Nutanixでのハイパーバイザーのサポートポリシー


はじめに

この記事は、Nutanix Advent Calendar 2015 12月2日の分として作成しました。
本記事の内容はこの日付の情報に基づいています。

本記事の対象は商用版のNutanixプラットフォームです。Community Editionではありませんのでご注意ください。

Nutanix上で利用できるハイパーバイザー

Nutanixでは広く利用されている3種類のハイパーバイザーをサポートしています。

  • VMware vSphere (vSphere 5.0以降※)
  • Microsoft Hyper-V (Windows Server 2012 R2)
  • Nutanix Acropolis Hypervisor (KVMベース)

※サポートされるvSphereのバージョンはNutanixのモデルによって異なります。最新のHaswel CPUベースのモデルではESXi5.5、ESXi6.0がサポートされています。詳細はVMware社のHCLをご確認ください。

新バージョンやパッチのサポートポリシー

システムは一度導入して完結するものではありません。(しばらく塩漬けにすることはあるかもしれませんが…)
例えばESXi5.5で導入したシステムをESXi6.0にアップグレードするケースや、セキュリティパッチやアップデートリリースを適用するケースなどは運用中にほぼ必ず発生するシチュエーションです。

各ハイパーバイザー共にセキュリティパッチや不具合対応のパッチがリリースされています。これらのパッチを適用することはサポートされているのでしょうか。

Nutanixでは、ストレージコントローラーを各物理サーバ上の仮想アプライアンスとして実装し、ハイパーバイザーとは独立して動作させるアーキテクチャーを採用しています。これにより、ユーザの方はかなり柔軟にパッチを適用いただくことが可能です。

各ハイパーバイザー毎のサポートポリシーはNutanixのサポートのFAQに記載されています。以下に簡単にご紹介します。

VMware vSphere

vSphereについては、ESXiのバージョン番号に紐づくメジャー、マイナーリリース(ESXi5.5や6.0など)、アップデートリリース(ESXi6.0 update1など)、パッチリリース(ESXi5.5u2p4のpatch4など)の3種類についてそれぞれサポートポリシーがあります。

メジャー、マイナーリリース

メジャー、マイナーリリースについては、VMware社がGAリリースを行った日を起点として、90日以内にQA(品質保証)の検査を行い、サポートを開始します。
サポートを開始する際には、Nutanixから公式にアナウンスします。

アップデートリリース

ESXi6.0update1などのアップデートリリースについては、VMware社がリリース後即時サポート対象となります。並行して45日以内にQAの検査を行います。

パッチリリース

ESXi5.5u2patch4などのパッチリリースについては、VMware社がリリース後即時サポート対象となります。

Microsoft Hyper-V

メジャー、マイナーリリース

Hyper-Vのメジャー/マイナーリリースはMicrosoft社のGAリリース後即時サポート対象となります。並行して90日以内にQAの検査を行います。

アップデートリリース

Hyper-Vのアップデートリリースについては、Microsoft社がリリース後即時サポート対象となります。並行して45日以内にQAの検査を行います。

パッチリリース

パッチリリースについては、Microsoft社がリリース後即時サポート対象となります。

セキュリティ上の重大な脆弱性に対応するパッチなど、即時適用が望ましいパッチも存在します。
Nutanixのハイパーバイザーに密結合していないアーキテクチャーと、それによる柔軟なパッチのサポートポリシーは運用上大きなメリットになるのではないでしょうか。