ワークショップ「形態素解析を活用した要求仕様のレビュー」の結果


はじめに

JaSST'21 Tokaiでワークショップ「形態素解析を活用した要求仕様のレビュー」を開催した。
ワークショップの結果を記録しておく。

ワークショップ概要

要求仕様が自然言語のような曖昧さを含む記法で記述されている場合,曖昧に表現された文が不具合を誘発させることがあります.
本ワークショップでは,形態素解析(KH Coder)を活用し,仕様書から曖昧な文を検出する手法を体験していただきます.

参考文献:
[1] 柏原一雄,長井亘,不破慎之介,林香織,石川冬樹,栗田太郎,“要求仕様の誤解釈を検出するDomain Word Modelingの提案”,ソフトウェア・シンポジウム2020,2020
[2] 柏原一雄,新留光治,李路雲,鈴木淳,松原潤弥,不破慎之介,“要求仕様に対する形態素ベースドレビューの提案“,ソフトウェア・シンポジウム2021,2021

ワークショップ資料

参加人数

6名
予定より参加人数が減ってしまった。
予定より参加人数が減ることを想定して、参加人数上限を決めておいたほうがよかった。

開催形式

オンライン(Zoom)
個人ワークの時間に、どこまで進んでいるか?何か困っていることはないか?等が見えない。
また、講師の問いかけに対する反応が見えない。
まだ、オンラインでのワークショップのうまい進め方は掴めていない。
「アイスブレイクの工夫」「個人ワーク中の状況が見える工夫」が必要だった気がする。

展開した論文・資料

以下の論文・資料を展開し、展開した論文・資料の参考文献も興味があれば、ご参照いただくことをお勧めした。

参加者のふりかえり結果

  • このようなツールを使って仕様書を読解する方法が有ると知り勉強になりました。
  • わからなかったというか、疑問に思ったこと:アジャイルの現場などで仕様をこのモデルだけで伝える、っていうのはあんまりイケてないんでしょうか
  • わかったこと:形態素解析を活用すると、同義語の表記ゆれやあいまいな部分を見つけやすくなる
    わからなかったこと:自分がアジャイル開発のプロジェクトにいるからかもしれませんが、同義語のちょっとした表記ゆれはあまり気にしなくても良いのかな、と思いました。
    今度やってみようと思うこと:自分のプロジェクトであいまいな部分のチェックをしてみようと思います。
  • 今後やってみよう:テスト設計や仕様把握に慣れていないメンバーにこの手法を使ってみてもらうとよさそう

考察

  • 今回のワークショップは、2時間という時間内には収まることが確認できた。ただし、効果は明確には確認できなかった。
  • 自然言語で仕様が示されず、モデルで仕様が示されるプロジェクトがあることを意識できていなかった。