ExcelSimpleOutputコンポーネントの使いどころ


ASTERIA Warp 1906 で新しく追加されたExcelファイルを出力するコンポーネントの使いどころを見ていきたいと思います。

比較

まず何がシンプルなのかをExcelOutputコンポーネントと比較してみます。ちなみにExcelOutputコンポーネントは1906でExcelPOIOutputから改名されました。

ExcelSimpleOutput ExcelOutput
出力ストリーム なし/入力ストリーム 作成したExcelファイルのバイナリデータ
テンプレートファイル 制約あり
設定するカラムやレコード以下のセルが存在してはいけない。
使える
ファイル保存 保存先のパスを指定できる できない
処理 追加のみ クリア&上書き
上書き
追加
挿入
更新
削除
シート名 指定可能 指定可能
セル出力 できる(書式は未対応) できる
レコード出力 できる(書式は未対応) できる
レコードデータ量 制限ゆるめ 制限きつめ
日本語2文字で80万セル
レコード拡張 できる できる(拡張・固定選択可能)
レコード同値非表示 できない できる
レコード罫線 できない できる
画像 できない できる
ライセンス CoreでOK 別途購入

目立った違いはこれくらいでしょうか。
機能はかなりシンプルになってます。

使いどころ

ExcelSimpleOutputコンポーネントの一番よいところは、Coreのライセンスで動作することです。

今までExcelOutputコンポーネントを使っていたユーザーからすると、ExcelSimpleOutputコンポーネントはできないことがいろいろあるのですが、テンプレートがほぼ使用できないのが特に気になるかもしれません。帳票などは当然テンプレートがあり、そこには属性を指定したセルが存在しているのでExcelSimpleOutputコンポーネントでは使用できません。

ExcelSimpleOutputが得意なのは、大量のデータを素早く処理することです。実行中のメモリー使用量も抑えられますので、ExcelOutputコンポーネントのようにメモリーを使いきって落ちることもありません。

ExcelSimpleOutputコンポーネントは新規のシートへ大量のデータを出力するためのものといったところでしょうか。もちろん少量のデータでも問題ありませんが、真価を発揮するのは大量データになります。対してExcelOutputコンポーネントは帳票などのテンプレートへ定量データを出力するためのものと言えます。

それぞれのコンポーネントの機能を比較しながら適材適所で使ってみてください。