日本語の文章の推敲と校正。日本語(10)


日本語の文章を推敲または校正することがある。
最近だと、短歌を投稿する前にしていることもある。

家業が印刷屋だったことから、5歳の頃から仕事で校正をしていた。意味が分からない子供の方が、間違いを見つけやすいという活版印刷(一つづつの活字を並べるが、真四角で、横向いたり、ひっくりかえったりしている語がある。)の特徴からもよる。

内容の校正も行う印刷屋の責任校正の場合は、流石に子供だけの仕事ではない。

まず、短歌の場合をいくつかあげてみる。

毛筆で描く

これは、日本語の文章では必須だと思う。

漢字で書いた方がよいか、ひらがなで書いた方がよいか。

毛筆で描くと、いっぺんにはっきりする。

見た目のわかりやすさや、説得力など。

第93回企画展「現代女性歌人展」2016年7月16日-9月19日
https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/101020/a3879edeb5c6e44c2d408d0b3da3cfb8?frame_id=458825

各作家が、毛筆で書いたものは、書籍とは漢字、ひらがな構成が異なったものがいくつかあった。

ですよね。毛筆で描くなら、この方がいいってある。
それをそのまま活字にしてもいいはず。
活字は、毛筆で書いたものを、うまくそのまま伝えようと努力はしているから。

音読

英語では必ずやっている。
日本語でも、そこそこやるが、
単語が登録していないと、違う読みをしてくれるのでやなこともある。

並べ直しも、毛筆で書いたものの並べなおしもするし、
並べ直したものを音読することもある。

音読で何を変えるかというと、
似た音で違う意味に誤解されないか、
同じような音で始まる音で揃えられないか、
何かの曲に載せるとしたら、どういう曲をBGMに使うか。

などなど、書き始めると、ここはキリがない。
後日追記する。

てにをは(particle)

ぶっちゃけ、単語を並べておくだけが好き。
単語の羅列で、意味が通じる人としか普段やりとりしてない。

対外的な文章を書く時には、なるべくてにをはをつけるようにしている。

例1 市場分析(market analysis)

例えば、市場分析。
分析が仕事であり、主体は自分たち。

だから、市場を分析している。
この場合「市場分析」は、「市場を分析する」に替える。

市場が、自分を分析することもある。

自分が株式会社であれば、株主、投資家(金融機関、証券会社、保険会社を含む)など、市場を構成している人たちが、自分を分析する。

この場合、「市場分析」は、「市場が私を分析する」に替える。

例2 友人知人。(friend /kith)

友人知人。
友人と知人か、友人または知人か。
実は、友人は知人の部分集合のはず。
そうすると、友人か知人は、知人でよく、友人と知人も知人でよい。
似た概念を並べることにより、集合を膨らまして行くという発想である。

論理的な文章の場合は避けた方がよい。

受け身(Passive)

れる、られるは、受け身(Passive)、可能(possible)、自発(voluntary)、尊敬(respect)という4つの可能性がある。

【助動詞】「る」「らる」の意味が見分けられない
https://kou.benesse.co.jp/nigate/japanese/a13j0111.html

れる、られるを使わないだけで、文章は格段によくなる。

主語の有無より、大事だということに気がついていない方がしばしばいらっしゃる。

相手(customer)

何をしらない可能性があるか。

ある単語について、相手が何を知らない可能性があるかを考える。
知らない可能性のあることは、最初、欄外、用語集などで説明する。

感情・感想(emotion, impression)

自分の感情・感想を書くと、現実味が増す場合がある。

フトウェアシンポジウム1992,長野, SEA MAIL Vol7. No.1, 1992 渡邊雄一

時間の制約もあっていずれの話題もの今一つ理解できなかった。やはり苦心談というものは、発表しきれない部分を、予稿集にもっと”くどくど”と書いて欲しかった。

ごめんなさい。「OBJのシンタックスチェッカの試作」は、楽しくて仕方がなかった。3ヶ月の間に、Small C Compilerを入力し、Pascalで書かれていたコンパイラをCに移植し、OBJシンタックスチェッカを作ったのは、人生で一番プログラミング量が多い期間だったかもしれない。楽しくってしょうがなかったことを、「苦心談」をしろというのは無理。嘘つけって言っているようなもの。

相手が、自分のことを知らなければ、感想、感情を表現しても伝わるとは限らない。

できる限り、原則、感想・感情は記述しない。

叙情的にならずに、叙事的になろう。

おおげさ(overreact)

JAROじゃありませんが、おおげさな表現は、個人の感想・感情ではあるかもしれませんが、統計、確率、分布を表現していないと負の価値になるかもしれません。

おおげさな表現を辞めたとたんに、伝わるようになることがしばしば。この表現はおおげさ?

書き直し。

おおげさな表現を辞めたとたんに、文字数が少なく、根拠のわからない内容が減り、わかりやすくなることがあります。

頻度(frequency)

大事なことは三度出てくるというのはよい。

単語の頻度を数え、大事でない単語の頻度が多ければ、言い換えよう。
大事な用語で長い用語は略号をもちいてもよい。

大事でない用語で長い用語は、短い用語に言い換えよう。
それだけで、大事な言葉が占める割合が増える。

順番(sequence)

ちいさな紙に断片を書いて、並べなおす。
どういう順番ならわかりやすいか。

ちょけねこ誕生日の贈り物の際も、何度も繰り返した。
どの絵を、どの順番で入れるとよいかも。

図表一覧は、この方法で試すと良い。
図表を全部、紙の断片に印刷し、
何度も並べ直して見ると、
どういう論理展開が、わかりやすいか、
ある日、突然ひらめくかもしれない。

並列な複数の単語を並べる場合には、必ず、なんかの意味または規則を設ける。

大事な順(preferential order)

大事なことから、だんだん優先順位の低いことの順番にする。
こうすれば、時間切れでも大事なことは伝わる。

時間的な流れ(time order)

時系列で発生する事象は、時間の流れに沿っているとよいことがある。
起承転結のような感じ。

アルファベット順(alphabetical order)

大事なことの鍵となる言葉を、アルファベットの単語で並べて説明する。

Availability
Bandwidth
Cost
Delay
Error
Fault
Geometric distance
Hop count
という感じ。最初の言葉がでてくると、次々関連する概念を思い出すことがある。

参考資料(reference)

プログラマが心がけるとよい文章の書き方
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/af1e6207ccaa063dafb8

「風をあつめて」を計画書として事業展開してみる
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/92365c542714f27e5658
仮説・検証(110) プログラムは詩のように描こう
https://qiita.com/kaizen_nagoya/items/dd2a912f23b18e0f8893

文書履歴(document history)

ver. 0.01 初稿 20190802 午前
ver. 0.02 補足 20190802 午後
ver. 0.03 加筆 20210503