【MacOS】ディスクユーティリティで消去できないドライブをターミナルから消去する方法


はじめに

 Macでディスクの初期化を行う場合は基本的に、ディスクユーティリティを使用して該当ドライブを消去するのが普通です。
 しかし本日、この方法で消去できないUSBドライブに出会いました。それはUbuntuインストールディスクイメージを書き込んだUSBです。このドライブを上記方法で消去しようとすると、

「消去プロセスを完了できませんでした。続けるには"完了"をクリックします」
「ディスクをマウント解除中」
「パーティションマップを変更できませんでした(Error: -69877)」
「操作が失敗しました…」

と表示されます。わかることは、どうやらこのUSBはMacが認識できる形になっておらず(容量もたった2.5MBと表示される)別の方法を試さないといけないということでした。

ターミナルを使用した解決方法

 そこで見つけたのがこちらの方法です。dislutilを使います。

  1. Launchpadからターミナルを起動します。
  2. コンソールにdiskutil listと入力しreturnを押します。

    ~ % diskutil list
    
  3. すると、以下のように現在認識可能な「ディスク」や「外部記憶媒体(USBメモリなど)」が一覧が表示されます。

    /dev/disk0 (internal, physical):
       #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
       0:      GUID_partition_scheme                        *121.3 GB   disk0
       1:                        EFI ⁨EFI⁩                     209.7 MB   disk0s1
       2:                 Apple_APFS ⁨Container disk2⁩         121.1 GB   disk0s2
    
    /dev/disk1 (internal, physical):
       #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
       0:      GUID_partition_scheme                        *2.0 TB     disk1
       1:                        EFI ⁨EFI⁩                     209.7 MB   disk1s1
       2:                 Apple_APFS ⁨Container disk2⁩         2.0 TB     disk1s2
    
    /dev/disk2 (synthesized):
       #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
       0:      APFS Container Scheme -                      +2.1 TB     disk2
                                     Physical Stores disk0s2, disk1s2
       1:                APFS Volume ⁨Macintosh HD - Data⁩     54.2 GB    disk2s1
       2:                APFS Volume ⁨Preboot⁩                 284.8 MB   disk2s2
       3:                APFS Volume ⁨Recovery⁩                622.9 MB   disk2s3
       4:                APFS Volume ⁨VM⁩                      2.1 GB     disk2s4
       5:                APFS Volume ⁨Macintosh HD⁩            15.3 GB    disk2s5
       6:              APFS Snapshot ⁨com.apple.os.update-...⁩ 15.3 GB    disk2s5s1
    
    /dev/disk3 (external, physical):
       #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
       0:      GUID_partition_scheme                        *2.0 TB     disk3
       1:                        EFI ⁨EFI⁩                     209.7 MB   disk3s1
       2:                  Apple_HFS ⁨Backup HDD⁩              1.7 TB     disk3s2
       3:                 Apple_APFS ⁨Container disk4⁩         253.7 GB   disk3s3
    
     /dev/disk4 (synthesized):
       #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
       0:      APFS Container Scheme -                      +253.7 GB   disk4
                                      Physical Store disk3s3
       1:                APFS Volume ⁨HUKKYU - Data⁩           8.0 GB     disk4s1
       2:                APFS Volume ⁨Preboot⁩                 284.5 MB   disk4s2
       3:                APFS Volume ⁨Recovery⁩                622.9 MB   disk4s3
       4:                APFS Volume ⁨VM⁩                      1.1 MB     disk4s4
       5:                APFS Volume ⁨HUKKYU⁩                  15.3 GB    disk4s5  
    
     /dev/disk5 (external, physical):
       #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
       0:     Apple_partition_scheme                        *15.5 GB    disk5
       1:        Apple_partition_map ⁨⁩                        4.1 KB     disk5s1
       2:                  Apple_HFS ⁨⁩                        2.5 MB     disk5s2
    
  4. この中からUSBメモリに該当するものを探します。大体の場合、/dev/disl0/dev/disk1はMacシステムのものであることが多いです。今回は、こちらの/dev/disk5/がUSBメモリであると判断できました。(external)とありますので外部ディスクであるとわかりますし、SIZEも15.5GBと、USBメモリの容量16GBに近いですしね。

     /dev/disk5 (external, physical):
       #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
       0:     Apple_partition_scheme                        *15.5 GB    disk5
       1:        Apple_partition_map ⁨⁩                        4.1 KB     disk5s1
       2:                  Apple_HFS ⁨⁩                        2.5 MB     disk5s2
    
  5. 以下のコマンドを実行するとUSBメモリが初期化されます。しばらく待って完了です。
    (注意!!!!)ここでディスクの番号を間違えると、消してはいけないデータが消えることになります。くれぐれも作業は慎重に行ってください。

    ~ % diskutil eraseDisk [フォーマット] [ディスク名] [削除したいディスクのIDENTIFIER]
    
    (例)
    ~ % diskutil eraseDisk HFS+ Untitled /dev/disk5
    

終わりに

 なぜこれで消去ができて、ディスクユーティリティでは出来ないのかが謎のままですが、とりあえずこの方法でフォーマットが可能です。diskutilコマンドはこの他にも、フュージョンドライブの設定を復元できたりするので、使いこなせれば便利なコマンドですね。