【Oracle Cloud】ボリュームグループ単位でのクロスリージョン・レプリケーション設定方法


1. はじめに

これまでOracle Cloud Infrastructure(以下OCI)ではクロスリージョン・レプリケーションはボリューム単位のみ設定可能でしたが、2022年1月18日よりボリュームグループ単位で他のリージョンへの自動非同期レプリケーションの設定が可能になりました。本稿ではOCI でのボリュームグループ単位でのクロスリージョン・レプリケーションの設定方法について記載します。

2. ボリュームグループレプリケーションとは

ボリュームグループレプリケーションを有効にすると、設定したボリュームグループレプリカがターゲットリージョンに自動的に作成されます。このボリュームグループのレプリカは、Point in Timeで一貫性のあるソースボリューム内のブロック及びブートボリュームのレプリカになります。また、このレプリカは非同期の自動レプリケーションとなり、各レプリケーションの更新時間の間隔はソースグループの変更率によって異なりますが、通常では30分以内となります。
また、複製されたレプリカは、そのままの状態では使用できず、アクティベーションプロセスが必要になります。アクティベーションにより、ターゲットのディスク領域に1分以内でディープクローンが作成され利用可能な状態になります。

- ボリュームグループとは
https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Block/Concepts/volumegroups.htm
- クロスリージョン・レプリケーションとは
https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Block/Concepts/volumereplication.htm

3. 設定手順

以下3-1-1 or 3-1-2のいずれかでボリュームグループレプリケーションを有効化します。

3-1-1. 新規ボリュームグループの作成時にボリュームグループレプリケーションを有効化する

[ストレージ]->[ボリュームグループ]->[ボリュームグループの作成]を選択し、[クロス・リージョン・レプリケーション]のセクションで[非同期クロス・リージョン・ボリュームレプリケーションを有効にします]で[オン]を選択、[ターゲット・リージョン]、[非同期ドメイン]をそれぞれ選択し、[ボリューム・グループ・レプリカ名]を入力します。
コストに関連する注意事項の箇所で[確認]をチェックし、サマリ画面で[作成]をクリックします。
ボリュームグループが作成されて使用可能になると、すぐにレプリケーションが開始されます。

3-1-2. 既に作成してあるボリュームグループに対して、ボリュームグループレプリケーションを有効化する

[ストレージ]->[ボリュームグループ]->編集したいボリュームグループをクリックし、[ボリュームグループの詳細]画面から[編集]をクリックします。
[クロス・リージョン・レプリケーション]のセクションで[非同期クロス・リージョン・ボリュームレプリケーションを有効にします。]を[オン]を選択、[ターゲット・リージョン]、[非同期ドメイン]をそれぞれ選択し、[ボリューム・グループ・レプリカ名]を入力します。コストに関連する注意事項の箇所で[確認]をチェックし、サマリ画面で[変更の保存]をクリックします。
ボリュームグループが作成されて使用可能になると、すぐにレプリケーションが開始されます。

3-2-1. ターゲット領域でレプリカボリュームグループをアクティブ化する
ターゲットリージョンに移動し、[ブロックストレージ]->[ボリューム・グループ・レプリカ]のアクティブ化したいレプリカの三点ボタンをクリックし、[アクティブ化]をクリックします。

3-2-2. 確認画面がでますので[確認]をクリックします。

3-2-3. ボリューム・グループ・レプリカのアクティブ化画面でコンパートメントを選択し、[ボリューム・グループ名]を入力し、アクティブ化をクリックします。

3-2-4. 該当のボリュームグループレプリカは、約1分以内に[使用可能]になります。

以上、ボリュームグループのレプリカ作成からアクティブ化までの流れとなります。

4.その他情報

その他、ボリュームグループレプリケーション概要、制限事項、考慮事項等の情報に関しては以下のマニュアルを参照ください。
https://docs.oracle.com/ja-jp/iaas/Content/Block/Concepts/volumegroupreplication.htm