生産性を分ける社員の自律レベル(社畜レベル)


エンジニアのあなたはどの社畜レベルになるかな?

この本を読んでたら「自律レベル」という名の「社畜レベル」みたいなレベル分けが出てきたので書いておくよ!

LEVEL 1 - 規則意識 ルール・規則に従う

最も自律レベルが低い段階は、「規則意識」による自律です。「ルール・規則に従わなければならない」という義務感で仕事を進める状態です。行動を規定する「型」がなければ仕事が進められないというレベルであり、その意味では自律しているとは言えません。上司の定めた役割やルールをただ踏襲するだけで、責任感などの自負心や仕事への意欲も生まれていません。自律の中でも最も内発的なモチベーションが低い状態です。上司や先輩に言われたとおりに行動する状態であり、まだ主体的な姿勢は見られません。

LEVEL 2 - 責任意識 責任感・プライドを感じる

「責任意識」によって仕事を進めるというレベルです。責任感・プライドを感じて、自らの役割を果たすために仕事をしている状態です。このレベルになると、一つひとつ指示・命令をされなくても自ら仕事を進めます。その意味で、このレベルにある社員を「自律している」と評価する方もいるかもしれません。しかし、自律レベルは相対的に低く、これまでの研究では最適な状態とはされていません。
その理由は、自律的な行動が生まれるときの本人の心理状態にあります。LEVEL2の状態で自律的に働く社員は、言ってみれば心理的なプレッシャーに背中を押されている状態です。「チームの一員として責任を果たさなくてはいけない」「みんなの前で恥をかきたくない」「能力が低いと思われたくない」といった気持ちで仕事に従事します。仕事そのものに価値を感じているわけではなく、やらなければ自分の評価が落ちるような義務・責任が発生しているから仕事を進めていきます。このような状態は “Driven to Work” と表現されます。「仕事に駆り立てられている」「仕事に追われている」という状態であり、緊張やストレスを感じやすく、仕事において、持続的な効果が見込みにくいとされています。本人のメンツが保たれるレベルのパフォーマンスを達成すると、それ以上は控えてしまうためです。

LEVEL 3 - 価値理解 仕事の価値を理解する

さらに「自分自化」が進みます。「価値理解」のレベルです。自分にとっての仕事の価値や重要性を理解し、その価値を生み出すために自ら取り組んでいる段階です。例えば、仕事の経験を積むことが将来的に自分にとってどのような意味や価値をもたらすのか、それが理解できている状態です。ただし、この段階ではまだポジティブな感情が醸成されているわけではありません。頭では仕事の重要性を理解していても、気持ちがついてきていない状態です。例えば、親から「将来にとって大事だから勉強しろ」と言われ、日々勉強に励む子供のイメージです。子供は、勉強自体を楽しんで行っているわけではありません。このレベルにある社員は「重要な仕事である」「自分にとってやった方が得なのだ」と自己を説得しながら、仕事を進めていきます。その意味で、切迫感や緊張感などのストレスを感じており、自律レベルが十分に強い状態とは言えません。

LEVEL 1 - LEVEL 3

LEVEL1 から LEVEL3 までのステージにおける自律は、セルフマネジメン型の自律と言えます。やるべきことを正しくやろうという「真面目さ」が原動力となって仕事を進めていきます。仕事のなかで発生するタスクを、自分にとって意味のあるものだと認識できておらず、認識できていたとしてもポジティブな感情でそれを捉えることができていない状態です。

LEVEL 4 - 価値実感 気持ちが動かされる

「価値実感」のレベルです。仕事に自分なりの価値を認識し、さらにその価値を実現していくことに対して、自分の気持ちをも高めることができている状態です。仕事の「自分自化」が進んでいることで、仕事を自分なりに解釈し、自分の仕事の主体者として認識できているような状態と言えます。

このレベルにある社員は、仕事を通して自分が成長していることを強く実感するなど、自分の影響力大きくなっていくような感覚を持っています。仕事に意義を感じ、楽しさを覚えるようになっているでしょう。

LEVEL 5 - 価値体現 楽しさ・面白さを感じる

最後は「価値体現」のレベルです。誰に何を言われるまでもなく活動している状態です。すでに価値を実現することの喜び・面白さ楽しさをしっており、その感情をもう一度味わいたいと、新たな取り組みや試行錯誤を自発的に進めていきます。仕事に従事するなかで、自分の能力が十分に引き出されている感覚や、その能力によって仕事が前に進んでいる感覚を持ち、仕事に没頭しているという状態です。

LEVEL 4 - LEVEL 5

LEVEL4 から LEVEL5 における自律は、セルフリーダーシップ型の自律と言えます。このレベルの社員にとって、仕事を推進する原動力となるのは「遊び」の感覚です。義務感や責任感によって自分を管理・統制しようとする姿勢を超えて、夢中になって仕事を進めるような状態です。仕事をしているときに充実感を覚えたり、仕事そのものが面白いと感じており、より良い価値の創出に向けて自分なりの工夫や試行錯誤を進めることができる段階です。