VMware Workstation 16 Pro / Player で Windows 11 をインストール/使用する


ブログでも書いていますが、ダイジェストをこちらにも投稿しておきます。
オリジナルの記事はこちらです。
VMware Workstation 16 Pro / Player で Windows 11 をインストール/使用する

Windows 11 を仮想マシンで使うときの課題

みなさんもご存じの通り、Windows 11 をインストールするハードウエアの条件が厳しくなって、それに伴って仮想マシンにいストールするのに苦労されていると思います。例えば、

  • VMware Workstation 16 Pro では、TPM やディスクの暗号化を使わない Windows 10 までの仮想マシン構成では Windows 11 がインストールできない。
  • VMware Workstation 16 Player では、そもそもディスクの暗号化や TPM の設定ができないので Windows 11 を扱うことができない。
  • VMware vSphere Hypervisor だけでは vTPM が使えないので、Windows 11 の仮想マシンをインストールできない。
  • vSphere 6.5 までの環境では vTPM 無いので Windows 11 は使えない。

などが代表的です。
これらは vSphere 6.5 以前のようにそもそも機能がない場合は問題外ですが、、それ以外ではごにょごにょすることでインストールと実行ができることは前回6月の記事でご説明しました。
VMware Workstation 16 Pro / Player で Windows 11 受け入れ準備をするには
でも、vSphere 7.0 Update 2 以降、VMware Workstation 16.2.0 Pro / Player では、実はそんなに難しく考えることなく Windows 11 をれることができます。これは前回の記事時点では vSphere 7.0 Update2 は出ていたのですが、VMware Workstation 16.2.0 Pro / Player は出ていなかったので気づかなかったことなのですが、簡単にできるので紹介します。

VMware の仮想環境に Windows 11 をインストールしてみる

ここ Qiita では文字だけですが、先にご紹介したブログでは画面キャプチャもありますので、併せてご覧ください。

Software TPMを有効にして仮想マシンを作成

まずいつもの通りに仮想マシンを作成していきます。注意点は以下の通りです。

  • 仮想マシンのハードウエア互換性の選択は「Workstation Beta」を選ぶ必要があります。「Workstation 16.x」にしてしまうと仮想ハードウエアバージョンが 18 になってしまうのでこの機能が使えません。「ESXi 7.0」を選択すると仮想ハードウエアバージョンがもっと古い 17 になってしまいますので注意が必要です。
  • ゲスト OS の選択は Windows 11 がありませんので、そのまま Windows 10 x64 を選びます。これを選択すると「guestOS = "windows9-64"」が仮想マシンに設定されます。
  • ファームウエアは Windows 11 で必要な UEFI を選択します。ここで vTPM では必須だった「セキュアブート」はチェックを入れません。
  • セキュアブートしない

そして、仮想マシンができたら仮想マシンの作成が完了後はすぐに起動しません。起動してしまうとここまでやったことが「無駄」になることがあるので、作成したら VMware Workstation 16.2.0 Pro をすぐに終了します。
次に

  • 作成した仮想マシンの .vmx ファイルを編集し、以下の 1行を追記します。 managedvm.autoAddVTPM = "software"

追記が終わったら VMware Workstation 16.2.0 Pro を起動します。自動的に Trasted Platform Module が追加されていれば成功です。この後は普通に仮想マシンを起動し、Windows 11 のインストールをするだけです。

VMware Workstation 16.2.0 Player での動作は?

VMware Workstation 16.2.0 Pro で作成した仮想マシンを、そのまま VMware Workstation 16.2.0 Player で開けば使えます。簡単ですね。

vSPhere 7 での動作は

同じようにやれば動くと思います。なので、個人で無償の vSphere Hypervisor を使っている場合で Windows 11 を使いたい人も、この手順でチャレンジしてみてください。

Windows 10 からのアップグレードでは?

ここの手順のままでできます。設定で TPM 有効にするためにディスクの暗号化をしなければならないということは全くなく、既存の Windows 10 仮想マシンの .vmx に先の 1行を追記したあとに、仮想マシンを起動してアップグレードするだけです。

Windows 11 を仮想マシンにインストールしたい人、ぜひチャレンジを。