法をはじめ、日本語のサイトがたくさんあるので、そちらを探してみてください。

Node.jsをインストール (2021.1以降は不要)

こちらを参照してください。バージョン12.16.1LTSを入れてください。

git-lfsをインストール

こちらを参照してください。

Vulkanをインストール

sudo apt-get install libvulkan1

シミュレータの構築

ソースのダウンロード

まず、シミュレータのソースをLGSVLのリポジトリからクローンします。

git clone --single-branch https://github.com/lgsvl/simulator.git     # 最新バージョンを入れる場合
git clone https://github.com/lgsvl/simulator.git -b release-2020.03    # バージョンを指定する場合

クローンは結構長いので気長に待ちましょう。クローンが完了すると、"simulator"という名前のフォルダができているはずです。

シミュレータのビルド

次に、UnityHubを起動しましょう。
UnityHubの実行ファイル( UnityHub.AppImage )がある場所でterminalを開いて、次のように実行します。

sudo ./UnityHub.AppImage --no-sandbox

すると、こんな画面が表示されます。まずは、[ リストに追加 ] をクリックしましょう。

ディレクトリを選択するウィンドウが出てくるので、先ほどクローンした "simulator" フォルダを選択して [ OK ]。

すると、プロジェクトに "simulator" が追加されます。

ここで、おそらく「Unity20xxをインストールしてね!」というような感じのメッセージが出ると思いますので、指示に従ってインストールを行ってください。(この画像はすでにUnityをインストールした状態です)

注意点として、途中でオプションを選択する必要があります。
Choose Componentsという画面になったら、必ず

  • Linux Build Support
  • Windows Build Support

この2つにチェックボックスを入れてください。

Unityがインストール出来たら、上画像の赤い矢印のところをクリックして、プロジェクトをロードします。

ロードが完了すると、このようなUnityのエディタが表示されます。

ここで一旦、terminalを開いて次のコマンドを実行してください。(2021.1以降は不要)

cd simulator/WebUI
npm install

これが終わったら、再びUnityに戻ります。

Simulator > Build WebUI を実行します。(2021.1以降は不要)

WebUIのビルドが完了したら、Simulator > Build からビルド画面を表示します。

こんな画面が出てきます。

Executable Platform のところが、"Linux" になっていることを確認します。
Build Simulator にチェックを入れて、ビルドしたシミュレータの実行ファイルを置く場所を選びます。

確認したら、一番下の [ Build ] をクリックします。

ビルド中はこんなウィンドウが表示されます。最初のビルドはかな~り長いです。気長に待つというより、他の作業をした方が良いでしょう。

ビルドが成功したら、実行ファイルが出来ているはずです。

これをクリックするか、terminalで実行しましょう。

こんな画面が表示されます。画質などを選択して [ OK ]。

ダウンロード版と違って、最初にUnityのロゴがっ!

そのあと、シミュレータのスタート画面が表示されます。

ここから先の操作はダウンロード版と同じですので、動作確認を行ってください。

おわりに

以上で、シミュレータ開発環境の構築は完了であります。
あとは好きなようにC#なりなんなりを弄るわけですが、どこを触ると何が起きるのか、さっぱりわかりません。誰か記事にしてくれるとうれしいです。。。

また、ここでは紹介しませんが、シミュレータで使う環境や車も作成できます。こちらは後日記事にするつもりです。

それでは。