Googleアナリティクスの基礎的なマーケティング指標を解説


概要

マーケティングでは目標を達成できているか判断するために、必ず分析を行います。

分析を行うために使われるのが「指標」です。指標とはいわば目標をどれくらい達成できているのか、あるいは達成できていない場合はどのくらい乖離があるのかを判断する基準です。しかし指標の種類は多く、マーケターとして駆け出しの方はどれを追って分析すればよいのか判断しにくいかと思います。

そこで今回は初心者マーケター向けに、「Googleアナリティクス」といった分析ツールでよく使われる基礎的な指標を優しく解説していきます。

指標はなぜ必要か?複数組み合わせることで正確な分析が可能に!

指標が必要なのは、分析のとき勘だけに頼らずに数値でマーケティングパフォーマンスを計測する必要があるからです。

たとえばWebサイトのコンバージョン数が増えた際、なぜ増えたのかを「多分レイアウトを変更したからだ」というように多分で終わらせるのは危険です。これでは他メンバーにコンバージョン数が増加した理由をしっかり説明できませんし、ノウハウとしても社内で分析結果を蓄積しにくいです。

しかし「レイアウト変更前のCTAボタンのCTRは5%だったが、変更後は10%になった」というように数値で情報の補足ができるようになれば、説得力が増しますし「このCTAボタンパターンは前デザインより2倍のパフォーマンスを残した」というように数値で結果を整理して後の分析にもつなげることが可能です。

また「Webサイトデザイン全体の変更によりUU数が10%上昇、また直帰率は20%下がっているので上手く回遊性も確保できている」というように指標を組み合わせることで、分析結果をさらに深堀できるのもポイントになります。

まずはこれだけ覚えよう!グーグルアナリティクスでも使われる基礎的な指標

ここからはグーグルアナリティクスといったツールで使われる代表的な指標を厳選してご紹介していきます。

「ページビュー」の略です。要は期間内にどのくらいWebサイト内のページが閲覧されたかを示しています。

ページビューはこの後説明する「セッション数」や「UU数」と重なっている指標です。単にPVが稼げているからといってUUやセッション数が目標通り増えているとは限りません。

<セッション数>

期間内に何回Webサイトへ接続があったのかを計測して表示します。たとえば「20セッション中に30PVが発生した」というように計測が可能です。

セッション数というのは、サーバーへ接続して閲覧を行うWebコンテンツ独特の考え方になります。

ユーザーのWebサイト離脱
Webページを指定時間放置(ツールの設定によって変わる)
日にちが次の日をまたぐ(4日23時30分~5日0時30分まで閲覧するなど)

といった条件が発生するとカウントが増えていきます。

「ユニークユーザー」の略です。期間内にどれくらいのインターネットユーザーがWebサイトを訪問してくれたかを表しています。

指標の大きさ比較としては

PV>=セッション数>=UU

です。

PVはセッション数なしでは発生せず、セッション数もUUがいないと発生しないものだからです。

UUを計測する際は

IPアドレスを使う
Webブラウザー内にCookieを埋め込む

といったいくつかの方法があります。

方法によって計測の結果が変わるので、グーグルアナリティクスを始めとしたツール導入の際はUUをどうやって計測しているのか事前確認が必要です。

<回遊率>

Webサイト内ページをユーザーがどれくらい移動しながら閲覧したか(回遊したか)を表す指標です。

回遊率は

PV/セッション数

で計測されます。

セッション数に対してPVが多ければ平均的な回遊率が高い、つまり1セッションで何ページも閲覧されているWebサイトだと判断ができます。

<直帰率>

Webサイト内ページを1ページだけ見てブラウザーバックした割合を示します。1ページしか見ていないということは、ユーザーが最初に到達したページの内容に問題があると判断できます。

たとえばグーグルアナリティクスの場合

参照元をベースにした直帰率
ページをベースにした直帰率

といったように、複数の直帰率確認方法が活用できます。

「自社でアクセスした際に発生した直帰」といった不要な数値を排除しながら、直帰率の高いページを探して改善策を練ることがポイントです。

<離脱率>

ユーザーがそのページを最後にWebサイトを離脱した率を表しています。離脱は必ず発生するので高いからといって悪くはありませんが、内容によっては改善策を練る必要があります。

たとえば

資料請求ページ
問い合わせページ

といったコンバージョンにつながるページは、ユーザーがコンバージョン達成を完了させてから離脱するケースが多いため離脱率の高さが比較的問題になりません。しかし

回遊の際基点になるトップページ
資料請求や問い合わせページなどへ誘導するための宣伝ページ

などの離脱率が高いと、目的を達成できていないため改善を行い離脱率を下げる必要があります。

セッション数の中で、自社が設定した目標(コンバージョン)をどれだけ獲得できたかを表す割合です。

たとえばECサイトでは

会員登録
商品購入

といったアクションがコンバージョンになります。

グーグルアナリティクスといったツールでは、コンバージョンを事前に設定して計測が可能です。実装して計測する前にぜひ自社内でコンバージョンを明確に決めてツールへ埋め込みましょう。

まとめ

今回はグーグルアナリティクスといったツールで使われる基礎的な指標を解説してきました。