toio Do(v1.3)をRaspberry Piで動かす


はじめに

 え? toio Advent Calender 2021 5日目と同じじゃないかって?

 いえいえ、今回は2021年12月7日に公開となった「toio Do バージョン1.3」ですよ。なんとWeb bluetooth API対応となりscratch-linkなしでもうごくとか。
 なにはともあれさっそく動かしてみましょう。

動作環境

 scratch-link(pyscrlink)なしで動かすための要件としては、Web bluetoothが使えること、なのでChrome(Chromium)ブラウザまたはEdgeブラウザのどちらかでなければなりません。
 Raspberry Piで動くOSで使えるのはChrome(正確にはChromium)だけなのでChromiumブラウザ一択ですね。(PC UbuntuではChromium以外にgoogle-chrome、microsoft-edgeが使えます)

動作手順

 Chromeブラウザを起動してtoio Doのページを開き、toio core cubeと接続...あれ?接続しない。
 と思ったら、scratch linkを使う版の時にクリックしていたtoio core cubeアイコンではなく、ブロック側にあるオレンジ色の「!」アイコンの方をつかうんですね。

 こちらに超ていねいな解説がありますのでまず読みましょう。

 それでもやっぱり接続しない、というか「ペア設定を求めています」ダイアログが出ない。

 この場合は、この呪文を唱える必要があります。

chrome://flags/#enable-experimental-web-platform-features

 このURLをchromiumブラウザのURL入力欄に入れてアクセスするとchromiumブラウザの設定画面になるので、「Experimental Web Platform features」を「Enabled」に変更します。変更すると、左下に「Relaunch」ボタンが出るので、クリックしてchromiumブラウザを再起動します。

 これでWeb bluetoothが使えるようになるので、toio Doのページの左側のtoio core cubeのブロックの上にあるオレンジ色の「!」アイコンのクリックで、「ペア設定を要求しています」ダイアログが出るようになります。つなぎたいtoio core cubeを選んで「ペア設定」ボタンをクリックすると接続されましたダイアログが出ます。


 これでtoio Doからtoio core cubeを動かせるようになります。toio core cubeブロックのところのオレンジ色の「!」アイコンが緑色の「チェック」アイコンになっていればOKです。

 toio Doのサンプルを動かす場合、「プログラムを見る」を選んだ場合は、そのままtoio core cubeブロックのところのオレンジ色の「!」アイコンをクリックすればよいですが、「あそぶ」を選んだ場合、画面右上の「全画面解除」ボタンをクリックしてプログラムを表示させてtoio core cubeブロックのところのオレンジ色の「!」アイコンをクリックします。



こいつ、動くぞ

動作確認環境

  • Raspberry Pi 400 4GB Raspbery Pi OS 64bit版(2021-11-03) のChromeブラウザ
  • Raspberry Pi 400 4GB Ubuntu20.04 のChromeブラウザ
  • Raspberry Pi 400 4GB Chromium OS のChromeブラウザ
  • Raspberry Pi 4Bはまだ試していませんが、Pi 400と同様に動くと思います。
  • Jetson Xavier NX開発者キット Jetpack 4.6 のChromeブラウザ
  • PC(Ryzen5-2600) + USB-Bluetoothドングル(CSR8510 A10) Ubuntu 18.04 x86_64
  • ASUS Zenfone6 Android 11 のChromeブラウザ

 AndroidスマートフォンのZenfone6のChromeブラウザは「Experimental Web Platform features」を「Enabled」に変更しなくてもそのままで使えました。
 それ以外、というかLinux向けのChromium、Chrome、EdgeブラウザはデフォルトではWeb bluetoothが使えず、「chrome://flags/#enable-experimental-web-platform-features」のURLからExperimental Web Platform features」を「Enabled」に変更する必要がありました。

おわりに

 なんといってもChrome系ブラウザが動けばどの環境でもtoio Doを動かせるというのはありがたいですね。Androidスマートフォンで動かせるのも良いです。ちょっと思いついたネタをすぐtoio core cubeを動かして試してみるのに重宝しそうです。