Microsoftの対策を待たずにインターネットから入手したVBAマクロをブロックする


はじめに

Microsoftは2022/2/7(現地時間)、VBAマクロ付きのOfficeファイルを開くことにより感染するマルウェアへの対策として、インターネットから入手したファイルを開いた際の動作を変更する予定との発表を行いました。
この変更が行われるのは、早いバージョンで2022/4からとのことです。

既出の情報を探したところ、上記変更が行われるまでの間の暫定的な対策として使用できそうな方法がありました。

おことわり 公式にはサポートされていない範囲の内容が含まれています(Microsoft 365 Apps for Enterpriseなど向けとして公開されている情報)。 下記方法の適用は自己責任でお願いいたします。

試した環境

  • Windows 10 pro 21H2
  • Microsoft 365 Apps for Business(バージョン2112 月次エンタープライズ) (Microsoft 365 Business Standard)

設定

警告 レジストリを変更する作業です。特に注意してください。

Value Name Value Type Value
blockcontentexecutionfrominternet REG_DWORD 1

上記項目を以下のRegistry Pathに適用する。

対象 Registry Hive Registry Path
Microsoft Access HKEY_CURRENT_USER software\policies\microsoft\office\16.0\access\security
Microsoft Excel HKEY_CURRENT_USER software\policies\microsoft\office\16.0\excel
Microsoft Word HKEY_CURRENT_USER software\policies\microsoft\office\16.0\word
Microsoft PowerPoint HKEY_CURRENT_USER software\policies\microsoft\office\16.0\powerpoint
Microsoft Visio HKEY_CURRENT_USER software\policies\microsoft\office\16.0\visio

無効にする際は、Valueを0にする。
Office 2013の場合、一般的には16.0を15.0にすればよいが、こちらでは未確認。

設定をした時の動作

ファイルのプロパティから「許可する」にチェックを入れない状態であれば、インターネットから入手したマクロ付Excelファイルを開いた場合、保護ビューから「編集を有効にする」をクリックした後もマクロの動作が制限されます。


↓「許可する」にチェックを入れない状態で開く

↓保護ビューから「編集を有効にする」をクリックしたあと

参考資料