オフラインもくもく会の失敗事例


はじめに

私の主観に基づく内容となります。一部偏り等ありますのでご注意ください。
また、本記事は過去にオフラインもくもく会を主催した私の実体験を
淡々とつづった記事になります。

これから、コロナが収束しオフラインもくもく会の主催、企画を検討されている
方にとって、「こんなこともあるんだなー」程度に見ていただけると幸いです。

オフラインもくもく会

オフラインもくもく会は、参加者がカフェや会議室に集まって、
それぞれ自由に勉強をする会です。

勉強内容は、大体ノートパソコンでできる作業が大半です。
私が企画したもくもく会の参加者は、

  • WEBアプリケーションを作る
  • 動画編集をする
  • 機械学習の講座を受講する

といった感じで、参加者は自由にやっておられてました。

オフラインもくもく会のスケジュール

私が運営していた頃のスケジュールは下記の通りです。

【開催前】〜開催2、3週間前〜

会議室探し

まずは、参加者が学習できる環境を準備する必要があるので、会場を確保します。
会場の環境は、参加者の満足度にも影響するので、下記の条件は満たすようにしていました。

- 作業場所が静か
- 駅からアクセスしやすい(徒歩5分圏内が良い)
- Wi-Fiが完備(Wi-Fiないとなんもできない)
- 参加者人数に対する部屋の広さに余裕がある(狭いときゅうくつ)

これらの条件を満たすのに最適な会場は、

「会議室」
.

この一択です。

↓会議室を探すのに毎回お世話になっていたサイトはこちらです↓
「spacee」

大体、開催の2、3週間前に予約をとるようにしていました。
毎回開催する会場を固定しておきたかったからです。

単純に、会場案内が毎回変わるとその都度変えないといけないのが、
面倒だったので。

参加者募集

参加者がいないと。。。困りますよね。
.

そこで、一緒に勉強したい人が集まる場所があります。
それが、「connpass」です。

このサイトにグループを作成して、参加者の募集をおこないます。
↓参考までに、過去に運営していた私のグループはこちらになります。↓
「もくもく会 "TECH:N"」

アナウンス

開催1週間から3日前くらいに、参加者に対してアナウンスをやっていました。

まー、親切心です。
Connpassのイベントのメール送信機能でアナウンスをやっていました。

コミュニティ(Slack)

参加者に対して、もくもく会にかんする伝達事項や詳細な会場案内を伝えるため、
また、参加者同士のコミュニケーションを図るためにSlackを立ち上げました。

当日の会場に関する問い合わせの対応をタイムリーにできたりしたので、
運営にSlackを活用することをお勧めします。

【当日】

会場準備

準備はもくもく会開始から1時間ほど前に到着し、準備を進めていました。
やっていたことは下記の通りです。

項目 詳細
机、椅子 並び換えやアルコール消毒と清掃(たまに汚かったりするので)
ホワイトボード 配席表を書いて誰が座っているか書いたり
あと、プロジェクターがない会場ではスケジュールを表示
空調 開催していた時期が冬だったので、暖房をぶりぶりに効かせる
アルコール、検温、集金 参加者が来たらすぐに対応できるようにセッティング
電源確保 壁のコンセントから延長コードと電源タップを配置 
トイレ 最低限、綺麗にしておきたい
名刺 なくてもいいですが、あったほうが盛り上がります(効果:極小)

参加者はMAX6名の規模感で運営していたので、
正直1時間も準備に時間は必要なかったです。

ただ、私が会場までに1時間かけて移動していたので、
さっさと準備を済ませてゆっくりしたかったという本音もあります。
(朝5時起きだったので…)

当日のスケジュール

自習時間、休憩・雑談時間を色々試してみた結果、
この時間配分が参加者の集中力維持やリラックスできそうな感じだったので、
下記のようなスケジュールで固定していました。

時間 項目 詳細
9:00~9:10
(10分)
自己紹介
取り組み宣言
もくもく会の時間を有効に使ってもらうために
成果報告までに取り組むことを宣言します
「一貫性の原理」の心理効果を活用して、
モチベーションを上げます
9:10~9:50
(40分)
自習 各自取り組み
9:50~10:05
(15分)
休憩、雑談 どこから来たのか?何を学んでいるのか?は
参加者共通話題なので、全員に満遍なく話題を振ります
10:05~10:45
(40分)
自習 自習
10:45~11:00
(15分)
休憩、雑談 前の休憩で聞けなかったこと、話せきれなかったこと
を聞いたり、話題を拡張させます
11:00~11:40
(40分)
自習 各自取り組み
11:40~11:55
(15分)
成果報告
雑談
モニターやプロジェクターに画面を共有したり
して成果報告をします。

