RMS の権限設定について


この記事は

AIP や ADRMS で利用される権限設定は、旧来より下位互換性のために定義されているものもあり、
一部不明瞭な点や分かりにくい点があるのも事実です。
ここでは、細かい事項もありますが、まとめていきたいと思います。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/information-protection/configure-usage-rights

AIP クライアントの保護設定と、他ユーザーの権限の対応

【AIPクライアント】でのアクセス許可の選択 閲覧 編集 コピー 印刷 保存 エクスポート プログラムを利用して文章にアクセスする フルコントロール
自分のみ × × × × × × × ×
共同所有者(すべてのアクセス許可)
共同作成者(表示、編集、コピー、印刷) × ×
レビュー担当者(表示、編集) × × × ×
閲覧者(表示のみ) × × × × × ×

権限名と、保護設定名の対応

権限名 保護設定名
閲覧 VIEW
編集 DOCEDIT
コピー EXTRACT
印刷 PRINT
保存 EDIT
エクスポート EXPORT
プログラムを利用して文章にアクセスする OBJMODEL
フルコントロール OWNER

各権限の補足

各権限の動作について

各権限でどのように動作するかは、アプリケーションの実装に依存します。
つまり、アプリケーションの実装方式によっては、権限と厳密に合致しない動作に至る場合があります。
これは、製品によって動作の一貫性が保証されていないことを示しています。

保存とエクスポートについて

  • 保存は、現在の保護形式のまま、編集したファイルを書き出すことを意味します。
  • エクスポートは、保護を解除して、ファイルを書き出すことを意味します。
  • 例えば、Office ファイルをPDFに出力する動作は 「エクスポート」 が該当します。

VIEWRIGHTSDATA・EDITRIGHTSDATA

下位互換性のため存在します。AIP / Office では実装されていません。

コピーについて

コピーはコンテンツの複製を制御を制限します。この複製にはスクリーンキャプチャや、画面共有なども含まれます。
そのため、例えば画面共有などを行うと、共有先に対して真っ黒な画面が表示されることがあります。