MALTABのfigureの互換性問題を回避する


MATLAB R2014bでfigファイルの大幅な仕様変更が行われ,後方互換性が失われた.そのため,最新版のMATLABで作成したfigファイルが旧式のMATLAB(R2014a以前のMATLAB)では開けないといった問題が存在する.この記事ではこの互換性問題の回避方法を紹介する.

コード

SavefigAsOldMATLAB.m
function SavefigAsOldMATLAB(figname)
    % figファイルをmatファイルとして読み出す
    fig = load(figname, '-mat');
    % フィールド‘hgS_070000‘のみをfigname_modified.figとして保存
    save([figname(1:end-4),'_modified.fig'], '-struct', 'fig', 'hgS_070000');
end

解説

figファイルの実態はmatファイルであり(参考1),複数の構造体が含まれている.
そのうち,フィールドhgS_070000は以前のバージョンから存在していたが,R2014bで新たにhgM_070000が追加された.
旧式のMATLABでfigファイルを開こうとしてエラーが生じるのは,このhgM_070000を解釈できないためである.
そのため,サンプルコードではhgS_070000だけを保存するようにした.

注意点

筆者の環境では問題は生じなかったが,GUIDEで作成したGUIについてはこの解決方法では回避できないおそれがある(参考2).

参考

1.FIG files format | Undocumented Matlab
2.GUIDE gui compatibility between 2015b and 2009b - MATLAB Answers - MATLAB Central