会場の雰囲気


【開催後】

会場の片付けを参加者にも手伝ってもらい、完了したら各自解散します。

1度だけもくもく会終了後に食事に行くことがありましたが、
ほとんどは、その後は何もなしという流れでした。

初対面の方が多かったのとコロナの影響ですね。

失敗事例と反省点

さて、このような感じでオフラインもくもく会を約4ヶ月ほど運営してきましたが、
思うようにうまくいかず、終息してしまいました。

私が思う失敗の原因は、下記の通りです。

毎回赤字

他者貢献の精神で開催していたのですが、
持続可能性がないことに気づきました。

収支の内訳は、
会議室レンタル料:約3200円
参加費:600×5人=3000円
交通費:1200円

→マイナス1000円

初めは、このマイナス分は運営の経験値として、都合の良いように捉えていたのですが、
だんだん自己犠牲を感じてきて、これは継続できないと思いました。

参加費を上げることも考えたのですが、
カフェで3時間ほど滞在して学習するよりもコストがかかるのでは、と
もくもく会よりも一人でカフェ勉にシフトすると思い
値上げを実施しませんでした。

.

その結果、毎回赤字。

キャンセル率が高い

これは、精神的なダメージが大きかったです。

集金システムが現金でかつ、予約のキャンセルが容易すぎるのが原因です。

予約のキャンセルは、
イベントページのキャンセル申請で、
または、SlackのDMで「大将! キャンセルで!!」と伝えてしまえば、
任務完了です。(まあ、なんと簡単なのでしょう)

.
んじゃ、当日現金支払いにしなければいいじゃん?
と、思いました。

なので、Connpassの設定にて電子決済(PayPal)で
参加費支払いの設定ができるのですが、
この設定がまた面倒くさいのです。

参加者はPayPalの会員登録から、クレジット、銀行口座の登録までしなければ
ならないため、この煩わしい手続きを完遂する前にキャンセルしてしまうでしょう。

.
反省として、
予約をキャンセルできないという仕組みにして、
参加する強制力があったほうがいいと思います。
会員制にするとか、イベント予約時に簡単にできる電子決済ページに案内するなど。

多少の強制力がなければ、参加する時間の価値を高めにくくなるので、
もう少し工夫が必要でした。

また、週1、2の間隔で実施していたのも、
「前回参加したから、今回はいいや」
みたいな感じになりやすかった、という点も問題だったのかもしれません。

費用対効果が悪い

これは、オンラインもくもく会に参加した時に衝撃を受けました。

というのも、私自信がオンラインもくもく会にそれまで参加したことがなく、
オフラインで直接共有できる学習意欲や強制力に価値があるものだと思い込んでいました。

しかし、初めてオンラインもくもく会に参加したあとに、
「オンラインでも勉強意欲、めっちゃでるやん…」
と、感嘆しましt

それ以降、そこそこ痛いコストをかけてオフラインにこだわるよりも、
タダでオンラインで学習意欲を生み出せるならオンラインでいいじゃん
ということに気づきました。

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このことから「ベンチマーク」して、オフラインの付加価値を生み出す仕組みづくり
を考えて開催するべきだったなと反省しています。

オフラインの価値・効果をもっと高めるには、

  • 会いたいと思えるブランドがあり、安心感がみえる
  • その会に参加することでしか得られない経験を体験できる
  • 開催頻度が少なく、プレミアム感を出す

と考えました。

私の場合は全て上記に反する行動をとっていたため、
募集6名に対して参加者2名の地獄絵図になったことがあったのは、
過去の話です。

熱量が小さい

もくもく会に参加して終了の関係が多かったので、
一緒に目標に向かってもくもくしていこうぜ!

という関係を築いていくのは困難を極めました。

Slackに情報共有やイベント公開したので一緒に勉強しようぜ!的な発言をしていたのですが、
思いは一方通行のまま、スルーされる日もあったり、なかったり…

参加した時期がたまたま勉強意欲が湧いてて、
たまたまConnpassでイベントを見つけたから参加して、

の方がほとんどだったので、
自分の熱量と参加者の熱量にギャップがあったことも問題だったのかなと反省しています。

現在

もともとやっていたグループは閉店状態

現在は、とあるもくもく会のお手伝いをさせていただいております。
オンラインでの運営を学びつつ、オフラインの反省を活かせるように
ちょこちょこ協力させていただいております。

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今回、オフラインの失敗事例を挙げたのですが、
失敗したからオフラインは良くない!
と言いたいわけではありません。

「オフラインの運営の仕方を間違えると
こうなりますのでご注意ください」
とお伝えしたかったのです。

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最後に、
私が考える、よいオフラインもくもく会を述べて、締めます。

よいオフラインもくもく会とは、

「オンラインで繋がった人とリアルな空間で繋がれる、特別な時間にできること」
ではないでしょか。

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皆さんも、オフラインはほどほどに。