デザインパターン学習メモ:「Template Method」


目的

GoF本より引用する。

1つのオペレーションにアルゴリズムのスケルトンを定義しておき、その中のいくつかのステップについては、サブクラスでの定義に任せることにする。Template Methodパターンでは、アルゴリズムの構造を変えずに、アルゴリズム中のあるステップをサブクラスで再定義する。(P.347)

共通処理は親クラス(抽象クラス)で実装しておく。サブクラスによって異なる処理は、それぞれ実装する。
コードの重複がなくなり、保守性が向上する。

実装例

execute()を利用者に使ってもらいたい想定。このメソッドの中で3つのメソッドを呼び出している。

メインの処理となるdoJob()は、サブクラスで実装してもらう。
setUp()とcleanUp()は、基本的にはデフォルト実装を使ってもらうが、もし違うものを使いたいならばサブクラスでオーバーライドする。

Application.java
// AbstractClass役
public abstract class Application {
    protected void setUp() {
        System.out.println("Initializing...");
    }

    protected abstract void doJob();

    protected void cleanUp() {
        System.out.println("Clean up...");
    }

    public void execute() {
        setUp();
        doJob();
        cleanUp();
    }
}
MyApplication.java
// Concrete Class役
public class MyApplication extends Application {

    @Override
    protected void doJob() {
        System.out.println("doing job in my way...");
    }
}

実行例

Main.java
public class Main {

    public static void main(String[] args) {
        Application application = new MyApplication();
        application.execute();
    }
}
結果
Initializing...
doing job in my way...
Clean up...

参考文献

  • エリック ガンマ、ラルフ ジョンソン、リチャード ヘルム、ジョン プリシディース(1999)『オブジェクト指向における再利用のためのデザインパターン 改訂版』本位田 真一、吉田 和樹 監訳、SBクリエイティブ