認定スクラムプロダクトオーナー研修から学んだ5つのこと
はじめに
2021/12/2から2日間、Licensed Scrum Product Owner Trainingを受講しました。
そして、LSPO認定を習得しました。
この経験で得られた”学び”を共有します。
プロダクトオーナーは以下、POと略称します。
学んだこと
研修で多くの気付きと学びを得ました。
その中でも重要だと感じた5つをピックアップして詳しくお話します。
- POはスクラムチームのCEOである
- WHYから始める
- ペルソナをつくる
- やることに優先順位をつける
- POに必要な素質
POはスクラムチームのCEOである
スクラムガイド(2020)から抜粋します。
プロダクトオーナーは、スクラムチームから⽣み出されるプロダクトの価値を最⼤化することの結果に責任を持つ。
POは、プロダクトの価値を最大化することの結果に責任を持ちます。
一方、CEOは、企業価値を最大化することの結果に責任を持ちます。
したがって、POはスクラムチームのCEOといっても過言ではありません。
POは、CEOのように非常に大変で重要な役割だということに気付かされました。
POをリスペクトしましょう。
WHYから始める
プロダクトの価値を最大化するために、まず何をすればよいでしょうか。
サイモン・シネック氏の動画が参考になります。
この動画はアップルなどの成功した企業の法則を示唆しています。
成功した企業の共通項は、チームが共感する社会的使命や価値観(WHY)を掲げることです。
そうすることで、成功に向けてチームが強く後押しをしてくれることになります。
研修では、Crossing the Chasm(書籍)から抜粋した雛形でビジョンステートメントをつくるワークをしました。
ビジョンステートメント
• 【対象顧客】で
• 【ニーズ】な人向けの
• 【プロダクト名】は【プロダクト分野】で
• 【最大の利点、買ったり使ったりすべき説得力ある理由】があり
• 【競合や代替品】とは違って
• 我々のプロダクトは【差別化の説明】です
チームが共感する「WHY」すなはち「なぜ我々がこのプロダクトをつくるのか」を掲げることが、大切だと学びました。
ペルソナをつくる
プロダクトの価値を最大化するためには、価値を提供したい顧客を明確にすることが肝要です。
「万人受けを狙うよりも、個人にフォーカスしたプロダクトをつくる方が成功する。」とどこかで聞きました。
確かに、八方美人な子よりも、ツンツンしたお姫様女子の方が、価値が高いと感じる人は多いんではないでしょうか。
・・・時を戻そう。「ペルソナ」とは、下記のように実在しない人物像のことです。
研修では、とあるマッチングサービスを題材に、マッチする人・マッチしたい人の2人のペルソナをつくるワークをしました。
具体的には以下のプロファイルを埋めることでペルソナをつくりました。
- 顔写真
- 名前
- 出身
- 年齢
- 性別
- 職務
- プロダクトの利用動機
- ゲインポイント(ニーズとなる要素)
- ペインポイント(悩みのタネ)
ペルソナをつくることで、チーム全体でプロダクトの価値を届けるべき人を共通認識できます。
また何を作るのか、どのように設計するかについての意見の相違を解決することができます。
ペルソナをつくる必要性について学びました。
やることに優先順位をつける
優れた意思決定者は、優先順位をつけることでリソースを集中させます。
なぜなら、人財と集中できる仕事には限りがあるからです。
したがって、開発する機能や非機能の要件リスト(バックログ)において、優先順位をつけることが肝要となります。
優先順位を判断する方法として、価値と労力を2軸とした以下の4つの象限で分類することを学びました。
数字は優先順位となります。
- 高価値、低労力 (最初にやる)
- 高価値、高労力
- 低価値、低労力
- 低価値、高労力 (やってはいけない)
また研修では、最初につくるべきものを明確にするため、MoSCoWのフレームワークを利用したワークを実施しました。
数字は優先順位となります。
- Must - 必要不可欠
- Should - 重要だが、時間が足りない場合は延期する
- Could - コストと時間がかかりすぎなければやる
- Won't - 将来必要だが今はいらない
あれもこれも全部やりたいと盛り込んでしまうとスクラムチームが疲弊していきます。
ちなみに、かの有名なプロダクト「Excel」も、使われている機能は、2~3割らしいです。
優先順位をつけることの大切さを学びました。
POに必要な素質
私がPOに必要な素質を3つ挙げろと言われた場合、以下を挙げます。
- 傾聴力
- 決断力
- 信念
傾聴力
POは、人とよく会話をして、プロダクトの継続的な改善に取り組む必要があります。
POが会話する人は、顧客からステークホルダー、スクラムマスターや開発者など多岐に渡ります。
異なった立場や役割の人の話をよく聞き、理解を示し、信頼を得ることが大切です。
なぜならば、プロダクトの価値を最大化するために周囲の信頼と協力が必須だからです。
以下ような行動ができる人が、POの素質があると思います。
- 相手の話をしっかり聞いて、理解する
- 相手の話を否定せず、共感を示し、すべて吐き出せる
- 自分の価値観を一方的に押しつけず、相手を肯定して一旦は受け入れる
決断力
POは、プロダクトの価値を最大化するために「何をやるか」の決断を下します。
決断とは、他の選択肢を捨てることを意味し、それによって発生する責任を負う覚悟が求められます。
また決断をする際には、複数の選択肢を限られた時間で徹底的検証する必要があります。
したがって、POに必要な素質として「決断力」を挙げました。
以下ような行動ができる人が、POの素質があると思います。
- 決断すべきタイミングで決断し、ほかの選択肢を捨てる
- 決断に際して、責任を負う覚悟ががある
- 決断すべき選択肢を徹底検証して、根拠のある決断をする
信念
「信念がある人」とは、「自分が信じる確固たる意思を持ち、周囲の反対や批判があっても動じない人」だと考えます。
信念がないPOは、スクラムチームを主導することができません。
こんなPOあるいはCEOの元で働きたいと思うでしょうか。
- 自分の考えをころころ変える
- 立場の上の人に弱く、批判されないよう立ち回る
- 経験から裏打ちされた自分の考えがなく、信頼も人望もない
信念のある人は、自分の経験から結晶化した自分の考えを情熱的に語り、それによって信頼と人望を得ています。
意見は聞いても、自分の信念で決断し、間違っていたら責任を取りましょう。
おわりに
私はスクラムガイドや書籍などに目を通して、プロダクトオーナーについて理解しているつもりでした。
しかし、研修を通して実践的に学べたことで多くの気付きと学びを得ることができました。
皆様も、是非、認定プロダクトオーナー研修を受講してみてください。
アジャイルをはじめる上で、きっと役に立つと思います。
以上です。
Author And Source
この問題について(認定スクラムプロダクトオーナー研修から学んだ5つのこと), 我々は、より多くの情報をここで見つけました https://qiita.com/hiyasichuka/items/3f7a0adf73d7070d0644著者帰属:元の著者の情報は、元のURLに含まれています。著作権は原作者に属する。
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