ゲートウェイ方式でオンプレミスのDBをDatabase Managementで監視する


Database ManagementはOracle Databaseの運用監視サービスです。クラウド上だけでなく、オンプレミス上のOracle DBも対象にできます。今回は、ゲートウェイを用いてオンプレミス上のOracle DBをDatabase Managementに登録し、監視する場合の具体的な設定方法について紹介します。

下記の図のように通常データベースは、パブリックのDatabase Managementサービスと直接通信するパスを持っていないので、今回ゲートウェイというプロキシを経由して監視に必要なDBの情報をアップロードします。
具体的には、プライベートIPしか持たないデータベースには、管理エージェントをインストールします。また、直接Database Managmentと通信するプロキシとなるサーバーにはゲートウェイをインストールします。
社内ネットワークの場合、外部にはプロキシサーバー経由で接続するという場合が多いかと思いますので、ゲートウェイは最終的には社内プロキシを経由しパブリックアクセスでDatabase Managementと通信します。(※もちろんVPNやFastConnectで接続するというの方法もありです)
管理エージェントとゲートウェイ間は、プライベートアクセスのみ通信され、アクセス方向は常にアウトバウンドです。

では、実際に設定をしていきましょう

管理エージェント/ゲートウェイのインストール要件を確認

サポートされるOS
Oracle Linux(6/7/8), Red Hat Enterprise Linux(6/7/8), CentOS(6/7), SUSE Linux Enterprise Server(12/15)
Windows Server(2012R2,2016,2019), Windowsデスクトップ 10, Soloaris 10

JAVA 1.8u28以上のJRE/JDK
Gatewayをインストールするサーバは、Port 443による*.oraclecloud.comへのアクセスが必要

IAMポリシーの設定

ユーザーへ必要な権限は、お使いの環境に合わせてドキュメントを参考に割り当ててください

管理エージェント/ゲートウェイのダウンロードとキーの作成

  • OCIコンソールの管理及び管理 -> 管理エージェント -> ダウンロードとキーから、LinuxのエージェントとGateway for LINUXをダウンロード

  • 同ページ下部にあるエージェント・インストール・キーから新規でキー作成

  • 作成後にキーファイルをダウンロードしておく

ゲートウェイのインストール

#ダウンロードしたゲートウェイ(mgmt_gateway.rpm)をインストール
rpm -ivh oracle.mgmt_gateway.rpm

#input.rspファイルを作成する
vi /opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/input.rsp

#含める必須パラメータは以下を記述。インストール・キーの値はダウンロードしたキーファイルにある。パスワードは自分の好きな値を設定
ManagementAgentInstallKey = xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
CredentialWalletPassword = WelCome12345##

※proxy経由の場合は以下も追記
ProxyHost = xxxx.oracle.com
ProxyPort = 80

#ファイル所有者変更
chown mgmt_agent:mgmt_agent /opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/input.rsp

#ゲートウェイ・インストール実行
/opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/setupGateway.sh opts=/opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/input.rsp

#正しくインストール完了すれば、最後に下記メッセージで完了
Waiting for Gateway Proxy to start...
Gateway Proxy started successfully.

管理エージェントのインストール

#ダウンロードした管理エージェント(mgmt_agent.rpm)をインストール
rpm -ivh oracle.mgmt_agent.rpm

#input.rspファイルを作成する
vi /opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/input.rsp

#インストールキーとパスワードはゲートウェイと同じでOK。ProxyHostは、Gatewayサーバーのホスト名またはIPアドレスを指定
ManagementAgentInstallKey = xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
CredentialWalletPassword = xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
ProxyHost = ゲートウェイのホスト名またはIP
ProxyPort = 4480 (ゲートウェイのポートはデフォルト4480)

#ファイル所有者変更
chown  mgmt_agent:mgmt_agent /opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/input.rsp

#管理エージェントインストール実行
/opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/setup.sh opts=/opt/oracle/mgmt_agent/agent_inst/bin/input.rsp

以下メッセージが出力されいていればOK
Agent setup completed and the agent is running.

Database Managementにデータベースを登録する

  • OCIコンソールからOracle Database -> 外部データベース -> 非コンテナデータベースの登録

コネクタ・エージェントは、インストールした管理エージェントを指定
接続するデータベースの情報と接続するユーザー情報を入力して登録

  • データベース管理の有効化を行う

  • データベース管理 -> フリートサマリーに登録したデータベースが表示されていればOK

  • パフォーマンスハブに最初にアクセスした時に下記メッセージが表示される。データベースを登録した際のユーザーに指示された権限を付与

具体的な動作は、Youtubeでいろんなパターンが紹介されていますのでご参考に